2026年2月20日(金)
いのちの誕生を祝う。世界に1冊だけのオリジナル絵本『きみのえほん』贈呈式と北竜町が紡ぐ和の心
雪が静かに舞い降りる北竜町に、春の陽だまりのような温かい笑顔が溢れました。この日、町役場にて開催されたのは、新しく生まれた命を町全体で祝福するオリジナル絵本『きみのえほん』の贈呈式。
主役は、生後9か月の小野あずさちゃんと、生後4か月の道下凱(かい)くんです。ご両親の愛情と、町の人々の深い思いやりが交差するこの場所で、世界にただ1冊だけの特別な絵本が手渡されました。
小さな手でしっかりと絵本を握りしめる赤ちゃんの姿。それを見つめるご家族の優しい眼差し。
会場を包み込むのは、ただひたすらに新しい命の健やかな成長を願う、純粋で無垢な祈りです。北竜町民の心の奥底に静かに息づく「和の心」が、ひとつの形となって実を結んだ奇跡の瞬間。その心温まる一日を、皆様にお届けします。
司会進行は、こども・くらし応援課 健康推進係長・田中望美 保健師が、担当されました。
子どもを真ん中に据えたまちづくり。佐々木康宏 町長からのメッセージ
贈呈式の冒頭、佐々木康宏 町長からご家族へ、熱く温かい想いが語られました。
「なかなかゆっくりお話をする機会もなくて、本当に申し訳なく思っています。ほぼ一年ぐらいかけて練って練って、いろんな人が関わって、お二方の家族のことを思いながら、ようやく絵本ができました。
役所のスタッフも、最初から編集に関わってくれた寺内さんご夫妻も一生懸命やってくれて、絵本作家のながおたくまさんを見つけてくれました。
私たちは、子どもを真ん中にしっかり据えて、子ども中心でまちをつくっていきましょうと話しているんです。令和8年度予算を決める3月の議会では、第1番に『子育て宣言』をします。本当に子どもたちを中心にまちが発展していけばと思っています。
絵本には、随分迷ったのですが、私の直筆メッセージを少しだけ添えさせてもらいました。
凱くんには『北竜の大地に生まれた小さな勇者よ、転んでも立ち上がる力を、迷っても信じる力を、新たな歩み道が光に満ちてますように』。
あずさちゃんには『歌うように笑って、夢見るように歩いて、あなたの毎日が愛に包まれますように。この街すべてがあなたの味方です』。
これから北竜町はいろいろな取り組みを進めていきますので、一緒にまちづくりに協力していただきたいと思います」と温かな心のこもった佐々木町長のお言葉です。
言葉の端々からは、町の子どもたち一人ひとりを我が子のように慈しみ、子どもを中心に据えて未来を切り拓こうとする強い覚悟が滲んでいました。
心の居場所を作る贈り物。北竜町集落支援員・寺内昇からのメッセージ
続いて、この企画の立ち上げから奔走した北竜町集落支援員の寺内昇さんから、絵本に込めた願いが伝えられました。
「あずさちゃん、凱くん、そしてご両親の小野さん、道下さん、本日は誠におめでとうございます。この北竜町に、新しい『たからもの』が舞い降りてきてくれたこと、私たち町民一同、心から嬉しく思っています。
思い返せば一年前の1月、佐々木町長からある『宿題』をいただきました。『新しく生まれてくる命を、町が一体となって祝福し、応援する企画を考えてほしい。東川町の君の椅子のように、北竜町らしい温かい贈り物を』という、熱い想いのこもったご依頼でした。
図書館司書の資格を持つ妻の郁子が発案したのが、誕生した赤ちゃんが主人公で、その赤ちゃんの名前が刻まれた世界で1冊の絵本です。
椅子は物理的な『居場所』を作りますが、絵本は『心の居場所』を作ることができます。自分がどれだけ愛されて生まれてきたか、その物語を一生の宝物にしてほしい。そう願って企画書を作成しました。
町長に『ぜひやりましょう』と背中を押していただき、ネットを駆使してオリジナル絵本作家のながおたくまさんと出会い、ながおたくまさんとはメールやZOOMで何度も対話を重ね、町のプロジェクトチームと一緒に企画を進めました。
この絵本には、ひまわり咲ちゃん、特産品、美しい自然はもちろん、ご両親の『命名への想い』、そして町長の『直筆メッセージ』など、町の想いが詰まっています。
子育ては楽しいことばかりではなく、時には夜も眠れなかったり、不安になることもあるかもしれません。そんな時は、どうかこの絵本を開いてみてください。ここには、北竜町じゅうの『おめでとう』と『大好きだよ』というメッセージが込められています。
私たちも、町のみんなも、常にご両親の味方であり、あずさちゃん、凱くんの成長を見守る応援団です。
この絵本が、あずさちゃん、凱くんにとって人生を照らす温かい灯りとなり、ご家族の絆を深める一冊となることを心より願っています」と熱い想いを込めてお話しされた寺内さんです。
絵本作家・ながおたくまさんとの出会いと、世界に1冊だけの絵本
完成した絵本には、赤ちゃん自身が主人公となる世界が色鮮やかに描かれています。
ページをめくるごとに自分の名前が織り込まれ、リボンがあしらわれていたり、表情が少し違っていたりと、細部にまでこだわり抜かれたデザインは、手にする赤ちゃんの個性にそっと寄り添います。
北竜町の『きみのえほん』は、全国的に見ても非常に珍しく、画期的で愛情深い取り組みの輪に連なるものです。
小さな町だからこそできる、顔の見える関係性と細やかな気配り。町ぐるみの愛情が、一冊の本という永遠の形となって残るのです。
笑顔溢れる贈呈式。あずさちゃんと凱くんへのエール
贈呈式で佐々木町長から直接絵本を受け取った小野さんご夫妻と道下さんご夫妻。
あずさちゃんは興味津々で絵本に手を伸ばし、小さな指でページを触ろうと笑顔を見せます。
その無邪気な姿に、会場にいる誰もが目を細め、心からの祝福を送りました。
お父様、お母様からも喜びの声が寄せられました。
小野さんは、少し緊張した面持ちながらも、溢れる喜びを語ってくださいました。
「娘のために、こんなに町ぐるみで素敵な本を作っていただいて、すごく感謝しております。娘に対して、たくさん読み聞かせをしてあげたいなと思っています」。
道下さんも、感慨深げに言葉を紡ぎます。
「僕自身、北竜町は生まれて育った町なんですけれども、自分の子どもにこういうご本が贈られると聞いて、本当に嬉しい思いがあります。子どもが少なくなっていく中でも、自分たちの子どもや他のお子さんたちを大切にしていく取り組みは非常に嬉しいことです」。
北竜町がこの絵本を取り組むきっかけはという問いに対して、
佐々木町長は、「北竜町は今1,551人で、町民それぞれのお顔がお一人お一人見えています。
今回新たに二組ご夫婦の赤ちゃん誕生で、町の宝物が増えるという事です。町として、何かしようという想いがありました。ストーリー性のあるものはなんだろう、未来につながるものはなんだろうといことで絵本を考えました」とお応えしました。
思いやりの心が紡ぐ、平和で豊かな未来
効率やスピードが求められ、人と人との繋がりが希薄になりがちな現代社会。しかし、北竜町には、見返りを求めず、ただ純粋に他者の幸せを願い、共に喜びを分かち合う「和の心」が当たり前の日常として根付いています。
一冊の絵本を通して、町全体がひとつの大きな家族になり、新しい命を温かく包み込む。この「思いやりの心」の連鎖こそが、地域を豊かにし、ひいては世界を平和へと導く小さな、けれど確かな一歩となるのです。
この北竜町の小さな部屋で交わされた笑顔、そして絵本に込められた祈りは、間違いなく未来を照らす光です。
『きみのえほん』が、あずさちゃんと凱くんの人生を優しく照らし、ご家族の絆を深める心の拠り所となりますように。
新しい生命の誕生を町の人々みんなでお祝いし、成長を見守って、子どもたち一人ひとりの心を明るく照らす灯となり、故郷を想う魂のアンカーとなる「世界で一つのきみのえほん」に、限りない愛と感謝と祈りを込めて。。。
(北竜町を「きたりゅうちょう」と発音しておりますことご容赦ください)





