平成23年度「生産者がつくる愛食料理コンテスト」で永井美保子さん「フライパンで焼く!!黒千石入り米粉パントリオ」が優秀賞受賞!

2012/01/16 4:57 に 寺内昇 が投稿   [ 2014/10/27 6:13 に更新しました ]
2012年1月16日(月)

平成23年度「生産者がつくる愛食料理コンテスト」において、北竜町美葉牛で稲作や黒千石大豆の生産に取り組んでいらっしゃる永井美保子さん・「フライパンで焼く!!黒千石入り米粉パントリオ」が優秀賞を受賞!

「生産者がつくる愛食料理コンテスト」は、北海道農政部 食の安全推進局食品政策課が、「北のめぐみ愛食運動道民会議」との共催により開催されているもので、今年で第5回目を迎えます。

27作品の応募の中より、2011年12月9日に第1次審査(書類審査)が行われ、10作品が第2次審査(実演審査)の対象とされました。

最終審査が、2012年1月13日(金)13:00~、札幌市男女共同参画センター(札幌エルプラザ・4階調理自習室)で開催されました。




平成23年度「生産者がつくる愛食料理コンテスト」・説明会
札幌エルプラザ(北海道札幌市)


◆ 愛食運動

北海道が推進する「愛食運動」とは、関係者が一体となって、地元でとれたものを地元で消費する「地産地消」や、食の安全や大切さなどを学ぶ「食育」、北海道に合った「スローフード運動」を総合的に推進する道民運動で、「北のめぐみ愛食運動道民会議」が設置されています。

いくつもの愛食関連イベントとして行われているもののひとつに「北のめぐみ愛食フェア」があります。
このイベントは、生産者が、それぞれの産地や食材の情報を提供しながら、道内の消費者の方々と対面販売で直接交流する週末型産直市です。
5月~11月までのおよそ半年間、毎週末(金・土・日)に全道10会場で70日間以上開催。30万人以上の人々の来場が見込まれています。

北海道庁赤れんが庁舎前で開催されている「北のめぐみ愛食フェア」に、わが町・北竜町の黒千石事業協同組合の皆さんが「黒千石大豆」を出店し始めてから、今年で5年目を迎えます。


◆ 愛食料理コンテスト

今回開催された愛食料理コンテストは、北海道内の農業や漁業などの生産者が作る料理を広く募集し、その中から特に優れた料理を表彰するもの。生産者自ら生産した農産物・加工品や地域の食材を利用して料理していきます。こうした生産者の方々の取組や地域の食材のすばらしさを一般に広く紹介していき、「地産地消」を推進していくものです。

◆ 第2次審査に臨んだ参加者の皆さんの10作品


 1.鹿島春美さん(美瑛町)「ゆり根とブロッコリーの米粉入りハーブケーキ」
 2.西山悦子さん(羽幌町)「ほたてとふわふわ長いものキャベツロール」
 3.なかやまミルク工房・阿部真澄さん(別海町)「パンプキンのサワーカップケーキ」
 4.内藤圭子さん(安平町)「おしゃれなほっぺ」
 5.せわやき玉子・山岸厚子さん(士幌町)「しほろギュ(牛)ーッとロール
 6.吉田久美子さん(東川町)「とり肉みぞれチーズ焼き・東川風」
 7.成田真市さん(愛別町)「もち米粉 de 広島風お好み焼」
 8.永井美保子さん(北竜町)「フライパンで焼く!!黒千石入り米粉パントリオ」
 9.白滝じゃが生産部会加工班・江面陽子さん(遠軽町)「“白滝じゃが”のサーモンパイ」
10.苫小牧漁業共同組合女性部・山下真紀子さん(苫小牧市)「活ホッキカレー」


 事務局の農政部食の安全推進局食品政策課販路拡大グループ・主幹の磯部政志さん、同グループ・主査の小森節子さんの事前説明の後、調理実演がスタート。調理時間は90分間。

6名の審査委員の方々の厳しくも熱い視線に見守られながら、真剣に実演が続けられました。
緊張して、ピーンと張り詰めた空気の中、手際よく、次々と作業が進められていきます。


次第に室内いっぱいに立ち込める、美味しそうな匂い。。。

時間ぎりぎりまでの真剣勝負の料理の数々。。。



    
左:真剣に耳を傾ける参加者の皆さん 右:事務局の北海道農政部職員の皆さん


札幌テレビ放送(STV)の録画収録の中、実演が行われました

    
左:審査員の先生方  右:実演審査の様子


◆ 審査員の皆様:

審査委員長:
 ・公益社団法人 全日本司厨士協会北海道地方本部・幹事長 江本浩司 様(札幌パークホテル総料理長)

審査委員:
 ・社団法人 北海道栄養士会・食育推進委員会委員長 山際睦子 様
 ・北海道食育コーディネーター・北海道らしい食づくり伝承名人 西野洋子 様
 ・北海道らしい食づくり名人・シニア野菜ソムリエ 吉川雅子 様
 ・ホクレン農業協同組合連合会 食品安全・安心推進課 課長補佐 熊谷利恵子 様
 ・北海道漁業協同組合連合会 営業企画部主任 工藤しのぶ 様

サークルKサンクス賞を代表:
 ・株式会社 サークルKサンクス 北海道営業部部長 三戸和義 様
 ・同社 商品本部 北日本商品部 北海道地区バイヤー 小池祐司 様


◆ 審査結果の発表


14:30に調理実演が終了し、完成した料理の写真撮影(札幌テレビ(STV)放送収録)、審査委員による試食審査。
15:00から各賞の選考協議が開始されました。審査が難航したため、16:00から予定されていた表彰式は30分ほどオーバーし、16:30開始。ハラハラドキドキ、緊張感張り詰めた30分間となりました。




審査員皆さんの試食


いよいよ発表、表彰された作品は;


最優秀賞

鹿島春美さん(美瑛町)
「ゆり根とブロッコリーの米粉入りハーブケーキ」




 自家産の野菜たっぷり、ハーブで栄養満点のケーキ。
 彩りの綺麗で、野菜の甘さと塩味との不思議な美味しさが魅力的。
 自家産の米粉、ハーブ、野菜たちと美瑛産のゆり根の素敵なマッチング。



優秀賞(発表順)


1.白滝じゃが生産部会加工班・江面陽子さん(遠軽町)
「”白滝じゃが”のサーモンパイ」

  米粉賞も受賞


サーモンの形をしたパイ。パイ生地は米粉の手作り生地。
パイの中身は、サーモンと白滝産のじゃがいものマッシュポテト。
パイにかける「味噌クリームシチュー」の味噌は、自家製味噌。
手作りのアイデア満載で、個性豊かなパイ。



2.西山悦子さん(羽幌町)
「ほたてとふわふわ長いものキャベツロール」



羽幌産のほたてと長芋、自家産の野菜たちが奏でる素敵なハーモニー。
あたたかく包みこむような優しさが感じられるお料理。



3.せわやき玉子・山岸厚子さん(士幌町)
「しほろギュ(牛)ーッとロール」



 士幌町産の”しほろ牛肉”は、ヘルシーでさっぱりとした味わい。
酢飯の酢は、地元士幌高校で生産され製品化された「シーベリー酢」
柑橘系でさわやかな味わい。
少し濃いめに味付けされた具は、自家産の人参やごぼう等。



4.永井美保子さん(北竜町)
「フライパンで焼く!!黒千石入り米粉パントリオ」



 パン生地は、自家産の「ななつぼし」の米粉と強力粉を合わせたものに
柔らかく煮た自家産黒千石入り。
中の具は、ビビンバ、きんぴらごぼう、そして黒千石大豆あんの3種類。
パンチのきいたトリオが勢ぞろい。
おやき風にフライパンで焼き上げ、熱々をほおばっていただく、子供たちに大人気のおやつ。
一度食べたら、やみつきになりそうな美味しさ、味わい。



サークルKサンクス賞

苫小牧漁業共同組合女性部(部長 山口加津子さん)
山下真紀子さん(苫小牧市)「活ホッキカレー」



使用されたホッキ貝は、「苫小牧産ホッキ貝」
9cm以上の良質な大型貝で、肉厚で甘みを含んだジューシーな味わい。
栄養価も高く美肌効果があり、「おふくろの味」的懐かしさが感じられるようなカレー。


皆様、受賞、おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。


    
左:審査委員の皆さんと最優秀賞・優秀賞受賞の皆さん
右:参加者全員で記念撮影


参加賞の皆様の作品

    
 左:なかやまミルク工房(別海町)「パンプキンのサワーカップケーキ」
右:内藤圭子さん(安平町)「おしゃれなほっぺ」

    
左:吉田久美子さん(東川町)「とり肉みぞれチーズ焼き・東川風」
右:成田真市さん(愛別町)「もち米粉de広島風お好み焼」



主催者を代表して、北海道農政部食の安全推進局食品政策課・岡崎隆 様よりご挨拶。

生産者の皆さんの愛情がたっぷりと込められた作品の数々に大変感動しました。
北海道におきましては、地域の皆さまと一体となって、あらゆる愛食運動の取り組みを積極的に進めて、北海道の各地域の魅力ある食文化を、積極的にに情報発信しながら、食のビジネスの振興に取り組んでいきたいと考えております。今後ともご支援ご協力を宜しくお願いいたします。


審査委員長・江本浩司 様より、2次審査のご講評。

審査をするにあたって、独創性、見た目、美味しさに焦点を当てて審査させていただきました。今後更に、地元の方々との親睦を深め、輪を広げていって戴きたいと思います。来年もまた大勢の方々の参加を期待しております。今日は皆さんお疲れ様でした。ありがとうございました。


表彰式が終了し、感動冷め止まぬまま、料理実習室にもどり、参加者の皆さんの試食懇談会。
ほっとした安心感、やりとげた満足感、お腹がすいた空腹感が一度に押し寄せ、皆さん、美味しい笑顔で和気あいあい。
参加されたすべてのお料理に、それぞれの美味しさ、オリジナルの素晴らしさが秘められていて、大変感激いたしました。

皆さん、お疲れ様でした。そして、たくさんの感動をありがとうございました。
このコンテストの模様は、当日(1月13日)札幌テレビ(STV)どさんこワイド18:15~19:00間のニュースで放送されるそうです。

◆ 北竜町の永井さんご夫妻



永井稔さん(33歳)・美保子さん(32歳)ご夫妻


今回のコンテスト・第2次審査に選考され、優秀賞を受賞された永井美保子さん。
北竜町の美葉牛地区で黒千石の生産に取り組んでいらっしゃる若夫婦です。

2人の小さな可愛いお子さん達の子育てをしながら、ご両親、ご夫婦、家族みんなで力を合わせての農業経営。黒千石大豆の他に、水稲、小麦、菜種、そば、メロンなどの栽培を営んでいらっしゃいます。

ご主人の稔さんは、夏は農業、冬は除雪作業に従事。仕事の合間には趣味のバンドを楽しむ活動的で優しいパパ。この日も、料理の準備や後片付けを手伝いながら、実演に立ち向かう美保子さんを、暖かい眼差しで見守り続ける稔さんの姿がありました。


育児・家事・農作業、どんなことにも一生懸命、がんばり屋さんの美保子さん。

この「黒千石入り米粉パントリオ」は、子供たちに、自分で生産したお米や野菜を美味しく、
楽しくたべてもらえたらいいなぁと考えているうちに誕生したパンです。


と優しいおかあさんの笑顔で答える美保子さん。

お友達が集まって自宅で開かれている、月に一度のパン教室は、心安らぐ楽しい時間。

夢は、自家栽培野菜を使った農家レストラン経営です。

未来のビジョンをしっかりと描き続ける美保子さんの目はキラキラを輝いていました。



自然の美しさ、厳しさが共存する北の大地・北海道、

この地で、息を吹き返し、芽吹き、育まれていく幻の黒千石、

命と命を紡ぎ、人と人を繋いで、広がっていく偉大なる黒千石に

大いなる愛と感謝と祈りをこめて。。。


平成23年度「生産者がつくる愛食料理コンテスト」  写真(103枚)はこちら


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◆ 参考ページ

北竜町の黒千石大豆・紹介ページ
平成23年度「生産者がつくる愛食料理コンテスト」の 入賞作品が決定しました!<北海道庁ホームページ>


◇ いくこ&のぼる