「和の心」を受け継いで ― 北竜町開拓134年・功労者表彰式 2026

2026年5月18日(月)

2026年(令和8年)5月15日、北竜町は開町134年の節目を迎え、開拓記念式並びに功労者表彰式が厳粛に執り行われました。明治26年(1892年)、千葉県印旛郡から42戸の開拓移民が踏み入れたこの大地。その不撓不屈の魂は、今も北竜町民の「和の心」として脈々と受け継がれています。長年にわたりまちの発展に貢献された方々への表彰、そして新たな農業後継者の誕生。134年の歴史が、次の世代へと確かに手渡された一日でした。

開拓記念式 ― 134年の歴史を刻む大地で

2026年(令和8年)5月15日(金)午前10時より、北竜町開拓記念式並びに功労者表彰式が、厳粛に執り行われました。今年、北竜町は開町134年を迎えます。

青く澄み渡る空のもと、開拓記念碑の前に町の要職の方々が集い、先人への深い感謝と敬意を捧げました。

開拓記念碑
開拓記念碑

神饌献上と祝詞奏上

お米、餅、酒、水、塩、魚、野菜、果物、海藻、卵、お菓子など、豊かな神饌が丁寧に献上されました。大國神社(深川市)の大西宮司様による横笛の音色が、澄んだ初夏の大気に響きわたり、厳かな祝詞が奏上されました。

神饌
神饌
横笛奏上
横笛奏上
祝詞奏上
祝詞奏上

玉串奉奠

北竜町を代表する要職の方々による玉串奉奠(たまぐしほうてん)が、心を込めて執り行われました。

玉串奉奠
玉串奉奠
  • 北竜町長 佐々木康宏 様
  • 北竜町議会議長 中村尚一 様
  • 北竜町名誉町民 佐野豊 様
  • JAきたそらち北竜地区代表理事 永井稔 様
  • 北竜町商工会長 藤井雅仁 様
  • 北竜土地改良区 深瀬純一 様
  • 北竜町農業委員会長 善岡浩樹 様
  • 北竜町議会副議長 尾崎圭子 様
  • 北竜町議会議員 佐藤稔 様、寺垣信晃 様、木村和雄 様、澤田正人 様、沖野学 様
  • 北竜町代表監査委員 井上孝 様
  • 表彰者 高橋利昌 様、有馬一志 様、伊藤二三男 様
  • 表彰者 北竜町立北竜中学校 ひまわり委員会 様
  • 北竜町副町長 奥田正章 様
  • 北竜町教育委員会教育長 田中佳樹 様

開拓記念碑が語る「和」の魂

碑文には、こう刻まれています。

碑文
碑文

明治二十六年五月十七日 新天地開拓の希望に燃えて 千葉県印旛郡埜原村 吉植庄一郎氏を団長とする四十二戸が昼なお暗い未開のこの地に入植 苦難の開拓の鍬が振るわれて由り風雪ここに八十八年 この北竜町も明るく平和で豊かな農村として発展しつつある
この記念の年にあたり千年万石の先人のこ労苦をしのひ こ功績をたたえ その遺徳を後世に伝えんとして 北竜ライオンズクラブの特志によりこの碑を建立する
昭和五十六年十一月三日 北竜町長 森 正一 書

碑文を見上げる佐々木町長
碑文を見上げる佐々木町長

明治26年(1892年)5月、千葉県印旛郡埜原村から吉植庄一郎氏を団長とする25戸の開拓移民団によって、この北竜の地に開拓の鍬がおろされました。

昭和36年(1961年)9月、町制が施行され、北竜は村から町へと発展。積雪寒冷の厳しい自然と向き合いながら、今日の豊かな北竜町の礎が築かれてきました。

「和(やわら)」という地名は、千葉県開拓団の故郷「埜原村(やわらむら)」にちなみ、村民全員の和を大切にしたいという願いを込めて付けられたもの。その精神は、134年を経た今も、北竜町民の心の中に生き続けています。

功労者表彰式 ― まちの恩人たちへ、心からの感謝を

場所を移し、北竜町老人福祉センターにて、功労者表彰式が行われました。北竜町の振興発展に寄与された方、功労顕著な事績があると認められた方が、条例に基づき表彰されます。

北竜町開拓記念式 並びに 功労者表彰式
北竜町開拓記念式 並びに 功労者表彰式

総合司会は、役場総務課・南波肇 課長。

総合司会は、役場総務課・南波肇 課長
総合司会は、役場総務課・南波肇 課長

黙祷 ― 黄倉良二様のご逝去を悼んで

開式に先立ち、4月27日にご逝去なさいました北竜町名誉町民・黄倉良二様への黙祷が捧げられました。そのご功績への深い感謝と、哀悼の意が、参列者全員の沈黙の中に静かに満ちていました。

黙祷
黙祷

式辞 ― 佐々木康宏 町長

佐々木町長は式辞の中で、明治26年の開拓以来134年の歴史を振り返りながら、先人たちへの敬意を述べました。

式辞:北竜町・佐々木康宏 町長
式辞:北竜町・佐々木康宏 町長

「式辞、本日ここに、北竜町開拓記念式並びに北竜町表彰条例に基づく表彰式を施行するにあたり、皆様には公私ともにご多忙の中、御立席を賜り、厚く感謝と御礼を申し上げます。

今日の北竜町は、明治26年(1892年)に開拓の鍬が振りおろされてから、本年で134年目を迎えることとなりました。この間、多くの先人達が、厳しい自然条件を耐え抜き、幾多の苦難を克服し、今日の建設の為に心血を注がれ、今日の豊かな北竜町の礎を築かれたのであります。

北竜町は今、この豊かな清流と恵まれた肥沃な大地のもと、いち早く生産基盤を確立し、住民福祉・保健医療の充実・教育文化の推進・観光振興・子育て支援などの施策を進めながら、農業を基盤産業とする安全な食料の生産地として着実に邁進している所であります。

本日の開拓記念日にあたり、北竜町の礎を着せられました多くの先人の皆さんのご労苦と詠致し、不屈の開拓精神に対し、信心なる敬意と感謝を申し上げますとともに、ご臨席をいただきました皆様をはじめ、町民各位のご尽力、ご協力いたし、改めまして深く感謝とお礼を申し上げる次第であります。

そして、本日ここに表彰させていただきます皆様は、一般町勢功労、社会福祉功労、特別表彰(社会文化興隆表彰)の交流に、長年にわたって献身的にご尽力を賜り、大きな功績を残されました」

と、表彰者の皆さんの功績を讃え、農業後継者就農奨励金贈呈の方々について丁寧にお話しされました。

表彰 ― それぞれの献身が、まちを育てた

高橋利昌 様(一般町勢功労)

昭和55年4月に北竜町に奉職して以来37年3ヶ月の長きにわたり職員として職務に精励し、その功績が認められ、副町長を7年任命され、町と議会や関係団体の調和を図りながら、町の産業振興・福祉の向上・教育文化の振興などトップセールスで進める首長の方針を支え、「町民が主役のまちづくり」の施策の実現に向け、適正な事務処理の遂行に努め、町政の振興に貢献されました。

高橋利昌様(一般町勢功労)
高橋利昌様(一般町勢功労)

有馬一志 様(一般町勢功労)

昭和61年4月に北竜町に奉職して以来、33年6ヶ月の長きにわたり職員として職務に精励し、その功績が認められ、教育長を5年3ヶ月在任され、子供の実態や家庭、地域のニーズに的確に捉えながら、学校教育の重点や今日的課題などを踏まえた学校経営の推進、並びに町民一人一人が生涯に亘理学び合い、心豊な潤いのある生活を送ることをできるよう、町行政との密接な連携を図り、教育行政のの推進発展に寄与されました。

有馬一志様(一般町勢功労)
有馬一志様(一般町勢功労)

伊藤二三男 様(社会福祉功労)

平成22年12月から令和7年11月に退任されるまで5期15年に亘り、民生委員・児童委員として、地域福祉の向上に寄与されました。
また、令和元年12月からは、北竜町民生委員協議会副会長、令和4年12月からは同会長として民生委員・児童委員の先頭に立ち、見守り活動をはじめとする、困り事相談や行政との橋渡しなど、多岐にわたる支援活動にご尽力いただきました

伊藤ニ三男様(社会福祉功労)
伊藤ニ三男様(社会福祉功労)

北竜町立北竜中学校 ひまわり委員会(特別表彰・社会文化興隆表彰)

今年、地方表彰条例の改正により新設された「特別表彰」の記念すべき第1号。

地方表彰条例の改正により新たに加えさせていただきました特別表彰として、スポーツ文化等において、国内または国際的な立場において、他の模範となるような顕著な成績を収めた方たちや、広く社会文化の交流に寄与し、その功労が顕著な方々の特別表彰です。

北竜中学校は、平成3年より「世界のひまわり栽培」に取り組み、現在までその活動を継続しています。その活動は栽培だけでなく、ひまわりの里を訪れた観光客に対する「ひまわりガイド」や手づくりの「のぼり」の作成を行い、ひまわりまつりにとって無くてはならない存在となっており、多くの観光客に感動を与えています。

また、その功績が認められ、平成21年には、北海道知事より「観光ホスピタリティ実践感謝状」を受賞、平成31年には、北海道空知教育局より「空知管内教育実践表彰」を受賞しています。

北竜町立北竜中学校 ひまわり委員(特別表彰 社会文化興隆表彰)
北竜町立北竜中学校 ひまわり委員(特別表彰 社会文化興隆表彰)

農業後継者就農奨励金贈呈 ― 若い力がまちを拓く

北竜町ひまわりバンク育成基金条例に基づき、農業後継者就農奨励金の贈呈が行われました。

中村敦洋 様(碧水営農組合)

平成28年(2016年)に弘前大学を卒業後、JAきたそらちに就職。農業後継者への志を胸に、令和6年4月よりご実家の農業後継者として就農されました。

中村敦洋様(碧水営農組合)
中村敦洋様(碧水営農組合)

三上公平 様(美葉牛営農組合)

平成23年(2011年)に北星学園大学を卒業後、室蘭信用金庫に勤務。令和6年4月より農業後継者として力強く歩み始めています。

三上公平様(美葉牛営農組合)
三上公平様(美葉牛営農組合)

道下尚矢 様(美葉牛営農組合)

平成27年(2015年)に酪農学園大学を卒業後、札幌中央信用金庫に勤務。令和6年4月より農業後継者として就農。町が贈呈する「きみの絵本」の第1号受贈者でもあり、多才な若き農業人です。

道下尚矢様(美葉牛営農組合)  
道下尚矢様(美葉牛営農組合)  

祝辞 ― 中村尚一 議長

中村議長は、今年が「ひまわりまつり40周年」の節目であることにも触れながら、温かな言葉を贈りました。

祝辞:北竜町議会 ・中村尚一 議長
祝辞:北竜町議会 ・中村尚一 議長

「本日は、北竜町開拓記念式典にお集まりいただき、誠にありがとうございます。

本来であれば5月17日に開催すべきところ、本日5月15日にこうして皆さまとともに開拓記念の式を挙行できますことを、心からうれしく思っております。

明治26年の開拓当時、今の私たちには到底想像もできないような厳しい環境の中で、先人たちは荒野を切り拓いてくださいました。今日この式典に際し、改めてその方々への深い感謝と敬意を申し上げたいと思います。

また、4月27日にご逝去され、28日にご葬儀が執り行われました黄倉さんのことに触れさせていただきます。農業の発展に多大なる貢献をされた方であり、そのご功績に心から感謝と敬意を申し上げますとともに、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

今年は雪が少なめで、農作業は順調に進んでいます。ダムの水についても、今のところ問題ないと見ております。

農業の主産業であるお米については、昨日・一昨日あたりから田植えが始まりました。今月中にはほぼ終了する見込みです。畑作物についても、5〜6月にはすべての種まきが終わる予定です。

北竜町の大地は、真っ白な雪の世界から若草色へ、そして緑へ、最後は黄金色へと移り変わっていきます。さまざまな心配事もありますが、実りある秋を迎えられるよう、心から願っております。

表彰状の贈呈にあたって:

本日は、高橋さんと有馬さんに、それぞれ副町長・教育長としての町政発展へのご尽力に対し、表彰状をお贈りしました。心からお礼を申し上げます。高橋さんには、引き続き振興公社でのご活躍をお願いしたいと思います。

また、伊藤さんは長きにわたりさまざまな団体と関わり、最後は民生委員として15年間ご尽力くださいました。私の妻も民生委員として大変お世話になっており、個人的にも深く感謝を申し上げる次第です。これからは、それぞれの人生をどうか健やかに、お元気でお過ごしください。

北竜中学校「ひまわり」の称号と、40周年の節目に:

北竜中学校に「ひまわり」の称号が贈られました。条例を改正して団体にも贈られることとなった、まさにその第1号です。平成3年から「世界のひまわり」として町が一丸となって取り組んできた歴史の中で、中学校もその担い手として歩み続けてきました。

そして今年は、ひまわりまつりがちょうど40周年の節目を迎えます。今日お越しの農業後継者3名も北竜中学校の卒業生であり、先代から受け継いだ志を次の世代へと引き継いでいってくださっています。今年もひまわりまつりを盛り上げ、後輩たちにもぜひ参加してほしいと期待しています。

農業後継者・就農奨励金受給者の皆さんへ:

就農奨励金の受給者として、三上さん・道下さんも含め、若い農業の担い手の皆さんが北竜町に戻ってきてくださいました。なかなか戻ってくると言いながらも時間がかかったとのことで(笑)、こうして実際に帰農していただけたことを、本当に喜ばしく思います。

大学で学んだこと、前職で培ったこと、それぞれの力を存分に発揮してください。また今日の3名はみなさんご結婚もされており、家庭を持ちながら農業に取り組んでいただいていることも、心強く思います。

また、道下さんについては絵本のご縁もあり、これからの活躍が楽しみです。

自分の農業経営はもちろん、さまざまな団体活動を通じて、町の発展のために大きな力を貸していただけることを願っております。

結びに、本日この開拓記念式典を節目として、北竜町がますます発展し、町民の皆さんが暮らしやすい町になりますよう、心から祈念いたします。ご参加の皆さまのご健勝とご活躍を願い、挨拶とさせていただきます。
本日は誠におめでとうございます」

と語り、参列者からあたたかい拍手が送られました。

被表彰者謝辞 ― 大井成蓮 委員長の言葉

北竜中学校ひまわり委員会を代表して、大井成蓮 委員長が堂々と謝辞を述べました。

被表彰者謝辞:被表彰者代表 北竜町立北竜中学校 ひまわり委員会委員長 大井成蓮様
被表彰者謝辞:被表彰者代表 北竜町立北竜中学校 ひまわり委員会委員長 大井成蓮様

「今日この北竜町開拓記念式の晴れやかな式場で、表彰を受けましたことを本当に嬉しく感謝の気持ちでいっぱいです。

先ほど中村議長より祝辞をいただき、町長からは身に余るお褒めのお言葉をいただきました。

北竜中学校では、1991年から町のシンボルである世界のひまわり活動を続けています。これは総合的な学習の一環で、私たち中学生が、北竜町のまちづくりに主体的に参加する活動になっており、全国的にも極めてユニークな活動だと思います。

活動は5月の連休明けの種まきから始まります。

学年の枠を超えた縦割りグループを編成し、草取りや間引きといった、全ての管理を私たち中学生が行っています。

この栽培活動を継続的に行っていくことで、先輩から活動に関わる知識や技能を学び、次の後輩に伝えることができる伝統的な活動となっています。

またより良い活動を目指し、ひまわり委員会を中心に、生徒同士で相談協力し合う文化が定着しており、生育に取り組む主体性が養われております。

活動の集大成となるのが、7月末に行われる「世界のひまわりガイド」となります。自分たちが手塩にかけて育てた世界各国のひまわりについて、訪れる観光客の方々にその魅力や自分たちの活動内容を直接説明します。

この交流は、深いコミュニケーション能力を育むとともに、地域の価値を再発見する貴重な機会となっております。

また近年は、外国人観光客も多く、言語学習のモチベーションの深まりにも繋がっています。

単なる栽培体験に留まらず、私達、北竜中学校の生徒は、幼い頃から見守ってくれた町への感謝と尊敬の心を大切にひまわり栽培活度を続けています。

一人一人が、ひまわりの町の伝道師としての誇りを胸に、地域社会の一員として、今日のひまわりと共に、逞しく成長し続けています。

将来は、広い世界を知り、学びを育て、北竜の力に変えていきたいと思います。

本日は誠にありがとうございました」

と、清々しく語った大井委員長。その言葉に、会場は温かな感動に包まれました。

被表彰者記念撮影
被表彰者記念撮影
農業後継者就農奨励金贈呈者記念撮影
農業後継者就農奨励金贈呈者記念撮影

134年の時を超えて、「和」の魂は続く

開拓移民の団長・吉植庄一郎氏がこの北竜の地に鍬を下ろした時から、幾多の苦難に立ち向かい乗り越えてきた134年。

聖徳太子の「和をもって尊しとなし」の精神、二宮尊徳の「人道は和をもって本質とし」の教えのもとに、今も北竜町民に脈々と受け継がれていく、吉植庄一郎氏が示した尊い「和」の偉大なる魂。

白い神饌の並ぶ台のそばで頭を垂れる人々の姿、横笛の音色に静かに聴き入る参列者の眼差し、そして若い委員長が語った「ひまわりの町の伝道師」という誇り高き言葉。

今も尚、この町の大地に根を張り、北竜町民に脈々と受け継がれていく、吉植庄一郎氏が示した尊い「和」の偉大なる魂に、限りない愛と感謝と祈りを込めて。。。

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