2019年10月28日(月)
2019年10月20日(日)午前9時より、一般社団法人全麺協主催、北海道支部が主管となる「令和元年度 素人そば打ち四段位技能審査北海道支部北竜認定会」が、北竜町農村環境改善センター(体育館)にて開催されました。
・主催:一般社団法人 全麺協(東京都千代田区)
・主管:一般社団法人 全麺協・北海道支部(北海道砂川市)
・所管:四段位北竜認定会実行委員会
会場となった北竜町農村環境改善センター(体育館)
館内の看板
▶ 素人そば打ち認定会とは
一般社団法人 全麺協の「全麺協素人そば打ち段位認定制度基本要綱」及び「同審査基準規定」並びに「全国認定会実施細則」の基準に基づく大会で、そばを通じて人づくり、仲間づくり、地域づくりを推進し、地域の活性化を図ることを目的としています。
素人そば打ち段位認定取得者数は、全国で14,816人(2019年10月13日現在)。北海道では、初段位1,273人、二段位1,280人、三段位752人 四段位297人 五段位33人 合計3,635人となっています。(全麺協の資料はこちら >>)。
▶ 北竜認定会
今回北竜大会では、地元のそば打ち同好会「そば食楽部北竜(中村尚一 代表)」から、2名の方が参加されました。
なお本年度より、段位技能審査認定会は、全麺協主催・各支部を主管として、地域が主体となり地元関係者の協力のもと開催されることとなりました。今回の受験者は57名。12名ずつ2組、11名ずつ3組、合計5組に分かれて審査が行われます。
▶ 受験者への説明
会場責任者より受験者に対する丁寧な説明がありました。
丁寧な説明
▶ ご挨拶
▶ 一般社団法人全麺協・中谷信一 理事長
一般社団法人全麺協・中谷信一 理事長
「昨日まで降っていた雨も上がり、認定日和で、大変よい認定会になりました。素人そば打ち四段位技能審査北海道支部北竜認定会が、ここ北竜町にて盛大に開催されますことを、心から嬉しく思います。
本日大変お忙しい中、北竜町長・佐野様はじめ審査員の皆さん、それぞれこの審査会に参席していただきまして、心から厚くお礼申し上げます。そして北海道全道より、57名の受験者の方々が、日頃研鑽を重ねられた技術で、審査を受験なさることについても、心から厚くお礼申し上げます。ありがとうございます。
全麺協もお陰様で、本年度から各支部において、はじめての支部主体の四段位認定会です。これまでは、本部がその業務を進めておりましたが、本年度からは、支部主体として、進めて参ります。はじめての試みにおいて、北竜町長をはじめ、実行委員会の皆さんのご協力により、このように立派な審査会の会場ができますことを、大変嬉しく思いました。ありがとうございます。
今日、全麺協では、段位有段者は1万5千人を超えており、今年度の四段位を受験される方は、全部で350名を超えます。本日は、埼玉県と北竜町で四段位の認定会を開催しております。この後、西日本支部で富山県立山町、広島県尾道、更に年明けには栃木県において計5回の認定会の開催が予定されています。北竜町での四段位認定会に、広く多くの人々が注目しています。
常日頃から、技術を磨いてこられている皆さん、熱心に取り組まれ、最近では事前研修会などにも積極的に参加されていると聞いております。今回は、全員合格されるのではないかと大変期待いたしております。
どうぞ、常日頃の技術を思う存分発揮していただいて、見事四段になっていただき、次の世代の人々、あるいはこれからそばに興味を持って頂く方々にご指導いただければ、大変ありがたいと思っています。全麺協といたしましても、益々上位段を目指される方々で全麺協の組織が反映していくことを、皆さんとともに私共も頑張って生きたいと思います。
今日の審査会は、57名の方々が参加されるので、長時間となりますが、怪我や過ちのないように、楽しい審査会であることを心から願っております。
重ねて、この審査会に向けて、地元の皆さんのご協力に心から感謝を申し上げて、開催のご挨拶とさせていただきます。
演壇の様子
▶ 一般社団法人全麺協北海道支部・山本良明 支部長
一般社団法人全麺協北海道支部・山本良明 支部長
「先般、8月18日この会場で技術講習会を実施し、およそ2か月経過しましたので皆さんの技術も磨かれていることと実感しております。今日は審査員も勤めさせていただくので、楽しみにしております。
先日、5段位の認定会がありまして、57名の参加で、合格率は49%を超えております。北竜町での合格率はもっと上をいくように皆さんの実力を発揮できるようご期待しております。
今日の審査会会場設定においては、地域の方々にもお手伝いをお願いしています。今回初めての支部主管ということで、いろいろ手探り状態でやっています。何かありましたら、スタッフにお声掛けください。
日頃の成果を、ご家族のみなさんやご指導いただいた方々に良い報告ができるよう、頑張っていただきたいと思います。今日一日、頑張ってください!」。
会場の様子
▶ 北竜町・佐野豊 町長
北竜町・佐野豊 町長
「本日、素人そば打ち四段位技能審査北海道支部北竜認定会が、ここ北竜町で盛大に開催されますことを、心よりお喜び申し上げます。朝早くから全道各地から大勢の皆さんに参加していただいております。心からご歓迎を申し上げます。
北竜町はひまわりの花を町のシンボルとした農業の町です。人口も少なく、北海道でも本当に小さな町でありますが、住む人が心豊かに輝いて、元気な町づくりを今目指してます。
素人そば打ちにつきましては、近年食生活の改善や健康志向から、大変注目されています。北竜町でもそば食楽部北竜を組織して、今年で15年目になります。中村会長さんを中心に、町内の多くのイベントに参加をしていただいて、町の地域づくりに大いに活躍いただいております。
今日四段位の審査を受ける皆さん、練習の成果を十分に発揮していただき、見事栄冠を手にしていただくよう、心から願っています。
本日の審査会開催にあたり、全麺協・中谷理事長さん、山本北海道支部長さんの心温かいご支援のもとに開催されるものであります。ご尽力をいただきました多くの関係の皆さん、そして本日審査をしていただける審査員の皆さんにお礼を申し上げて、歓迎の挨拶とさせていただきます。どうぞ、皆さん頑張ってください」。
会場の様子
▶ 特任審査員・加藤憲 審査委員長
特任審査員・加藤憲 審査委員長
「皆さん、だいぶ緊張しているようなので、深呼吸しましょう! 平素、全麺協の本部で専務理事を務めさせていただいております。先程、お話がありましたように、本年度から各支部主管でこの認定会を開催することになりました。昨年とは少し趣が変わってきております。
各支部の皆さんの絶大なるご協力で、この審査会が開催されています。四段を希望する方々がほぼ全員が審査会に参加できるということになり、多くの皆さんが受験できるように本年度から変わってきております。
受験を希望される方々が、事前研修会に参加して努力を重ねていらっしゃるとお聞きしています。皆さんが腕を上げて、今日に望んでいらっしゃると思いますので、その成果について、しっかりと審査させていただきたいと思います。
甘い審査ではなく、厳しい審査をさせていただきますが、平素の成果がでれば、結果として非常に良い結果になると期待しています。平素の練習の7割から8割実力がでれば、合格できるといわれております。皆さんは、たぶん10割くらい平素の力がでてくると思います。
是非、頑張っていただきたいと思います皆さん、目が輝いていますので、期待しています。
北海道支部の皆さんには、大変立派な会場を準備していただき、こんな盛大な認定会ができることを大変頼もしく思っております。我々、各地の認定会に参加しておりますが、こんな立派な会場を設定していただいたのは、珍しい限りであります。
こんな立派な会場で、審査ができるのは審査員として喜ばしいことと感じております。しっかり審査をさせていただきますので、どうぞ、宜しくお願いいたします。皆さん、頑張ってください」。
▶ 審査員紹介
審査員紹介
・特任審査員 山本良明 様、全国審査員 落合輝美 様、全国審査員 横田節子 様、全国審査員 高橋進 様
第1組・審査開始前
▶ 午前審査会開始
「大会は午前9時より開始され、40分の制限時間のもと、午前中に3組、昼食時間を挟んで、午後2組の技能審査が実施されます。
そば道は、礼に始まり、礼に終わります。開始と終了時には、受験者と審査員は、姿勢を正して、お互いに礼を行います。
手を洗い、手の検査をして、技能審査の開始です。尚、審査中の撮影は禁止されていますのでご了承くださいませ」と、運営担当者より説明がありました。
礼に始まり礼に終わる
▶ 昼食
昼食時には、予約弁当が配布され、そば食楽部北竜のメンバーによる「かけそば」が販売されました。
そば食楽部北竜の食券売り場
おそばお渡し所
蕎麦ゆでは公民館の厨房
▶ 午後審査会
無事すべての審査会が終了。
審査員の皆さん
▶ デモ打ち
守田秀生氏(五段位)の解説により、安田薫氏(五段位・幌加内そばスクール)のデモ打ちが行われました。
五段位・安田薫氏(幌加内そばスクール)のデモ打ち
▶ 閉会式
▶ 加藤憲 審査委員長より講評
加藤憲 審査委員長
「皆さんの日頃の訓練の成果が十二分に発揮されていた結果ではないかと思います。審査をしていて若干気のついた事を審査員を代表して何点か申し上げます。
四段位とは、ご承知の通り、今後は指導をする立場にたつ方々です。そば打ちの基本は何であるかを認識してそば打ちをしなければなりません。
今日見ていますと、技術は素晴らしいのですが、基本を忘れた打ち方をしている人が何人かいるのを見かけました。例えば、水回しの仕方、麺棒の転がし方、巻棒の扱い方など、基本に基づいた作法でないやり方を行っている人がいました。「延し不足」「延しむら」の方が多数いらしたことです。
そばは『3つの均等』と言われています。『水回しが均等』『延し回しが均等』『切りが均等』の3つの均等が、そば打ちでは、大事なことです。この3つの均等が守られていない人が数名いらっしゃいました。今後、美味しいそばを打つためには、3つの均等の大切さを頭に入れて、そば打ちをされるとよろしいと思います。
そして四段位になりますと、『品格のあるそば打ち』を目指していただきたいと思います。何人かは、そばと喧嘩をしているような打ち方をしている人が見受けられました。そば打ちは、心を込めて優しく丁寧に打つことが大原則です。今後、品格のあるそば打ちを念頭において訓練されるといいと思います。こうしたことを、自分自身の訓練をすると同時に、人に指導する時にも、念頭に置いて、指導していただきたいと思います。
今日は、大変熱心に受験され、ご苦労さまでした。ありがとうございました」。
会場の様子
▶ 審査結果発表
一般社団法人全麺協・横田節子 段位認定部長より発表がありました。
一般社団法人全麺協・横田節子 段位認定部長
57名中、28名の方々が四段位に認定されました。合格された皆様、おめでとうございます。
▶ 認定書授与
四段位認定を代表して、河地由紀さん(東神楽町聖台手打ちそば研究会)が認定証を授与されました。
四段位認定を代表して認定証を授与
▶ 全麺協・中谷信一 理事長よりご挨拶
全麺協・中谷信一 理事長
「閉会にあたり、一言ご挨拶申し上げます。受験者の皆様には、早朝より大変お疲れ様でした。結果は、先程の通り、認定者の発表がありました。
残念ながら、届かなかった方、今回認定された方、それぞれ地域に戻られて、益々研鑽を重ねていただき、講評の結果を踏まえて、精進していただければと思います。
今回のこの認定会におきまして、朝から審査にあたっていただきました審査員の皆様に心からお礼を申し上げます。そして何よりも、この審査会にあたって、北海道支部の支部長さんを中心として、皆さんが準備をしていただきました。
特に昨日から本日にかけての設営・進行・撤収を含め、スタッフの皆さんが、受験者の気持ちを察して、いい会場の設営や運営をしていただきました。心から厚く感謝申し上げます。ありがとうございました。
お陰様で、全麺協といたしまして、本年度からそれぞれの支部にて四段位認定会をお願いしていますが、北海道支部におきましても、一つのモデル的な形ができたと思っています。これも、北海道の皆様のお陰と心から感謝申し上げます。
受験生の皆様の今後益々のご健康・ご多幸・ご発展を祈念いたしております。全麺協の四段位となられ、今後より一層研鑽を重ねていただきますよう心からお願い申し上げます。本日は、大変ありがとうございました」。
演壇の様子
会場の様子
▶ 準備・運営に携わってくださったスタッフの皆さんのご紹介と御礼
準備・運営に携わってくださったスタッフの皆さんのご紹介と御礼
<一般社団法人全麺協北海道支部会員>
・ZenMen北海道五段の皆様・沼田雪中そば倶楽部・秩父別町そば同好会・雨竜町手打ちそば同好会・奈井江手打ちそば道光会・じぞう庵そば塾・快適生活塾岩見沢手打ちそば同好会・幌加内そばスクール・朋練会・そば食楽部北竜
そば食楽部北竜の皆さん
北海道支部のスタッフの皆様のテキパキとした準備・運営における多大なるご協力により、素晴らしい認定会が開催されましたことを心より厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
素晴らしい認定会の開催に御礼
「礼に始まり、礼に終わる」そば道の礼を尽くした「そば打ち」に限りない愛と感謝と祈りをこめて。。。
そば道は手打ちそばを通じて自らを高め
心豊かで潤いのある人生をあゆみ
社会に貢献することです
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◇ 撮影・編集=寺内昇 取材・文=寺内郁子