2025年10月14日(木)
地域の灯火を讃えて 〜 前田博之氏の叙勲を祝う、北竜町の温かい「和の心」
北海道北竜町で、長年にわたり地域の発展に尽くしてこられた前田博之氏(88歳)の旭日単光章受章祝賀会が、10月3日(金)、サンフラワーパーク北竜温泉にて盛大に開催されました。
町議会議員として3期12年、町政の振興に力を注ぎ、また観光バス事業「ひまわり観光」を起業し、町民の足として地域を支え続けた前田氏。その輝かしい功績を心から称え、長年の労をねぎらうために、多くの町民、ご家族、ご友人が集いました。会場は、深い絆と地域を大切にする北竜町の魂が織りなす、温かい感動に包まれました。
- 発起人代表:川田浩二 氏(北竜町議会等OB会長)
- 発起人 :出口宜伸 氏、浅野進 氏、川島直美 氏




受付

総合司会:北清二三枝 様

栄誉ある叙勲を皆で祝う、温かい開会と花束贈呈
大きな拍手に包まれ、前田博之様ご夫妻が晴れやかにご登壇。祝賀会は、総合司会の北清二三枝様の進行で、和やかに幕を開けました。

発起人代表挨拶:川田浩二様(北竜町議会等OB会会長)

発起人を代表し、川田浩二様が登壇。前田氏との議員時代の思い出や、ひまわり観光が地域に果たした大きな役割について語られました。
「本日は、前田博之さんの旭日単光章受章祝賀会に多くの方のご出席を賜り、誠にありがとうございます。
皆様もご承知のように、前田博之さんは、昭和62年、当時の町内会の人々の全面的な応援のもと、町議会議員に当選され、平成11年までの3期12年間、町行政の振興に尽くされました。
町議会の中では、議員会会長、議会運営委員長、総務委員長、常任委員長などの要職を歴任されました。私も前田博之さんとは8年間、議員として席を同じくしてきました。当時、碧水小学校の統合問題など鋭い意見の対立などがありました。前田博之さんは議員会の会長として、議員会の親睦のために細心の注意を払っておられたのが強く印象に残っております。
一方で、前田博之さんは川島武さんらと昭和48年から平成27年までの約40年余りの間、長い間会社を運営されました。レンタカーやバスの営業事業へと活動を広げ、前田さんの果された功績は大きなものがありまして、万人の認めるところであります。
各団体の研修旅行、視察旅行や小中学校のスキー授業などの教育活動、町民の結婚観光旅行や諸行事の活用など、その営業には枚挙のいとまがないほどであります。
最盛期にはバス4台を有し、ひまわり観光の名を掲げて、全道各地を駆け抜けるその勇姿は、私たち北竜町民にとっても、大きな誇りと喜びでありました。
どうぞ、今日は前田博之さんのこうした歩みに想いを馳せ、共に叙勲受章を称え合って歓を尽くしてくだされば幸いであります。以上申し上げまして、発起人の挨拶といたします。どうもありがとうございました」。

祝賀の意を込めた花束贈呈 〜 家族や同級生からの愛情
祝賀の気持ちを込めて、お孫さんたち、そして同級生の皆様から花束が贈られました。
花束贈呈:前田英諒さん、前田絵梨華さん、前田貴史さん



同級生一同より花束贈呈
「もう一組、前田博之様の同級生であります山本保雄様、大場ミチ様、平松波子様より花束がご用意されております。これまで博之さんを支えてこられました和子さんに内助の功ということで、花束を贈呈したいそうです。同級生を代表いたしまして、山本保雄様、よろしくお願いいたします」と司会の北清様。会場は温かい拍手に包まれました。

地域と共に歩んだ功績への祝辞
北竜町・佐々木康宏 町長より祝辞:縁の下の力持ちとして

「私の方からご挨拶を申し上げたいと思います。地元として本当に名誉であり、嬉しい限りであります。今日、祝日(祝賀会)は中村議長と2人で行く予定だったんですけども、議長は公務ということで、私一人で祝いの思いを伝えたいと思っております。今ほどお孫さんたち、そしてご友人、ご親戚、さらには奥様への本当に温まる花束の贈呈ということで、前田家、本当に今まで歩んでこられた素晴らしい家系のことを皆さんが知っておられるのかなと改めて感じたところであります。
今年の5月に叙勲をいただき、その後、祝賀会は身内でというお話をなさっていたんでありますけども、いえいえ、そうはならないんじゃないですかということで、町も少しだけお手伝いをさせていただきました。主に、発起人の川田さん、出口さん、佐野さん、川島さんと、それぞれの町内会の皆さんで準備をなされたということで、大変にありがとうございます。前田さんとは、私は議会でのスタートが一緒でありますから、3期12年、一緒に初当選をして12年間を一緒に過ごしてきた最良の仲間であり、親分の前田先生であります。
あの頃は本当に大変な時代でした。碧水小学校統合問題もあります。北竜町の未来を見据えて、恵岱岳スキー場を作ろうというお話もあり、スキー場を建設しないことが正解であるという答えを出したんですが、その主導となっていただいたのが前田さんであります。ご自身はスキー連盟の会長ですから、心としては、そういうことはやりたいという部分はあったんでしょうけども、いえ、そうはなりませんということで、ご指導をいただいたところであります。
私は前田さんと一緒に一期目当選した時には、14名中7名が新人ということで、議長を除いたら7人ですから、何でも決められるというような状況にありながらも、前田先輩がしっかりと『そんなことにはならないよ、町をしっかりと支えるためには、7人で『縁の下の力持ち』になりましょう』と言われ、新人7人のリードをしていただいたところであります。
今日、本当にいい日になりました。天候もそうでありますけども、お米は豊作を迎え、豊かな緑の秋を迎えております。そしてひまわりも本当に今年、綺麗な花をたくさん咲かせ、多くの観光客をお迎えすることができました。
笑顔と幸せなこの8月終え、そして9月を迎えて、いろんな段取りをして落ち着いたところで今日の日程を前田さんが設定したと聞いております。そして今日は金曜日です。今まで、叙勲の式典をするときはどうしても土曜日あるいは日曜日であることが多い中、今日の金曜日の、それも4時に始まって、6時に終わる。これは、この後に懇親会に続いて飲みなさいということだと思います(笑)。
さすが、元北竜町商工会の理事をしていただいて、常日頃、いろんな部分で商工振興を、農業者の立場でありますけれども、商工振興ということを一生懸命訴えていただいた方であります。
農業、商業、そしてご自身のご生涯、いろんな部分で地域振興のおかげでありますけれども、やはり今日の旭日単光章というのは、12年のこの地方自治に対するしっかりとした正論を述べられた結果だと思っております。
それを支えられた奥様、和子さん、本当にご苦労様でした。ありがとうございました。時々若い時、お邪魔をして、いろんなお話をさせていただきましたけれども、ありがとうございます。
これからもまだまだ、北竜町、少しずつ変わりつつありますけれども、皆さんのお力や、いろんな部分のご意見をいただけなければ、前に進むことができません。これからもよろしくお願いを申し上げて、今日の祝賀の席にあたり、前田家の皆さん、本当におめでとうございます。
そして、ご出席の皆さん、本当にこれからも北竜町を一緒に、前田さんと一緒に作っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
皆様のご繁栄を心からお祈りを申し上げて、私からの挨拶とさせていただきます。本日は大変におめでとうございます」。

心温まる祝電披露
公務でご欠席の北竜町議会議長・中村正一様からの祝電が披露されました。議員としての功績、そして「ひまわり観光」が町民の足として果たした重要な役割を讃えるメッセージが読み上げられました。

北竜町議会・中村尚一 議長
「『お祝いの辞』この度、前田博之様におかれましては、旭日単光章受章の栄に浴されましたこと、心からお慶び申し上げます。また、本日は関係各位の皆様方により、祝賀会が盛会に開催されますことにつきましても、お祝い申し上げます。ご案内いただいたところでございますが、公務出張と重なり、出席することが叶わず、とても残念であり、お詫び申し上げます。
さて、前田様におかれましては、昭和62年から平成11年まで、3期12年間の長きにわたる北竜町議会議員として、北竜町の発展のためご尽力を賜りました。その間、議会運営委員長、総務常任委員長を歴任されました。その永年にわたるご功績が認められ、この度の叙勲に結びついたものと、改めて敬意と感謝を申し上げます。
また、昭和40年代中頃には碧水地区でスキーを楽しむことが盛んになり、碧水スキー場の造成にも関わられました。同じ頃には遠征の足としてではありませんが、レンタカー、北竜観光を仲間とともに立ち上げられ、後には営業ナンバーを取得し、ひまわり観光を起業されました。この時代には、各団体によっての観光旅行、研修旅行や遠征などに十分活用され、その行動力により北竜町民をはじめとする皆さんの足としてその重要な任務を果たされました。
結びに前田様の今後のご健勝とご多幸、合わせて前田家のますますのご繁栄をご祈念申し上げ、お祝いの言葉とさせていただきます。
令和7年10月3日、北竜町議会・中村尚一 議長」。
前田茂樹様より祝電
「前田博之様、この度は叙勲の栄に浴され、誠におめでとうございます。心よりお慶び申し上げますとともに、今後ますますのご健勝と一層のご活躍をご祈念いたします。
東京都町田市 前田茂樹」
前田ご夫妻が仲人をされ方からの記念品贈呈
「これより記念品贈呈を行いたいと思います。今回、贈呈していただきます川島栄子さん、川島晴美さんは、前田ご夫妻が仲人をされました。それでは川島栄子さん、川島晴美さん、よろしくお願いいたします。皆様、大きな拍手でお願いいたします」と司会の北清様。
前田氏ご夫妻の温かい人柄が偲ばれる一幕となりました。

受章者・前田博之氏からの謝辞:感謝とこれからも地域と共に

満場の拍手の中、前田博之様が謝辞を述べられました。母子家庭で育った自身を支えてくれた地域の人々への深い感謝の言葉から始まりました。
「感激しておりますけど、声が出るかどうか心配しております。本日は皆様方には何かとご多忙のところをご出席いただきまして、本当にありがとうございます。嬉しかったです。先ほどは佐々木町長さんの方から、身に余るお言葉を頂戴いたしまして、本当にありがとうございました。
さて、私は6歳の時に父親に別れて、これ以来、母子家庭で育ちました。その間、親戚のおじさん、おばさん、皆さんをはじめ、村の皆さん方の支援で助けられて今日があるわけです。村の皆さん方のお父さん、お母さん、そしておじいちゃん、おばあちゃんの代からお世話になったことをしっかりと覚えております。今日は、ふるさとの皆さん方が主役です。よろしくお願いします。
当時、力のある、そして思いやりのある村から議会に送り出していただきました。その時の初めての北竜町長は森さんでした。そして、先輩の皆さん方の、経験豊富な先輩の皆さん方の教えをいただきながら、なんとか努めることができました。あれから、ちょうど今年で40年です。先輩の皆さん方もほとんどいなくなりましたし、私の同級生も半分になりました。本当にちょっと寂しくなりましたけれども、今後あともう少し、頑張りたいと思いますので、今日お集まりの皆さん方、よろしくご指導のほどお願い申し上げたいと思います。
今回の発表につきましては、6月1日の北海道新聞に出ました。朝、早々と3人の方から電話をいただきました。本当に嬉しかったです。この年になりますと、声をかけてもらうことと、物をいただくことは本当に嬉しいものです。そういうことで、今回、こういう大きな立派な祝賀会をしていただきました。発起人の皆さん、本当にありがとうございました。担当の方、そして多くの方のご支援で会を開かせていただきました。本当にありがとうございます。さらにまた、先ほどから司会の北清さんには、いろいろとお気遣いをしていただき、盛り上げていただきましたことも、重ねてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
いろいろとたくさん言おうと思って考えていたんですけれども、もう半分忘れましたけれども、この会を、この席を借りて、家族のみんなにも一言お礼を申し上げたいと思います。
『好奇心旺盛で、わがままなこのじじいを今日まで連れ添いいただきまして、本当にありがとう。もうこの後、もうちょっと頑張って生きていくと思いますので、わがままを許してください。お願いいたします』。
私たち夫婦は、この町に生まれて、この町に育ちました。そして、晩年を迎えました。なんとか大きな病気もなく、今日まで迎えたわけであります。これからは、あちこち痛い体をいたわりながら、そして痛いとこと付き合って、これからの日々、一日一日を楽しく頑張って生きていきたいと思います。
最後になりましたけれども、今日お集まりの皆さん方のご健康とご多幸をお祈り申し上げて、お礼の言葉に代えさせていただきます。本当に本日はありがとうございました」。

乾杯・祝宴
乾杯:渡邊靖範 様(碧水町内会五班班長)

「博之さん、和子さん、今回、その旭日単光章受章、誠におめでとうございます。長年のご功績に対しまして、感謝申し上げます。ありがとうございます。
40年前になりますか、初めて議会議員に出た時のことを思い出しておりました。ひまわり観光の前身でありました、北竜観光の役員が中心となりまして、古作町内会一丸となりまして、前田さんを支援してまいりました。選挙戦に入った時は、毎日、前田さんのお宅によりまして、また夕方になると、選挙運動だと言ってサッカーをしておりました。懐かしく感じております。上位当選をいたしまして、大変みんなで喜んだことを覚えております。
前田さんをはじめとする多くの先輩方が築き上げた古作ライスセンターは、今年50周年を迎えました。おかげさまで、今年は昨年に続き豊作ということ、ご承知のとおり、米価も高騰しまして、我々農業人にとって夢みたいな年になりました。これは、先人たちが築いてくれたものを、先輩たちが受け継ぎ、そして我々に引き継いでくれたおかげだと思っております。ありがとうございます。
町内会が合併いたしまして、古作としてこうして集まる機会がかなり減りました。また、このようなおめでたい席に皆で集まれたことを、前田さん含め、発起人の皆さんに感謝申し上げます。ありがとうございます。
前田さんにおかれましては、これからも地域の長老として、我々の道しるべとなっていただきますようお願い申し上げます。
それでは、受章を祝しまして、乾杯をしたいと思います。
前田博之さん、そして、ご家族のご多幸、ご健勝、お集まりの皆様のご健勝を祈念しまして乾杯いたします。乾杯!」。

歓談
「ありがとうございました。それではこれよりご歓談に入りたいと思いますが、皆様、今回は生ビールをご用意させていただいております。
今回、前田様に日頃お世話になっております4名の方がお手伝いに来てくださっております。生ビール飲みたい方は、言っていただければお席の方までお持ちいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。皆様ごゆっくりとご歓談くださいませ」。
お料理








万歳三唱:北竜町農業委員・川島史伸 様
祝賀会の締めくくりは、川島史伸様による万歳三唱。前田ご夫妻の健康と前田家の繁栄、そして参加者全員の多幸を願い、会場全体に力強い万歳の声が響き渡りました。

「前田さん、旭日単光章受章、大変おめでとうございます。前田さんは、農業の傍ら、同議会議員、そしてひまわり観光の代表として活躍されました。そのご功績が今回の受章に繋がったと思います。非常に良かったと思っています。大変嬉しく思っております。
今後は、今までのご経験を生かしながら、地域、また町の発展のために、ますますのご活躍を願うと共に、ご健康を願っているところです。
それでは、万歳三唱をしたいと思いますので、皆さんのご唱和よろしくお願いします。
前田ご夫妻のますますのご健勝と前田家の更なるご繁栄、そして今日、お集まりいただきました方、皆様のご多幸を願い、バンザイ!」。

バンザイ!バンザイ!バンザイ!ありがとうございます。
閉会の辞:感謝と敬意を込めて
「本日、前田博之様のご受章を心よりお祝い申し上げ、末永いご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。ご列席の皆様にも、厚く御礼申し上げます。これを持ちまして、前田博之様、旭日単光章受章祝賀会を閉会いたします。ありがとうございました」司会の北清様から閉会が告げられました。

<お見送り>
記念撮影



長年、町の人々のため、町の繁栄のために、絶え間ぬ努力と偉大なる功績を積み重ねられ、栄えある旭日単光章を受章された前田博之氏に、心からの敬意と感謝とお祝いを申し上げます。
おめでとうございます!!!



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