今年2015年の3月末まで、北竜町の保健師として健康増進に関する仕事をしてきましたが、めでたく(?)退職。
 
 北竜ポータル管理者の寺内ご夫妻からお誘いをいただき、今までの経験を活かして健康に関するコラムを書かせていただくことに 
 なりました。これからは、北竜町に住む「由美子さん」が日々のよもやま話から健康についての考えや情報を皆様にお伝えしたいと 
 思います。 
 いやぁ、そんなこと言っていつまで続けられるか不安いっぱいですが、気負わずやってみようと思ので。  
 暇なとき、ちょっと読んでやって下さいませ。
 
前向き更年期【No.4】
2016年1月
 
 あけましておめでとうございます。 
(この記事が掲載の頃は、もう正月気分なんて残っていないかもしれませんが・・・) 
 
  昨年10月から始めましたコラムも、何とか4回続いております。 
「見てるよ~!」と声をかけてくださる方も増えました。 気恥ずかしい感じでしたが、うれしいことです。ありがとうございます! 
これからも気負わずマイペースで頑張りますので、よろしくお願いいたします。 
 
 さて、28年はじめの話は、「更年期のメンタルヘルス」。 
昨年12月にすこやかセンターでメンタルヘルス講演会がありました。 
その時のテーマだったのが、これ。 
 
 ここで、更年期って何ってことですが、体内の性ホルモンバランスが悪くなってしまう時期のことで、男女ともにおおよそ40~50歳代にそういう状況が始まるのです。 
 
 大脳の視床下部から「血液中の性ホルモン足りないぜ、出せ~」という命令に、精巣や卵巣が「だんなぁ、もうホルモンありませんぜぇ!」なんてことが起こっているという感じで想像してみてください(笑)。 
 
 このバランスの悪さのおかげで、色々な症状が出るのです。 
それがあの「更年期障害」。 
その症状の多様さは、女性の更年期障害に代表されますが、男性にもあることがわかっています。 
ホルモンバランスの変化に体が慣れるのに大体10年ほどかかるということですから、長い付き合いになるのです。 
 
 メンタルヘルス講演会では、深川東が丘病院の工藤医師が、主に精神的な疾病(うつ病やアルコール依存症)の発症の予防として、更年期をどう過ごすのかということについて話してくださいました。 
更年期の不調と共に、40歳~50歳代からの社会的な役割などからくるストレス(責任ある仕事、子供の巣立ち、家族の介護、病気などなど)からメンタルの不調を来す大きなきっかけになってしまう事があるそうです。(参照ページ >>) 
 
 ここからは、私のつぶやきです。 
更年期障害に苦しむ心の根底にあるものは、「老いていく自分」への焦りや悲しみなのではないかと思います。若い頃は健康のことなんか考えなくても人生ぐんぐん進んでいきました。無理も利いたし、たとえ落ち込んでいても、悲しい顔をしていてもピカピカ輝いているものです。老いることなんて想像できませんでした。 
 
 更年期は、失っていくものを思い知るだけではないと思います。 
体に不調があるなら、積極的にメンテナンスし、自分のやりたいことができる生活を全力で維持する。 
心に不調があるなら、自分に何が起こっているのかを立ち止まってじっくり考える。 
一人では無理なら、心の許せる誰かに頼ってみる。または頼れる誰かを探す。 
そうして自分をいたわることで、自分の弱い部分を知り受け入れて、更に新しい自分を発見していけるのだと信じています。 
 
 私もすでに症状が始まりました。頭痛、肩こり、ホットフラッシュ、たまに気分の悪さや、落ち込みがあります。ひどい日もあれば平気な日もあり振り回されています。 
 
 でも、どうしてこう前向きなのかといいますとね、 
老いるのは私だけではないし、この不快はそのうち消えると知っているからです。(笑) 
 
 そして、 
講演会で工藤医師が最後に紹介してくれた詩が、とても心にしっくりきたのです。 
一気に前向きになりました。 
最後にその詩を紹介しておしまいにします。 
 
 
   若さとは人生のある時期をいうのではなく 
   心のあり方のことである 
   人は歳月を重ねただけ老いるのではなく 
   生きがいを失うとき老いるのである 
   歳月は皮膚にしわを刻むが 
   情熱の消滅は魂にしわを刻む 
   人は信念とともに若く 
   恐れとともに老いる 
   愛と希望のある限り若く 
   失望とともに老い朽ちる
  
                サミュエル・ウルマン 
 
 
 
   
「前向き更年期」アレンジ・高橋由美子さん 
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