(株)みずほ 密苗の旅 2026 第3便 | 大地を目覚めさせる春の序曲 ― 田起こし&スイートコーン播種始まる

2026年4月17日(金)

4月16日(木)、北竜町・株式会社みずほの圃場に、春の仕事が本格的に動き出しました。倉庫では種籾が水をたっぷり吸って芽吹きの時を待ち、ハウスでは甘いスイートコーン「サニーショコラ」の播種が始まりました。そして田んぼでは、自動操舵トラクターが精密なラインを刻みながら、静かに、力強く大地を起こしています。種を蒔き、土を耕し、7月の収穫へとつながる命の連鎖。北竜町の農業の誠実な仕事ぶりが、今年もここから始まりました。

倉庫の中の静かな営み ― 密苗・種籾芽出し作業

「きたそらち農協での温湯消毒は、種籾を60°C10分間、その後10°Cの水に5分浸水後、乾燥します。この種籾の温湯消毒は、化学農薬を使わずに熱の力で病原菌を殺菌する方法で、いもち病、ばか苗病(苗が徒長して枯死する病気)などの予防効果があります」と丁寧に説明する西野友也さん。

きたそらち農協での温湯消毒を終えた種籾は、まず「浸種(しんしゅ)」へ。

約10℃の水に10日間じっくりと浸され、命をじわりと呼び覚まされます。その後、30℃のお湯に酢を加えた催芽機で24時間浸します。この時、酢(食酢)を入れることによって、褐条病(かつじょうびょう)をはじめとする種子伝染性の細菌病を防ぐことができます。
この「催芽(さいが)」の工程で、1mm程度の幼芽と幼根が出た「鳩胸状態」となり、その後丁寧に乾燥させ、播種の準備を整えます。

現在は2槽ですが、順次種籾が増え、最終的には4槽に。水はポンプで循環させて3日間で交換しているとのことでした。

急かすことなく、焦ることなく。自然のリズムに寄り添いながら、最良の状態で種を土へ届ける。その静かな準備の積み重ねが、秋の実りへとつながっています。

浸種
浸種
一袋に5kgの種
一袋に5kgの種
催芽機の説明をする西野友也さん
催芽機の説明をする西野友也さん
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ハウスに広がる希望の粒 ― サニーショコラ播種

品種と規模

今年のスイートコーンは、甘さと風味に定評のある「サニーショコラ」。株式会社みずほでは今年で栽培3年目を迎え、着実に経験と技術を積み上げています。

  • 1棟のハウスに約5,000粒の種を播種
  • 間引き後、約2,400株に育てる
  • 1株から1本(1番株のみ)を出荷
  • 6棟合計で約14,400本の収穫を見込む
  • 1ケース22本入り、年間約600ケース以上の出荷を予定
  • 収穫時期は7月10日〜20日を目処

播種のこだわり ― 株間と成長の関係

1か所に2〜3粒ずつ落とし、後から1本に間引く。この手間を惜しまない工程が、健やかな成長を支えています。

「間隔を少し開けてあげないと、栄養がちゃんと行き届かない。なるべく間隔を開けて、成長を良くして、なるべく大きいものを目指しています」。

と長谷川清隆さんの言葉には、作物への深いまなざしが宿ります。

収穫から出荷まで ― 鮮度という誠実さ

収穫の合図は、手の感覚。先の方まで実がパンパンに詰まったその瞬間を見極め、早朝から収穫して10時過ぎには出荷。翌日には市場へ届く、その日のうちの鮮度勝負です。

出荷先はJAきたそらちを通じ、雨竜町の選果場(マイナリー)へ。大地から食卓まで、一本のとうもろこしがたどる道のりも、また誠実です。

とうもろこしの大きさ
とうもろこしの大きさ
収穫期判断、出荷規格
収穫期判断、出荷規格

大地を起こす、自動操舵の精密な仕事 ― 田起こし作業

小松正美 代表取締役、自ら操る播種床づくり

ハウスでの播種床づくりは、小松 代表取締役自らトラクターに乗り込んで行いました。使用したのは「アッパーローター」。土を細かく砕きながら、表面の土と深い部分の土を入れ替え、ふかふかの播種床を作ることに特化した機械です。「深耕ローター」かけも小松社長がご担当。

天井まで光が差し込む100mのハウスの中を、赤いトラクターが静かに走る。その光景は、農業の力強さと繊細さを同時に体現していました。

小松代表の真剣な眼差し
小松代表の真剣な眼差し
匠なハンドル捌き!
匠なハンドル捌き!
アッパーローター操縦
アッパーローター操縦
土のベッド(播種床)を作りながら播種していく
土のベッド(播種床)を作りながら播種していく
播種後のハウス入り口セット
播種後のハウス入り口セット

田んぼに走る自動操舵の軌跡

田んぼの田起こしには、自動操舵トラクター(ヤンマー YT5113A)が活躍。運転席に搭載されたCHCNAVのナビゲーション画面には、赤いラインが直進の自動操舵を、緑のエリアが耕起済みの場所を示し、作業の全体像がリアルタイムで可視化されます。

「自動操舵だとハンドルを持たなくていい分、楽で快適です。空調も付いています」。

と説明するオペレーターの佐藤勇樹さん。

ハンドルを握らなくても、トラクターは精密に直進を保ちます。手動操作では避けられなかった微妙なズレや重複耕起がなくなり、時間効率も大きく向上。作業者の身体的負担も軽減されました。

自動操舵トラクターRTK(リアルタイムキネマティック)測位を使ったこの自動操舵は、空知ではまだ導入している農家は多くないといいます。

衛星から精密な位置情報を受け取り、誤差わずか数cmという精度で走行する技術は、北竜町の農業が静かに、しかし着実に未来へ向かっていることを示しています。

自動操舵トラクター
自動操舵トラクター
運転席のナビゲーション画像(緑の部分が耕起済み)
運転席のナビゲーション画像(緑の部分が耕起済み)
大きなタイヤで回り込む時だけハンドル操作
大きなタイヤで回り込む時だけハンドル操作
強大
な馬力で動くトラクター
強大な馬力で動くトラクター

今後の作業予定

  • 播種作業 :4月27日〜5月7日まで継続
  • ポット並べ:出芽後、育苗ポットに移し、ハウスに並べる
  • 田植え開始:5月15日(〜24日頃まで)予定

土を耕し、種を蒔き、水を張って苗を迎える。北竜町の農業の歳時記は、今日も確かなリズムを刻んでいます。

全てを見守る雄大な大自然に感謝を込めて!
全てを見守る雄大な大自然に感謝を込めて!

みずほ’s REPORT

みずほさんから、営みに関する画像をいただいておりますので、ご紹介いたします。

4月10日(金)トウモロコシハウス内に水を撒くチューブを取り付け

自トウモロコシハウス内に水を撒くチューブを取り付け
トウモロコシハウス内に水を撒くチューブを取り付け

小松代表・深耕ローターかけ

小松社長・深耕ローターかけ
小松社長・深耕ローターかけ

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