2018年3月11日(月)
3月5日(火)10:00~、きたそらち農業協同組合北竜支所「年金友の会」第29回総会が、北竜町公民館大ホール(2F)にて開催されました。会員125名の方々が参加され、盛大に執り行われました。
第29回総会議案 &『土と、自然と、人間の未来のた・め・に』
会場の様子
懇親会では、金婚式(1970年・昭和45年結婚)4組のご夫妻、米寿(1932年・昭和7年生まれ)の11名の方々に御祝記念品が贈呈されました。
御祝記念品
きたそらち農協「年金友の会」は、きたそらち農業協同組合・金融共済での年金受給者の方々が加入する会。現在、地区会員数434名です。年金友の会では、毎年、パークゴルフ大会や日帰り温泉旅行などの様々な活動が実施されています。
▶ 司会:きたそらち農業協同組合金融共済北竜支所金融共済課・太田久志 課長
きたそらち農業協同組合金融共済北竜支所金融共済課・太田久志 課長
▶ 黙祷
お亡くなりになられた方々への黙祷を捧げます。
黙祷を捧げます
▶ 開会挨拶:山下好晴 会長
山下好晴 会長
「今日は、朝から春らしい天気に恵まれまして、沢山の方々にご出席いただきました。本当にありがとうございます。
昨年は災いの多い年でした。胆振東地方地震の影響で、北竜町も停電(ブラックアウト)にあいました。今後の備えを身につける心構えになったと思います。
不天候続きで、農産物全般も昨年は不作。昔の人々の言葉に『災いは忘れた頃にやってくる』がありますが、まさに昔も今も変わりません。そんな中、弱い立場の人々が、年金生活者です。日頃から、災害に備える心構えが必要だと私自身も実感いたしました。
昨年は、悪いことばかりではなく、商業活性化施設ココワ(COCOWA)も完成いたしました。新しい年を迎え、今年は、幼稚園新設の予定も立てているということで、何よりだと思います。
私達がまずやらなければならないことは『健康』であること。健康でさらに『行動力』があること。長生きすることは町の活性化に繋がります。
年金友の会の趣旨は、皆さんが健康で長生きすること。そして行動力を発揮して、皆で集まって友達と会話して自分の存在を確認し合うことが素晴らしいことだと思います。
皆さんの個々の意見を取り入れながら催しものを実施しております。これからも楽しく末永い年金友の会にしていきたいとと思っておりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます」。
▶ 来賓挨拶:北竜町・佐野豊 町長
佐野豊 町長
「年金友の会が盛大に開催されますことを心からお祝いし、お慶び申し上げます。金婚式を迎えられました4組の皆さん、11名の米寿の皆さんにもお祝い申し上げます。まだまだこれからも健康で長生きしていただければと思います。
先月、東京で月刊誌『歴史街道』を発行しているPHP総研主催によるふるさとの歴史・文化を活かした『まちづくり、人づくり、心そだて』と題するシンポジウムが開催されました。
私は、北竜町の農業についての提案・事例発表をさせていただきました。北竜町の歴史において、農業組合のリーダー北政清氏、生産条件の整備のために戦ってこられた後藤三男八氏、平成2年に『国民の命と健康を守る安全な食糧生産宣言の町」を宣言し今日まで進んできています。2006年には、生産情報公表農産物JASの認定を受け、2017年には日本農業賞大賞受賞の町ということでお話をさせていただきました。北竜町の農業が、安全な食糧を消費者に届ける町であることを多くの皆さんに理解していただております。
ふるさと納税においても、今年総務省の指導のもと、返礼品の割合を50%から30%にという指導を受け実施しております。寄付額が減少するのではないかと心配はしておりましたが、もう少しで3億円に届くのではないかと予測しております。長年にわたり、生産者の皆さんが努力を重ねたおかげだと心から感謝しております。
交通事故死ゼロも、今日現在で、4,324日です。最近は高齢者の方が事故に合うのではなく、事故をおこす事が多く発生しています。北竜町の当面の目標は4,500日、その日は、今年8月28日です。粛々静かにその日を迎えたいと願っています。
今年一年、大きな災害や事故がなく、町民の皆さんが幸せで健康であることを願い、年金友の会の限りないご発展とご主席の皆さんのご健康を心からご祈念申し上げて、お祝いの言葉といたします。本日は誠におめでとうございます」。
▶ 総会
議事進行
▶ 議案
(1)平成30年度事業報告並びに収支決算書について
(2)平成31年度事業計画並びに収支予算書について
議案はすべて承認されました。
三上洋 監事
議案はすべて承認されました
▶ 懇親会
▶ 開会挨拶:谷本明 副会長
谷本明 副会長
「今年は多くの災害に見舞われました。9月の胆振東地方地震では今までにない出来事ばかりが発生し、平穏な日々の中にも災害に備える心構えを再認識いたしました。本年は災害のない1年になることを願います。
本日金婚式・米寿祝いを受けられました方々、本当におめでとうございます。心からお祝い申し上げます。
これから懇親会に入りますが、飲み物もカラオケやビンゴゲームも用意しております。最後までごゆっくりご歓談ください。本日は、ありがとうございます」。
▶ 農協謝辞:北清裕邦 北竜地区代表理事
北清裕邦 北竜地区代表理事
「今日はほんとうにいいお天気で、春を感じる今日この頃です。沢山の皆さんのご参加のもと、無事総会を終わらせていただきました。ご苦労様でした。農協の金融事業にご理解とご協力賜り、心から厚く感謝申し上げます。
▶ きたそらち農協の概況
昨年は天候不順で、お米も作物もすべからく不作でありました。農産物の販売額は、177億円。前年に比べ21億の減収でありました。農家の皆さんにとって苦労の平成30年だったと感じております。
一方で、農協の資材や燃料において伸びがありましたので、お陰様で農協の決算においては、当期剰余金2億6千万円をあげました。組合員の皆さんには、ご利用いただいたことに心から感謝申し上げます。
▶ 北竜町の新規就農者受入体制の整備
最近、心配をしていることを1点申し上げます。農家戸数が、きたそらち農協合併当初2,045戸ありましたが、平成12年は、1,035戸で約1,000戸減となっています。北竜支所では農家戸数142戸で、その内、お米生産農家が126戸に減りました。このままでは、10年後15年後は100戸を切ると思われる状況です。
この対策として、新規就農者の受け入れ体制の取組みが進んでいます。役場のご支援をいただいて、新規就農者受け入れの専門職員を1名おいて、北竜町の将来を担っていただける担い手を受け入れる準備を4月から計画しています。
北竜町にはメロンやすいかなど特産品があり、長年培ってきた栽培技術なくしてはいけないということを大きな目標として取り組んでいます。1農家あたりの平均面積は18町程になりました。なんとか、農家戸数の減少を食い止めるよう努めてまいります。
▶ きたそらち農協北竜支所の直売
一方、北竜支所の直売は、平成30年度産の契約数49,700俵で、5万俵まで届く所にきました。日本はお米の消費が減り、年間10万俵ずつ消費量が減っています。
その中で、どうやってお米で生計を成り立たせていくかということになります。それは、北竜町の安心安全なお米を消費者としっかり繋がって、まちがいのない美味しいお米をしっかりと届けていきたい。その繋がりを増やしていって、稲作農家としてしっかり食べていけるような状況を目指して頑張っているところです。
2月に沖縄県名護市『はい菜!やんばる市場』で販売をしてきました。当初5kg詰め500袋の予定が、1日で売り切れ、2日目に400袋、合計900袋を完売しました。沖縄と取引をはじめて7年位が経過しますが、北竜町のななつぼしがしっかり定着し、リピーターのお客様も沢山増えております。このような状況を糧にしながら、今年も一生懸命励んでいきたと思います。
年金友の会の皆さんのご支援を賜りますように、お願い申し上げます。年金友の会の皆さんのご健康とご多幸をご記念申し上げてご挨拶とさせていただきます。今日はどうぞ楽しんでいってください。ありがとうございました」。
会場の様子
▶ 金婚式・米寿祝記念品贈呈
金婚式祝記念品贈呈
▶ 金婚式(4組)
・宮島亮様・きよ子様(板谷)、高畑耕一様・良子様(板谷)、初田忠義様・千代様(和)、山下好晴様・良子様(三谷)
金婚式のお祝いを受ける皆さん
▶ 米寿祝(11名)
・村井宣夫様(碧水)、竹林花子様(岩村)、竹橋清吉様(美葉牛)、吉田重子様(美葉牛)、大岩昭三郎様(共栄)、中村節子様(板谷)、鈴木春雄様(西川)、氏家カツヨ様(和)、杉山正位様(和町)、加葉田幸様(和本町)、堂前邦子様(三谷)
米寿のお祝いを受ける皆さん
皆様、おめでとうございます!
米寿祝記念品贈呈
▶ 乾杯:黄倉良二 元代表理事組合長
黄倉良二 元代表理事組合長
「皆さん、多数お集まりいただき誠にありがとうございました。2点申し上げて乾杯といたします。
▶ 忘れてはならない、ひまわりの里のための先人の努力
『真夏の太陽に向かって美しく力強く咲き誇るひまわり北竜町』これは副会長の谷本さんのお言葉です。私は講演を頼まれたら、この言葉を使わせていただいております。
今から40年前、農協職員の海外研修の報告を聞いて、ひまわりによる食用油の自給をしたいという強い想いから、542名の農協婦人部員の内422人が、1戸1アールの畑にひまわりの種を植えてくださいました。この時に植えたひまわりが、今日のひまわりの元です。
そして昭和57年に森町長がひまわりの町を宣言しました。その後、ひまわりの里を作ろう提案し、このひまわりの里づくりに苦労したのが、役場の佐光くん、農協の和泉くんです。里の土壌が粘土地で、播種しても、なかなか実らない土地に、二人はポット苗による移植を試みました。
この育苗と移植に人手を必要とした際、中学校の石窪先生、宮永先生が生徒を連れて手伝ってくれた。さらに、竜トピア会員、商工会員、農協青年部員などそれぞれの組織の若者が、このひまわりの里のために無料奉仕をしてくれました。5月上旬の田植え前作業で大変な時期にもかかわらず、各集団のトラクターを持ち寄って、整備播種を終えることができました。この錚々たる努力があってのひまわりの里です。
私達は、この先人の皆さん方の苦労を、そしてひまわりの里のために努力していただいたことを決して忘れてはなりません。大切にしたいと思います。
▶北竜町はあなたの生命を守る食べものを作る
もう1点、食の安全が損なわれつつある今、天怒り地叫んでおります。北竜町はあなたの生命を守る食べものを作る、この組合員の尊い継続された精神が、これから最も大切なこととなります。
平成2年に農協、農業委員会、土地改良区、町で、安全な食糧生産するというそれぞれの決意宣言をいただきました。全国でただ1か所です。
今、オリンピックが開かれますが、選手村では国際水準GAPの認証を受た食材でなければ使えないという状況で、安全が究極まで要求されるようになってきています。
私は常に、北竜町の農業は過程と工程の品質管理ではない、北竜町の農業の良さは『あなたの生命を守る最も大切な生産条件を守っていること』だとお話させていただいています。これは、先輩のみなさんが、工場やゴルフ場もない生産条件を築いてくださり、さらにこれを受け継いで取組んでくれている若い人々の力だと思います。
北竜町のために乾杯をさせていただきたいと思います。山下さんをはじめ、役員の皆さん、職員の皆さん、ありがとうございました。それぞれの健康を祝して乾杯!!!」。
生産条件を守ることが大切
乾杯!
▶ 会食・カラオケ・ビンゴゲーム
美味しいお弁当、祝杯、そして美声を響かせた歌声、楽しいビンゴゲームに楽しく和気藹々と盛り上がりました。
懇親会の様子
▶ カラオケ
カラオケの様子
▶ ビンゴゲーム
ビンゴゲーム
▶ 閉会挨拶:吉尾廣子 副会長
吉尾廣子 副会長
「楽しく過ごしてまいりましたが、終了の時刻となりました。会員の皆様には、先程ご承認いただきました今年度の行事に参加・ご協力いただきました。来年の総会で、ご健勝で皆様とお会いできますことを約束して、本日の日程を終了させていただきます。尚、交通安全に気をつけてお帰りくださいますようお願い申し上げます」。
会場の様子
北竜町のこれまでを築き上げ、守り支えてくださった先人の方々の偉大なる魂に感謝し、
その歴史を受け継ぎ、努力を重ね日々邁進する若者たちの熱い想いに、
限りない愛と感謝と祈りをこめて。。。
サンフラワーパーク北竜温泉
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◇ 撮影・編集=寺内昇 取材・文=寺内郁子