今年2015年の3月末まで、北竜町の保健師として健康増進に関する仕事をしてきましたが、めでたく(?)退職。
 北竜ポータル管理者の寺内ご夫妻からお誘いをいただき、今までの経験を活かして健康に関するコラムを書かせていただくことに
 なりました。これからは、北竜町に住む「由美子さん」が日々のよもやま話から健康についての考えや情報を皆様にお伝えしたいと
 思います。
 いやぁ、そんなこと言っていつまで続けられるか不安いっぱいですが、気負わずやってみようと思ので。
 暇なとき、ちょっと読んでやって下さいませ。

けんしんシーズン到来【No.9】

2016年6月

6月になりました。
夏がすぐそこまで来ています。ひまわりの町としては、
これから数ケ月は人々も活気づいて華やかでキラキラ輝く季節です。

けんしんシーズン到来 ・・・がその前に「けんしん」の時期があります。

今年は6月下旬~7月上旬に予定されているようですね。
健康増進法による胃・肺・大腸がん・前立腺がん検診、
そして、国保特定健診、後期高齢者健診。
レディース検診は夏の終わりの予定です。

ところで、「けんしん」というのは2つ字があるのをお気づきですか?
そう、「健診」と「検診」です。
「健診」は正式には「健康診断」のことで、文字の通り「健康状態を診断(確認)する」ということ。
「検診」は検査・診断することで、特定の病気の有無を診断することが目的です。
だから「がん」の場合は「検診」なのです。

皆さんはもう予約されましたか?

私はというと、仕事していた頃は職場健診として所定の医療機関でがん検診、特定検診を含む人間ドック形式で健康診断を受けていました。
退職した今は、北竜町住民として健診を受けることになりますので、今年は「北竜町人間ドック」の予約をしました。

そういえば、「特定健診」が始まってから、もう8年になるのですね。
皆さんは、受けてますか? 別名「メタボ健診」といわれているあれですよ。

「特定健診」は、同じ北竜町住民であっても健康保険の種類により、受診方法が別々です。
北竜町国民健康保険加入者の方々は、北竜町が主催する特定健診を受けることができますが、
それ以外の健康保険の方々は、どこで受診できるのか各々の健康保険者が提供する特定健診の情報確認が必要です。

私の場合を例に書きますとね。
私の健康保険は市町村共済組合の被扶養者保険です。
なので、毎年4月に夫の職場を介して特定健診受診券と受診できる医療機関が載っているリーフレットがやってきます。
そこには、「北竜町人間ドック」を実施している深川市立病院も含まれていますから、ドックを受けるときに受診券を持っていけばよいということです。
うっかり忘れてしまったら、特定健診分の料金を支払わなくてはならないですから、気を付けないとね!

ここからは想像ですけれど、
将来夫が退職したら、今度は北竜町国民健康保険に加入することになるのかしら?
そうしたら、北竜町主催の特定健診を受けることができるようになるのですね。
そして、めでたく75歳になったら、今度は「後期高齢者健診」を受けることになるのかしら?

そうそう、がん検診は対象年齢でさえあれば、健康保険に関係なく北竜町の住民検診で受診できますから、お間違えなく。

「なんで?なんでこんなにややこしいのっ?」
そうですね。お腹立ちはよくわかります。
でも大丈夫。
うちの町の保健師さんがやさしく相談にのってくれるから。
わからなくなったら、すこセン(すこやかセンターの略)で聞いてみましょう。

ところで、どうして特定健診が始まったのかといいますとね。
その昔「老人保健法」という法律がありました。これは今の「健康増進法」の元なのですが、働き盛りの国民のがん、心臓病、脳卒中による死亡者の増加を防止するために、この法律によって集団健診(検診)方式の導入を始めました。
当初は、「循環器健診」とか「基本健診」とか言い、主に循環器系疾患の予防を目的に健康診断事業を実施してきました。

ところが、確かに死亡率は低下してきたのですが、病気にかかる人は減りません。
それどころか、それにかかる医療費が増大し財政困難になってきました。
国は、何とか医療費を抑えるために、漠然と循環器健診ということではなく、もっとターゲットを絞って健診すべきと考えたのでした。
それが、皆さんご存知の「内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)」という考え。
高血圧、糖尿病、高脂血症を引き起こす原因となる内臓脂肪を減らすことで、病気になる前に何とかしようと考えたのです。

この健診は、この先の超高齢化時代の医療費を確保することを前面に押し出しました。だから特定健診は「高齢者医療確保法(略してます)」として位置づけられ、国民の加入する各種の健康保険者が主催する健診事業となったのです。

まあ、難しい話はこのくらいにして。
「健診」って、学生時代の試験を思い出します。

その日に向かって勉強し努力するパターンと勉強しないで「ありのまま」で挑むパターン。
健診も、その日に向かって少しでも良い検査データにするため努力する人と、
けんしんシーズン到来 けんしんシーズン到来 なにもせず「ありのまま」で受ける人。
どちらでもいいのですよ。問題は受けた後です。
結果を受け止め、どうするか自分で決めることです。

一番いけないと思うのは、
受けたことで満足してしまい健診結果を確認しないこと。
私はこういうのを「お守り健診」と言っていました。

ところで、私はどちらのパターンで健診受けるのかっていいますとね。

「ありの~ままの~姿見せるのよぅぉ~♬」です。(笑)

「けんしんシーズン到来」画デザイン・高橋由美子さん


ゆみこさんの健康よもやま話