2024年5月20日(月)
5月17日(金)、北竜町開拓記念式並びに功労者表彰式が厳粛に執り行われました。

北竜町開拓記念式
今年2024年(令和6年)辰年、北竜町は、開町132年を迎えます。
春の強風と雨が台風のごとく吹きすさぶ中、水田の豊満な水が、強風に大きく揺れています。
すべての水田を見守り、先人の労苦を忍ぶかのように鎮座する開拓記念碑を前にして、10:00より大國神社(深川市)の大西宮司様の祝詞が厳粛に奏上されました。
1.神饌献上
捧げられる神饌は、お米、酒、水・塩、魚、野菜、果物、海藻、卵、お菓子などです。
2.祝詞奏上
3.玉串奉奠
20名を超える北竜町を代表する要職の方々による玉串奉奠(たまぐしほうてん) が取り交わされました。
場所を移し、北竜町老人福祉センターにて、功労者表彰式が行われました。
北竜町表彰条例に基づく表彰式
北竜町の振興発展に寄与された方、又は功労顕著な事績があると認められた方が条例に基づき表彰されます。

1.開式の辞
総合司会は、役場総務課・南波肇 課長。
2.式辞:北竜町・佐々木康宏 町長
「皆様、ご苦労様です。大変な天候となりました。名誉町民の黄倉良二さんから『この天候は、先人のご苦労を偲ぶ天候です』という、ありがたいお言葉をいただきました。
式辞、本日ここに、北竜町開拓記念式並びに北竜町表彰条例に基づく表彰式を施行するにあたり、皆様には公私ともにご多忙の中、御立席を賜り、厚く感謝と御礼を申し上げます。
今日の北竜町は、明治26年(1892年)に開拓の鍬が振りおろされてから、本年で132年目を迎えることとなりました。その間、多くの先人達が、厳しい自然条件を耐え抜き、幾多の苦難を克服し、今日の建設の為に心血を注がれ、今日の豊かな北竜町の礎を築かれたのであります。
北竜町は今、この豊かな清流と恵まれた肥沃な大地のもと、いち早く生産基盤を確立し、住民福祉・保健医療の充実・教育文化の推進・観光振興・子育て支援などの施策を進めながら、農業を基盤産業とする安全な食料の生産地として着実に邁進している所であります。
多くの先輩たちが、どんな逆境にあっても、どんなに辛くても、常に明るい気持ちで理想を掲げ、希望を持ち続けながら一生懸命に努力を重ねてきた結果、本日の北竜町を築いています。
次の世代に引き継いでいく役割も担っていますが、暗く後ろ向きの姿勢では、物事を上手く進めることはできません。
非常に単純なことですが、まずは自分の、そして北竜町の未来に希望を抱く必要があります。そして、明るく元気に、人の話に耳を傾ける素直な心をもち、前向きに生きていくことが、素晴らしい未来を作るために必要だと考えています。
今、明日の北竜町を描く戦略会議を一歩ずつ始めました。町民の皆さんのしっかりとしたご意見を聞きながら、明日の北竜町を作っていきたいと思います。
ご臨席をいただいた皆様をはじめ、町民各位の皆様のご尽力・ご協力に対し、改めまして感謝と御礼を申し上げます。
❂ 北竜町表彰条例に基づく表彰
本日ここに表彰させていただきます皆さんは、一般町勢功労・教育功労・産業振興功労に、長年に亘り献身的にご尽力を賜り、大きな功績を残されました。
ここで表彰を受けられます5人のご功績の一端をご紹介させていただきます。
- 一般町勢功労:佐野豊 様
昭和45年(1970年)4月に北竜町役場に奉職、各課長を歴任され、平成16年(2004年)3月には助役(副町長)に就任、平成24年(2012年)2月には町長に就任、令和6年(2024年)2月に退任されるまでの3期12年間、みのりっち北竜、COCOWA(ココワ)、やわら保育園などの各種施設整備や子育て支援策、定住促進策の充実など北竜町の振興、発展に寄与されました。
ご自身のお名前の通り、いろいろな豊かな心を持つ北竜町を作っていただきました。ありがとうございます。
- 一般町勢功労:小坂一行 様
平成19年(2007年)3月北竜町議会議員に当選以来、連続4期16年間の永きに亘り、円滑な議会運営と町行政の進展にご尽力頂きました。この間、平成23年(2011年)3月からの4年間は、議会運営委員会委員長、広報特別委員会委員長を、平成27年(2015年)3月から8年間は監査委員を務められました。
温厚なお人柄、ユーモアのあるお人柄で、大変お世話になりました。ありがとうございます。
- 一般町勢功労:小松正美 様
平成23年(2011年)3月北竜町議会議員に当選以来、連続3期12年間の永きに亘り、円滑な議会運営と町行政にご尽力頂きました。この間、平成27年(2015年)3月からの8年間は、議会運営委員会委員長、広報特別委員会委員長を務められました。
しっかりとした資産を持たれ、素晴らしい活動をしていただきました。ありがとうございました。
- 教育功労:竹林信幸 様(本日欠席)
平成19年(2007年)10月に北竜町教育委員に就任以来、4期16年間の永きに亘り、教育行政の推進に大きく貢献されました。この間、平成25年(2013年)11月から2年11か月間は、教育委員長、平成28年(2016年)10月から7年間は教育長職務代理者を務められました。ありがとうございました。
- 産業振興功労:水谷茂樹 様
平成17年(2005年)7月に北竜町農業委員に就任以来、6期18年の永きに亘り、北竜町の農地集積・集約の推進にご尽力頂きました。この間、平成26年(2014年)から3年間は会長職務代理を、平成29年(2017年)から6年間は会長を務められ、町内全体の農業の振興に多大なるご貢献を頂きました。
まだまだお若いので、いろいろなご指導を頂きたいと思います。ありがとうございます。
以上で本日表彰をされますそれぞれの方々のご功績の一端をご紹介申し上げ、長年のご労苦に対し、深甚なる敬意と感謝を申し上げます。
次に、昨年度北竜町に対し多額のご寄附を賜りました、廣野勝利 様、川上博章 様、松永尊 様に対し、感謝状を贈呈し深く感謝と御礼を申し上げます。
尚、頂戴いたしました浄財につきましては、これからの町の振興・発展のために有効かつ適切に使用させていただく所存であります。
次に、北竜町ひまわりバンク育成基金条例に基づく、農業後継者就農奨励金の贈呈をさせていただきます。
この農業後継者就農奨励金事業につきましては、学業終了後、直ちに農業後継者として就農された方、または農業以外の仕事に従事された後に、後継者として就農された方で、就農後、それぞれ2年以上継続された方に就農奨励金を贈呈させていただきます。
ここで、贈呈の対象となります方々をご紹介いたします。
❂ 農業後継者就農奨励金贈呈
- 竹林博文 様(岩村営農組合)
平成17年(2005年)に旭川大学を卒業後、東京都内で就職されましたが、農業後継者として就農することを決意され、令和3年3月より、ご実家の農業後継者としてご活躍されています。
益々、頑張っていただきたいと思います。
- 松田亜久里 様(板谷営農組合)
平成22年(2010年)に札幌市の専門学校を卒業後、千歳市内で就職されましたが、農業後継者として就農することを決意され、令和3年8月より、ご実家の農業後継者としてご活躍されています。
どうぞ、宜しくお願いします。
- 中原強 様(碧水営農組合)
平成19年(2007年)に公立はこだて未来大学を卒業し、平成26年(2014年)から北竜町内で就職されましたが、農業後継者として就農することを決意され、平成29年(2017年)3月より、ご実家の農業後継者としてご活躍されています。大いに期待をしていますので、宜しくお願いします。
- 瀧上高弘 様(岩村営農組合)
平成18年(2006年)に北海道滝川高等学校を卒業後芦別市内で就職されましたが、農業後継者として就農することを決意され、令和4年4月より、ご親戚の農業後継者としてご活躍されています。
宜しくお願いいたします。
農家を取り巻く環は依然厳しい状況下にあります。健康に十分留意され、教養と知性を深められ、堅実な農業経営の担い手として、精進されることを心からご期待申し上げます。
終わりに鑑み、本日ご臨席を賜りました皆様のご健勝とご多幸を、さらには、今後益々のご活躍を心からご祈念申し上げ、式辞とせていただきます。令和6年5月17日 北竜町長・佐々木康宏」。
3.功労者表彰
1.一般町勢功労:佐野豊 様
2.一般町勢功労:小坂一行 様
3.一般町勢功労:小松正美 様
4.教育功労:竹林信幸 様(欠席)
5.産業振興功労:水谷茂樹 様
4.特殊寄附採納者表彰
個人及び団体等が北竜町に寄附された場合に町規定に基づき表彰し、感謝状を贈呈します。
- 廣野勝利 様(深川市)
- 川上博章 様(美葉牛)
- 松永尊 様(碧水)
5.農業後継者就農奨励金贈呈
北竜町ひまわりバンク育成基金条例に基づき、農業後継者に対して地域農業の中核者として成長されることを期待して奨励金を贈呈します。
- 竹林博文 様(岩村営農組合)
- 松田亜久里 様(板谷営農組合)
- 中原強 様(碧水営農組合)
- 瀧上高弘 様(岩村営農組合)
6.祝辞:北竜町議会議長・中村尚一 様
「新緑が映える季節を迎え、本日ここに、北竜町開拓記念式並びに北竜町条例に基づく表彰式が挙行されるにあたり、心よりお喜びとお祝いを申し上げます。
明治26年(1892年)、千葉県より吉植庄一郎氏を団長とする一行が、この地に開拓の鍬をおろされ、132年を迎えました。
風雪に耐え、幾多の困難と戦いながら今日の北竜町を築かれた先人の方々のご労苦に対し、改めて歴史の重みを感じるとともに、深甚なる敬意と感謝を捧げます。
只今、表彰を受けられました佐野豊様、小坂一行様、小松正美様、竹林信幸様、水谷茂樹様、誠におめでとうございます。
皆様にはそれぞれの分野で、長年に亘りご尽力いただき本当にありがとうございました。心より感謝を申し上げますとともに、本日の受賞に対しましてお祝い申し上げます。
今後とも未来ある北竜のために、いろいろなご示唆をいただければ幸いです。ご健勝でご活躍されますことをご期待申し上げます。
そして、特殊寄附採納感謝表彰で、深川市の廣野勝利 様、美葉牛の川上博章 様、碧水の松永尊 様には貴重なご寄附をいただき、適材適所で使わせていただけるよう我々もみていきたいと思います。
今後とも北竜町のためにいろいろな形でご指導いただければと思いますので、宜しくお願いいたします。本当にありがとうございました。
そして、本町の農業の担い手として、就農奨励金の贈呈を受けられました、竹林博文 様、松田亜久里 様、中原強 様、瀧上高弘 様には、本町農業において、大きな希望を抱き、描いた夢を実現することに大きな期待をし応援をして参ります。
それぞれ後継者として、あるいは、営農者としてご活躍いただくことを心からご祈念申し上げます。
地方自治体は今、自らの方向性を、自らの方策を持ち、自らの責任で進む時代を迎えています。
現実感と大局観の両方をみながら、困難に立ち向かい、町民の皆様全てが力を合わせて輝く町北竜を築いていくことをご祈念申し上げ祝辞といたします。
本日はおめでとうございました」。
7.被表彰者謝辞:被表彰者・佐野豊 様
「今日、北竜町開拓記念日の晴れやかな式場において、このように表彰を受けましたことは、本当に嬉しく感謝の気持ちでいっぱいです。
先ほど、中村議長さんからご祝辞をいただき、佐々木町長さんから身に余るお褒めの言葉をいただきました。本当にありがとうございます。
顧みますと、平成24年(2012年)2月に、町民の皆様をはじめ、多くの方々より支援をいただき、町長に就任させていただきました。3期12年に亘り、私達故郷の北竜町の振興発展のために努力を重ねてきました。
中でも、農業振興のひまわりライスが『日本農業賞大賞受賞』、黒千石事業協同組合が『ディスカバー農山漁村の宝』に認定、また昨年の春には、一番絞りひまわり油が、『北のハイグレード食品2023』の認定をしていただきました。さらには、昨年の秋、北竜町産米彗星で作った純米酒『龍神』が、『北海道米でつくる 日本酒アワード 2023』でグランプリに輝きました。
いずれも北竜町の農業が高い評価をいただけたことは、我が町の誇りであると思います。
これまでも皆様からいただいたあたたかいご厚情に対して深く感謝を申し上げ、今後は一町民として、北竜町の発展の為に務めを果たして参る所存であります。
本日は、誠にありがとうございました」。
8.閉会の辞
記念撮影
功労者表彰
特殊寄附採納者表彰
農業後継者就農奨励金贈呈
開拓132年の年月を経て、先人の方々の開拓精神を尊び、多難の労苦を忍び感謝して、北竜町の発展に寄与し守り続ける尊い魂に、限りない愛と感謝と祈りをこめて。。。
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5月17日午前11時、時折降りしきる雨の中、目の前に悠々と広がる豊満な水を湛えた田んぼを見守るかのように、そびえ立つ開拓…
◇ 取材・文章:寺内郁子(撮影・編集協力:寺内昇)