関係機関合同 総合災害警備訓練(北海道警察本部・旭川方面本部、深川地区消防組合、北竜町・沼田町)の実施

2013/08/29 15:10 に 寺内昇 が投稿   [ 2017/10/30 19:30 に更新しました ]
2013年8月30日(金)

竜西公営住宅 8月28日(水)10:00より、時折激しい雨の降りしきる中、巨大地震(震度7)の災害発生を想定した関係機関合同災害警備訓練が、北竜町竜西の旧公営住宅で行われました(右図)。

関係者の方々、見学の一般町民を含めおよそ100人が参加しての広域連携による訓練で、大災害への対応を改めて認識しました。

この訓練は、模擬家屋ではなく、以前実際に町民が居住しており解体が予定されている、公営住宅・2階建て2棟で実施されるという貴重な訓練。
さらに、沼田警察署が主催し、北海道警察本部航空隊をはじめ、留萌警察署・深川警察署・沼田警察署、深川地区消防組合北竜支署・沼田支署、自治体として北竜町・沼田町など関係機関が合同で行った災害警備訓練です。
警察、消防、自治体がそれぞれの役割を果たしながら協力し合い、敏速に相互連携しながら、災害援助訓練が行われました。


訓練会場 廃屋 関係者席 進行役の北海道警察 

見学する町民 xxx 北竜消防 現場指揮隊 
旧公営住宅における総合災害警備訓練(撮影:2013年8月28日)


訓練想定

 今回の訓練想定内容は、北竜町内を縦断する「増毛山地帯東縁断層帯」を原因とする巨大地震(震度7)が発生、公営住宅が倒壊し、内部で住居者が負傷、瓦礫に埋もれ意識不明で自力脱出出来ないという状況。


訓練概要

地震発生後すぐに、北竜町役場に災害対策本部が設置され、警察・消防に救助を要請。現場には、役場より情報班が派遣され、本部と無線で連絡を取り合う。消防隊、警察部隊が出動します。

・住宅の前を走る道道が閉鎖され、留萌警察署と深川警察署に支援要請が出され、それぞれ主要の交差点での交通規制が行われました

・西側家屋は、消防隊が1階の壁をチェーンソーで開口し中へ侵入、負傷者を救助しタンカで搬出。その後、救急車で深川市立病院へ搬送

・東側家屋は、緊急災害警備隊が、梯子を使って2階の屋根に昇り、ロープを救助隊の身体に巻きつけ安全確保しながら、エンジンカッターで屋根に穴を開け負傷者を救出。救助された負傷者は、消防隊に引き渡たされ搬送。
 負傷者は70歳男性(ダミー人形で重さ70Kg)、骨盤及び大腿骨骨折などの重症のため、道警ヘリによる緊急搬送となる。
 西側空き地に道警ヘリが飛来し、ホバリング状態で救助隊員が降下し、タンカに負傷者を載せたまま、ヘリコプターの中へホイストして収容

緊迫した雰囲気の中での訓練が無事終了しました。


訓練 
実践さながらの訓練模様


講評:北竜町・佐野豊 町長
北竜町・佐野豊 町長
実践そのものの緊迫した合同災害警備訓練、大変お疲れさまでした。
災害はいつどこで、どのような災害が発生するかわかりません。こうした常日頃の訓練によって、緊急時に於ける対応として、知識や情報を関係機関が共有することは、大切であると改めて実感しました。
今後とも地域に住む住民のために、一層のご尽力を、そしてご活躍を申し上げます。
関係機関の皆様に、心から感謝とお礼を申し上げます。


講評:深川地区消防組合・渡邊純 消防長
深川地区消防組合・渡邊純 消防長
 今回のように、警察の方々と一体となって訓練をするのは初めてです。
消防の警備の仕方、警察の警備の仕方、実際には異なったものです。今日この訓練をとおして、お互いの訓練を認識し合って、お互いにいいところをフォローしていただきたいと思います。
警察と消防は、これからも顔の見える関係を築き上げていきたいと思っております。また、町役場から留萌警察署と深川警察署に支援要請が出され、道道が閉鎖、それぞれ主要の交差点での交通規制が行われました。 災害時における恵岱別ダムも心配だと思います。今後、役場みなさんの総合的な連携に対する一層のご支援を頂きたいと思います。


講評:沼田警察署・木村茂典 署長
沼田警察署・木村茂典 署長

天候の悪い中、目的通り進めていただき、気持ちの入った良い訓練となりました。
今後の災害につきましては、今回想定した地震の他、大雪、大雨など様々な災害が予想されます。
今後共、敏速な情報の伝達、連携の訓練をもとに、災害時に、いろいろな機関が一同に揃って、協力し合えるような体制を作り上げて行きたいと思います。
各機関の方々宜しくお願いいたします。
訓練に協力いただきました、深川地区消防組合、北竜町、沼田町、各自治体に於かれましては、心より感謝を申し上げます。本日はご苦労さまでした。


沼田警察署長・講評   敬礼 


午後1時より公民館大ホールにて、第2部において、町民を対象として災害図上訓練、初期的消火訓練が実施されました。これは、災害時に於ける、町民自らの行動(自助 共助)、心構え、知識の習得、確認するための図上訓練と消火器を用いての消化訓練です。



実際に大災害が発生した時の状況は、さらに厳しく想像を絶するものと思われます。
警察、消防、自治体、町民、地域が一体となって相互連携し
敏速かつ適切に災害に対処していくことの大切さ、難しさを学びました。


町民のために、命をかけて守り抜く、

援助隊の皆さんの勇敢で敏速な行動力に、

大いなる尊敬と感謝と祈りをこめて。。。


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◇ 撮影・編集=寺内昇  取材・文=寺内郁子