2014年11月6日(木)
北竜町産「ひまわりライス」は、JAきたそらち北竜支所(大久保浩隆 支所長)から、日本中の様々な場所へ販売されています。現在、北海道、東京都、大阪府、九州、沖縄など日本中の皆様にお届け。その量は年間約1,650トン(2015年度・うるち米)です。
今回、北海道を離れ東京の販売先を取材することができました。
10月14日(火)、ひまわりライス「ななつぼし」が年間約240トンが納められている東京の株式会社 マコト(本社:東京都大田区東六郷)を訪問しました。マコト本社は、京浜急行電鉄本線・雑色駅から徒歩10分弱、第一京浜沿いの赤い大きな看板が目印です。
山崎峰子社長、仕入れ責任者・一木一美 取締役次長、お米の責任者・小関美行 様にお話をお伺いしました。
(株)マコト・本社(東京都大田区)
▶ お弁当とお惣菜の株式会社 マコト(本社:東京都大田区)
山崎峰子 社長(写真:会社資料より引用)
(株)マコトは、1963年(昭和38年)創業。
「安全・自然・健康」をテーマにしたお弁当とお惣菜の会社です。資本金1億円、売上高約25億円、従業員数300人(2014年1月)。
1988年(昭和63年)、ご病気で倒れられたお父様の後継者として、娘の山崎峰子さんが2代目社長に就任されました。
お客様への感謝の心と社員の幸せを願いながら、食の安全と健康に徹底的にこだわり抜いて行動されていらっしゃる山崎社長。一筋の強靭な信念を貫く、けっして妥協を許さない力強さが伝わってくる山崎社長です。
マコトの事業は、卸売・ケータリング・直営店の3部門。
卸売部門においては、羽田空港、JR東京駅、東京ドームでお弁当を販売。
羽田空港内でのお弁当の専門店「空弁工房」には、「マコト」弁当のコーナーが設置され、「六郷のわたし」をはじめ幾種類ものお弁当が販売されています。
JR東京駅では、北口・南口にある「膳まい(老舗弁当・オリジナル弁当などを販売する弁当専門店)」にて販売。
ケータリング部門では、お正月のおせち料理、パーティの宅配、オフィスのランチサービス等を展開。
直営店は、お弁当・おむすびの「マコト・味彩」、お弁当・お惣菜の大黒シリーズ「ゑびす Daikoku」。
現在の出店数14店舗、今後さらに展開されるとのこと。
<直営店出店概要>(
マコト会社沿革より抜粋)
・1997年(平成 9年):「ゑびす Daikoku」JR恵比寿駅・アトレ恵比寿に家庭料理の店の1号店をオープン
・2002年(平成14年):「うゑの大黒」JR上野駅・アトレ上野 オープン
・2003年(平成15年):「高輪 Daikoku」JR品川駅・ウィング高輪イーストオープンオープン
・2004年(平成16年):「丸の内 Ms(デリ&カフェ)」丸の内OAZO内地下1階 オープン
・2005年(平成17年):「千寿 Daikoku」JR北千住駅・ルミネ北千住店 オープン
・2006年〜2011年 : 出店多数
・2012年(平成24年):「ゑびす Daikoku」JR東京駅・大丸東京B1、リニューアルオープン
2007年(平成19年)に、農林水産省による「
第15回優良フードサービス事業者等表彰」の国産食材安全調達部門で「農林水産大臣賞」を受賞されました。
この表彰は、国内農林畜水産業との連携、多様な消費者ニーズに対応したフードサービスの提供、環境に配慮した取組など創意工夫を活かした事業を展開している外食事業者として、審査委員会の審査を経て選出されるものです。
▶ 北竜町との出会い
8つのJAが合併して「JAきたそらち」が発足(2000年)する前、山崎峰子社長は、知人に北海道の美味しいお米として北竜町「ひまわりライス」を紹介され、すぐに北竜町を訪問。当時、北竜町農業協同組合・組合長の黄倉良二さんに出会います。
冬の2月に北竜町に向かった山崎社長。当時の北竜町農協・藤崎正雄 課長が、雪の中をJR滝川駅まで車で迎えに来てくれたことに大変感激されたそうです。
北竜町農協に到着し、目に飛び込んできたのが事務所に掲げられていた「食べものはいのち(生命)」のメッセージ。
黄倉 組合長と話された山崎社長は、(株)マコトの社訓「食は命」と北竜町農協の目指すところが同じであることを実感されました。
そして、トイレを拝借された山崎社長。トイレの中の張り紙の言葉「爽やかなトイレ 来た時よりも美しく」と実際のトイレの清潔さに、北竜町農協がマコトと同じスピリットであることを確信されました。
山崎社長は、取引先候補の普段の姿を知りたいとき、トイレを拝借することを常とされていらっしゃるそうです。
こうして北竜町農協とのお付き合いが開始され、合併農協・JAきたそらちの発足後も幾多の困難を乗り越えながら、現在もJAきたそらち北竜支所と取引が続けられています。
天と地と水 そして農民の心 @ JAきたそらち北竜支所 構内
▶ マコトのお米全量が北竜町産「ひまわりライス・ななつぼし」
「2年前から、マコトで使っているお米の全量が『ひまわりライス』です。それまでは、月毎に北竜町と他県からのお米を交互に使っていました。お客様から商品についてのご意見を多数いただいているのですが、『ひまわりライス』の時のご飯の評判が良かったのです。そこで2年程前から、マコトで使うお米の全量を『ひまわりライス』にしました。
全量交換後、お客様からのご飯へのクレームは「〇(ゼロ)」。さらに『ご飯が美味しい!』というお褒めの言葉を沢山戴いております。特に、今年のひまわりライスは、今までにない美味しさです」
と、お米にこだわる小関 様は満面の笑顔でお話してくださいました。
▶ 冷めても美味しい「ひまわりライス」のおにぎり
「とにかく、おにぎりを召し上がってみてください。当社のご飯は、イオン水で焚き上げ40分蒸らします。昔からの手法を変わらず守り続けています。お米は、JAきたそらち北竜支所の低温倉庫で保管されている玄米を、その都度精米して送ってもらっています」と仕入れ責任者の一木さんの誠実なお言葉。
そして、「ひまわライス・ななつぼし」で炊いた「白ご飯」と「野沢菜入おにぎり」を用意してくださいました。冷めても、ふんわりもっちりとして、じんわりと甘を感じるおにぎりの美味しさに感激です。
「野沢菜入りおにぎり」と「白米」
▶ ご飯が基本のお弁当
山崎社長:「お弁当には、なにより『美味しいご飯』が基本です。食材に関しては、全国各地を回って直接現地を訪問し、生産者に会ってお話を伺って決定しています。そしてご飯については、季節や天候季によってお米の水分量が変化するので、炊き上げる時の水分量や火加減に大変気を配っています。
また、商品開発は常に続けています。私が美味しい食材を提案し、その食材を使ったレシビを名料理人が考案しています(元キューピー3分クッキングの料理のプロ)。毎週土曜日にミーティングを開き、30種類のアイテムを検討し、2種類を新メニューとして交換。
一番人気の『肉じゃが』のジャガイモは、北海道厚真町のメークイン。そして、和風ピクルスのコリンキーは高知産、ごぼうは十勝産、ナスは熊本産の築陽(ちくよう)ナスなど、出来る限り低農薬で栽培された「安心・安全な素材」を求めて全国を歩きまわっています」。
創意工夫あふれる数々のお惣菜
▶ 店名「ゑびす Daikoku」は、七福神の大黒様と恵比寿様
山崎社長:「店名の『ゑびす Daikoku』の由来ですが、大黒様は米俵を担ぐご飯の神様、恵比寿様は鯛を持つおかずの神様で『ごはん処・おかず処』という想いを込めて名付けました。店舗の外装は、最初の頃は『すきやづくり』風でしたが、現在は、女性デザイナーによる『歌舞伎の緞帳』の模様になっています」。
ゑびす Daikoku 恵比寿店
▶ 食は命・食は文化、そして「自然」「安全」「健康」の3つのこだわり
山崎社長:「お客さまの『美味しい笑顔』が私達の喜びです。命育む安全な食べものを、お客様にお届けすることが、皆様を健康と幸福へと導くことだと信じ実行しています。
『お客様の食の楽しみと健康を願い 手作りの美味しい料理を出来たてで提供いたします。素材にこだわり 調理にこだわり 自然のままに安全第一にと心から努めます』と店頭に掲げて、社員と共に励んでいます」。
▶ 山崎峰子社長のご趣味は「登山」&「山岳の写真撮影」
山崎社長:「小さい頃から山登りは好きで、大学時代も山岳部でよく登っていました。登山する時はカメラを持って三脚を担いでひとりで登ります。とても印象的だったのが、奥穂高岳に登った時のこと。
穂高岳山荘のカードに示された『聞こえますか 風と太陽との協奏曲』。この言葉に大変感動し、ますます登山が大好きになりました。
これまでに、キリマンジェロ、パタゴニアの山岳、マッターホルンなど海外の山々などに挑みました。今回も連休を使ってひとりで奥穂高岳に登って来たところです」
と、山崎社長自ら撮影された素晴らしい大自然の写真(ハガキに加工)を見せてくださいました。
山崎社長自ら撮影された、素晴らしい大自然の写真(写真13枚はこちら >>)
▶ 「ゑびす Daikoku 恵比寿店」「ゑびす Daikoku 大丸東京店」「羽田空港空弁工房」を訪問
▶ 直営第1号店となった「ゑびす Daikoku 恵比寿店」(JA恵比寿駅・アトレ恵比寿3F)
JR恵比寿駅東口改札を出て、右が「日比谷花壇」、左に進むと「成城石井」の隣が「ゑびす Daikoku 恵比寿店」。
同フロアーには、「スシデリ マツエ」「チャイニーズテーブル謝明殿デリ」「とんかつ さぼてん」「アントニオズデリ」「ビッグオープン」「つばめグリルデリ」「アジアンサラダ」「アール・エフ・ワン」などがあります。
「ゑびすDaikoku恵比寿店」(JA恵比寿駅・アトレ恵比寿3F)
「ゑびすDaikoku」では、約30種類のお惣菜が並び、量り売りされています。自由に好きなものを好きな量だけ買うことが可能です。白飯をはじめ、お弁当、おにぎり(おかか、南高梅、野沢菜、焼きたらこ等)など種類豊富に勢揃い。
「ゑびすDaikoku」約30種類のお惣菜など
▶ JR東京駅「ゑびす Daikoku 大丸東京店」
「ゑびす Daikoku 大丸東京店」は、グラントウキョウノースタワーのB1(JR側エレベーター)のお惣菜コーナーにあります。
「ゑびす Daikoku 大丸東京店」(グラントウキョウノースタワーのB1・JR側エレベーター)
「ゑびすDaikoku大丸東京店」塚原和彦 店長
希望するお惣菜を、店員さんが取り分けて量り売りします。
人気No.1が「メロ(銀ムツ)照り焼き」、No.2「豚の炙り焼き」No.3「ナスとエリンギのおろしサラダ」、そして根強い人気商品が北海道産ジャガイモを使った「肉じゃが」。
大丸東京店限定弁当は「もぉうムリ弁当(肉じゃが、牛すき、牛巻きおにぎり他)」、「メロメロ御膳(メロ照り焼き他)」など種類が豊富。
「お弁当は、ご飯が美味しいと評判です。お弁当のご飯には、ふりかけをかけないでほしいというお客様のご要望があるほどです」と塚原和彦 店長の嬉しいお言葉です。
私達もお客様と同様に量り売りでお惣菜を買いホテルで食べたところ、お惣菜は素材そのものの旨味がたっぷり。素材の味が引き出され、活かされている味付けの絶品です。もぉ〜メロメロになってしまいそうぉ〜
「肉じゃが」北海道産自慢のじゃが芋
左:メロ照焼き 右:豚のあぶり焼き
左:ナスとエリンギのおろしサラダ 右:鰆西京焼膳
▶ 羽田空港「空弁工房(そらべんこうぼう)」(第1ターミナル2F・ターミナルロビー南)
空弁の専門店。様々なお店の約40種類もの空弁が販売されています。羽田空港内の数か所の空弁のコーナーで「Makoto」のお弁当が幾種類も販売されていました。
「マコトのお弁当は、彩りがきれいでとても評判がいいです」と店員さんのお話。
左:空弁工房(第1ターミナル2F ターミナルロビー南) 右:入って正面がマコトコーナー
ゑびす Daikoku「六郷のわたし」
SORABENのマコトコーナーに並ぶお弁当
「食べものはいのち(生命)」の精神で、愛情深く育まれた北竜町産のお米たち。「ひまわりライス」がこんなに素晴らしい、美味しいお弁当になって、たくさんの方々に味わって戴いていることに、驚きと喜びと感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
「命を育む食べもの」には「真心と誠実と感謝の心」が限りなく伝わっていく力があることを実感しました。
命を輝かせるご飯やお弁当に出会え、
美味しい笑顔でハッピーになれることに
限りない尊敬と感謝と祈りをこめて。。。
口上:お客様の食の楽しみと ご健康を願い 手作りの美味〜い 料理を出来たてで 提供いたします
素材にこだわり 調理にこだわり 自然のままに 安全第一にと 心〜努めます「ゑびす大黒」
▶ 写真(69枚)はこちら >>
◆ 株式会社 マコト
・本社:〒144-0046 東京都大田区東六郷1−25−3(地図はこちら >>)
・Tel:03-3735-2711(代) Fax:03-3735-6244
・ホームページはこちら >>
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・【札幌市】<道新ブログ>「ひまわりライス」を味わう・居酒屋「燔(ばん)」(2014年10月30日)
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・【音更町】ひまわりライス・もち米を十勝で直売(JA木野ハピオ・とかちむら@帯広競馬場)(2011年11月29日)
◇ 撮影・編集=寺内昇 取材・文=寺内郁子