2011年4月11日(月) 春のあたたかな風が吹き抜けていく今日この頃、ふきのとうがあちこちで芽吹きはじめました。 私達は今年1年、(有)ファームトゥモロウ(代表取締役社長・土居健一)の有機栽培トマトの成長を取材させていただくことになりました。まだ雪深い2月から準備されていた「ファームトゥモロウ」では、3月に入り、トマトの育苗(いくびょう)がスタートしました。 雪がまだ残るファームトゥモロウの畑 (2011年3月下旬) 20棟のハウスでは、雪解けを待ちわびて、床土が整備され、育苗の準備が着々と進められています。 トマトの苗およそ15,000鉢、6種類。 大: 桃太郎、 中: ティーティー ・ ドルチェ ・ CFドルチェ ミニ: ティンカーベル ・ ピンキー 可愛い名前のトマトちゃんたちです。 トマトの苗・側枝(そくし)の2本仕立て(撮影:2011年3月28日) 2011年度(平成23年度)の計画&トマト栽培履歴管理表 ファームトゥモロウのトマト栽培の特徴は、「断根(だんこん)」と「苗の側枝(そくし)の2本仕立て」です。 断根とは、一度根を切断し、新しい元気な根を発生させること。根の量が多くなると、苗自体が若返り、力強くなり活力が漲ります。 さらに苗の側枝(そくし)を2本仕立てにすることにより、収穫できるトマトの数を倍近くにすることができます。育苗場所、定植や収穫にかかる労力も減らす事ができるのです。 ◆鉢上げ 3月25日、苗を鉢上げ用ポットに植える鉢上げが行われました。鉢上げ用ポットの中の土は、地温を保つためにビニールで覆われています。 鉢上げから2週間後に、鉢ずらし。そして、1か月後には、定植が行われるそうです。 ◆温度調整 育苗中は、ハウス内の温度が25℃~30℃に保たれるように、温度調整されます。 トマトの苗・側枝の2本仕立ても成長 (撮影:2011年4月4日) ◆鉢ずらし 苗の葉が成長し、隣同志の苗の葉が重なり合うようになってきたら、鉢ずらしが行われます。 ◆かん水 苗の鉢の表面の乾燥、ハウス内の温度、湿度に注意しながら、水やりをしていきます。 ◆苗の成長 苗には、花芽もつきはじめ、茎の根元には、ねずみの尻尾のようなうぶ毛もしっかり生えてきています。 育苗の栽培過程は、トマトの成長を大きく左右する重要なポイント。苗作りにおける、温度管理、水やりの量、肥料調整などなど、毎日が変化の連続であり、自然との対話は新鮮そのものです。 それだけに、難しく、試行錯誤・困難の連続でもあります。 土居さんのお話のひとつひとつから、苦労の大きさが感じられました。 トマトの葉も成長し、鉢ずらしが行われていました (撮影:2011年4月11日) ◆太陽の味・トマト トマトは、私達の大好きな野菜。真っ赤なトマトはまさに太陽そのもの。 中南米のアンデス高地が原産地のトマト。アンデス高地で生まれ、メキシコで育てられ、地中海沿岸へ渡りました。コロンブス時代は、観賞用として栽培され、その後アメリカへ渡り、食用となったのは18世紀。 トマトは、スイカやメロンと同様、果実的野菜として分類されるほど、フルーティーな野菜です。 真っ赤な果実に秘められてパワーは、100万馬力の抗酸化作用をもつリコピン。 グルタミン酸豊富なトマトは、うまみ成分の王様。 色や形もさまざま。。。その輝きはまるで宝石のよう。。。 イタリアでは「黄金のりんご」、フランスでは「愛のりんご」と呼ばれ、世界中で愛されているトマトさんです。 左:成長した側枝の2本仕立て 右:トマトの花芽 左:1本仕立てのトマト 右:ねずみのしっぽのような産毛 (撮影:2011年4月11日) 太陽の光をたっぷり浴びて、栄養豊かなトマトさん、 その真っ赤な情熱的パワーが、 すべての命に降り注がれますように。。。 大いなる愛と感謝と笑顔をこめて。。。 フキノトウも芽を出していました (撮影:2011年4月11日)
◆ 参考・特集記事 ・有機栽培トマトの収穫スタート@(有)ファームトゥモロウ(2011年6月22日)・有機栽培トマトの小さな実が膨らみました@ファームトゥモロウ(2011年5月12日) ・トマトの黄色の花、可憐に花開く(2011年5月6日)
・有機栽培トマト@(有)ファームトゥモロウ(社長・土居健一)(2010年6月9日)
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