2011年5月17日(火)
北竜町開拓記念式並びに功労者表彰式が執り行われました。
17日午前11時、時折降りしきる雨の中、目の前に悠々と広がる豊満な水を湛えた田んぼを見守るかのように、そびえ立つ開拓記念碑。神主さまのお祓いの祝詞が厳粛に挙げられました。 そして、次々に取り交わされる、北竜町を代表する要職の方々による玉串奉奠(たまぐしほうてん)です。 北竜町長・西野陽一様、北竜町議会議長・佐々木康宏様、JAきたそらち北竜地区代表理事及び北竜町議会議員・小松正美様、北竜町商工会会長・小松忠彦様、北竜町土地改良区理事長・金山信幸様、北竜町農業委員会会長・佐藤健一様、北竜町教育委員会委員長・高田敏幸様、北竜町議会副議長・澤田正人様、北竜町議会議員及び監査委員・板垣義一様、北竜町議会総務産業常任委員長・山本剛嗣様、北竜町議会運営委員長・小坂一行様、北竜町議会議員・松永毅様 北竜町議会議員・佐光勉様、元北竜町長・山本孝司様、元道議会議員・村井宣夫様、議会等OB会会長・田中盛亮様、北竜消防団団長・藤井利昭様、北竜町社会福祉協議会会長・渡邊要二様、一般参列者代表(和町内会長)・山岸正俊様
式典終了後、場所を老人福祉センターに移し、功労者表彰式です。
開会の辞に続き、西野陽一町長より、ご挨拶と表彰者の方々のご紹介がありました。 「北竜町は、明治26年(1892年)に開拓の鍬がおろされてから119年目を迎えることとなりました。この間多くの先人達が、積雪寒冷の厳しい自然条件に耐えて、今日の建設の為に心血を注がれ、今日の豊かな北竜町の礎を築かれたのであります。 本日の開拓記念日にあたり、今日の北竜町の礎を築かれました多くの先人のご労苦と叡智、不屈の開拓精神に対し、深甚なる敬意と感謝を表しますとともに、ご隣席頂いた皆さんをはじめ、町民各位の弛まぬご努力、ご協力に対し深く感謝と御礼を申し上げます」
平成23年度功労賞受賞者(4名)の皆さんは次の方々です。
・一般町勢功労者 高田幸男 様 (北竜町固定資産評価委員、及び委員長) ・産業経済功労者 藤岡雍泰 様 (自社の役員、北竜町ひまわり観光協会会長、北竜町町内会連絡協議会会長) ・産業経済功労者 山本勝利 様 (自社の役員、北竜町商工会副会長、北竜町ひまわり観光協会副会長) ・社会福祉功労者 善岡栄一 様 (社会福祉協議会事務次長、事務長、行政相談員)
多大なる功績を残された、皆さまの長年に渡るご労苦に対し、深甚なる敬意と感謝を申し上げます。
そして、前年度、町に対し多額のご寄付を頂いた一関佳代 様に、特殊寄付採納者感謝状が贈呈されました。さらに、藤井孝裕様に、ひまわりバンク育成基金条例に基づく農業後継者就農奨励金が贈呈されました。
続いて、来賓者を代表し、北竜町議会議長・佐々木康宏様からご祝辞を戴き、表彰者それぞれの方々の長年に渡る偉大なる功績に対し、深甚なる敬意と深い感謝の想いが述べられました。 「高田幸男さん、村井宣夫会長とご一緒に、黒千石事業協同組合を通じて、これからも町の産業振興にますますご寄与されることを期待しております。山本勝利さん、山建を一心に築き上げられてきたこれまでの御苦労やご努力に敬意を表します。善岡栄一さん、お人柄の良さで、これからも行政相談員としてよろしくお願いいたします。藤岡雍泰さん、建設業界へのますますのご貢献を祈念いたします。一関佳代さん、いただいたご寄付を有益に使うように議会として取り組んでいきたいと思います。藤井孝裕さん、大きな夢を実現できるように農業の担い手として頑張ってください。期待しております。」 一人一人に語りかけられるような、深い敬意とあたたかなお祝いのお言葉が添えられました。
最後に表彰者を代表して、善岡栄一様より大きな感激とお礼と感謝のことばが述べられ、北竜町開拓記念式並びに功労者表彰式は、厳かに幕を閉じました。
明治26年(1892年)5月、千葉県印旛郡埜原村から渡道された吉植庄一郎氏を団長とする25戸の開拓移民団によって、この北竜の地に開拓の鍬がおろされました。 そして、昭和36年(1961年)9月、町制が施行され、北竜は村から町へと発展していきました。厳しい自然と立ち向かってきた長い、長い苦難の歴史です。119年の時を超えて、今尚、不撓不屈の開拓者魂が脈々と受け継がれています。 北竜町郷土資料館には、これまでの歴史の様々な足跡が残されています。
タイムスリップしたかのように再現されている当時の写真や品々。。。。。 加藤愛夫氏の小説『いたどりの道』の中に示された言葉に、北竜町の今に受け継がれる「和」の魂の存在を強く感じることができました。
吉植庄一郎氏曰く
「私が団長として名付け親の任務を果たします。そこで皆さんが夢にもなつかしい故郷の村名『やわら』をつけたいと思います。すなわち雨竜村字やわらとなるのですが、その表しかたを『和』と書くことに致します。 われわれが新しい天地を開拓し、村を建設するには、先ず何よりもこの『和』の精神が第一と考えられます。 聖徳太子の憲法17条の第1条に『和』をもって尊しとなし、杵(さか)うこと無きを宗となせ(先ずはじめに和をもって尊しとせられ、治世の根本理念とせられた)』とあります。 さらに、二宮尊徳先生の『人道は和をもって本質とし、君民、貧富おのずから和することによって聖世の治』とする教えがあります。 私は、まことによい字名と思い、この和の字を当てました。この地を明日より『和(やわら)』呼ぶことにします」
吉植庄一郎氏の語る開拓の地、北竜町の町を愛する深く熱い想いが、じっくりと伝わってくるようです。
北竜町郷土資料館 〒078-2512 北海道雨竜郡北竜町字和10 Tel:0164-34-2553
繋がり合い、結びあって、皆の心がひとつになる「和」の精神、 119年の時を超え、受け継がれてゆく「和」の魂に 明日への命を繋ぐ、五穀豊穣を願い、 大いなる尊敬と感謝と心からの祈りをこめて。。。 ▶ 関連記事
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◇ 撮影・編集=寺内昇 取材・文=寺内郁子 |