オーロラ上映会・中垣哲也 氏(アラスカの自然・野生とオーロラの特殊映像と講話)

2015/08/13 14:05 に 寺内昇 が投稿   [ 2015/08/13 18:33 に更新しました ]
2015年8月14日(金)

8月6日(木)、北竜町教育委員会の高齢者と子どものふれあい事業として「オーロラ上映会(アラスカの自然・野生とオーロラの特殊映像と講話)」が、北竜町公民館大ホールにて開催されました。


オーロラ上映会「オーロラが私達に語りかけるステキなメッセージ」中垣哲也氏 
オーロラ上映会「オーロラが私達に語りかけるステキなメッセージ」中垣哲也氏


「オーロラが私達に語りかけるステキなメッセージ」(私達はオーロラ輝く奇跡の惑星に生きている)と題して、 オーロラメッセンジャー・中垣哲也 氏を講師にお迎えしての講演会です。

児童、高齢者合わせて約40の方々が参加し、素晴らしいお話に熱心に耳を傾けました。司会は北竜町教育委員会社会教育係・長谷育夫 係長。


北竜町教育委員会社会教育係・長谷育夫 係長  開場の様子 
左:司会・北竜町教育委員会社会教育係・長谷育夫 係長


星景写真家・中垣哲也さん(オーロラメッセンジャー)

星景写真家・中垣哲也 氏(オーロラメッセンジャー)は、1961年(昭和36年)札幌生まれ。中学生の時から星空と音楽が大好き。趣味の星景写真撮影のためにニュージーランドへ。
その時ニュージーランドの星空に魅了され、星景写真家をライフワークにすることを決意。仕事は、札幌医大病院で診療放射線技師として23年勤務し、2007年(平成19年)春より独立。オーロラ伝道師としての道を歩みはじめました。

これまでアラスカやカナダへの取材は50回以上、100万枚を超える写真を撮り続けています。オーロラ写真は連写写真を重ねて映像化しスライドショーの形で再現。動画では表すことのできない、オーロラの微妙な襞(ひだ)の動きが表現されています。

1年間の1/3は極地で取材活動。そして日本では、オーロラメッセンジャーとして全国各地を回って、講演会や上映会、オーロラ展などを開催しています。


オーロラメッセンジャー・中垣哲也 氏 
オーロラメッセンジャー・中垣哲也 氏


今日のお話のテーマ

 ・オーロラのでるところは何処?
 ・オーロラはどうしてでるの?
 ・オーロラがでる所にはどんな動物がいるのか?


オーロラのでるところは何処?

「オーロラのでる所は、地球儀の上と下の部分の地域で「北極と南極」です。

 ・100万枚以上の写真の中から今日は、その中でもすごく綺麗な写真を見ていただきます
 ・昔は、オーロラを撮影するためにフィルムカメラを使っていました
 ・今はデジタルカメラを使います。カメラを3台設置して同時に撮影しています
  (オーロラは、同時にいろんな場所に発生します)


フィルム式カメラ  デジタル式カメラ 
撮影機材  左:フィルム式カメラ 右:デジタル式カメラ


撮影場所は、北米大陸の「アラスカ」です

撮影場所は、北米大陸の「アラスカ」です。自然がいっぱいで、人が生活するにはとても厳しい環境なので、ほとんど人が住んでいません(1年の半分はマイナス30度にもなります)。
オーロラは、出る時と出ない時があります。


北米大陸の「アラスカ」  1年の半分はマイナス30度にもなります 
左:北米大陸の「アラスカ」  右:1年の半分はマイナス30度にもなります


オーロラはどうしてでるの?

地球のことから説明しましょう。

銀河は星の集団で、人類が住む地球は、太陽系に属し、広い銀河系の中の端っこに位置しています。
天の川銀河には、約2,000億個の星があると言われています。今は夏なので、南の夜空に天の川が見えます。


地球は太陽系に属し広い銀河系の中の端っこ 
地球は太陽系に属し広い銀河系の中の端っこ


地球は巨大な磁石

地球は巨大な磁石であり、北極がS極、南極がN極となっています。
そして、太陽と地球とは、距離的にもちょうどいいバランスが保たれていて、空気も水もあり住みやすい環境にあります。


オーロラの出る場所は「北極&南極」  オーロラは太陽と地球のコラボレーション 
オーロラは太陽と地球のコラボレーション


太陽黒点

太陽はガスの塊(気体)であり、太陽黒点は、太陽の表面のフレアと呼ばれる大きな爆発現象が発生したもの。
太陽が元気なとき、黒点が多くなります。ここ3~4年黒点の発生が多いと言われています。


xxx  太陽の表面のフレア 
太陽の表面のフレア


オーロラの光は奇跡の証

地球には、太陽の高熱(太陽風) が沢山降り注がれていますが、直撃されていません。何故なら、地球は磁石になっているので、地磁気がバリアとなります。地球を太陽が放出する熱や有害物から保護し守っているのです。まさに、人間がこの宇宙空間で生きていけるのこの地磁気のおかげです。
オーロラの光は、地球が生命の宿る奇跡の星であることを示している輝きなのです。


地球は大きな磁石 
地球は大きな磁石


オーロラは酸素や窒素と衝突して発生

地球に吹き込んでくる太陽風(ガス)は、地球の磁力線にそって極地へと運ばれていきます。そして、太陽風は大気中にある原子・分子(酸素や窒素など)と衝突し、オーロラが発生します。私達を守ってくれる地球の磁石の力がオーロラを発生させるのです。オーロラは、太陽の活動が活発な時期に発生しやすいです。


太陽風は大気中にある原子・分子(酸素や窒素など)と衝突 
太陽風は大気中にある原子・分子(酸素や窒素など)と衝突


光の色の種類

白は、すべての光が集まった色。
人間には、見える色・見えない色(紫外線など)があります。
虹の色は7色と言われていますが、実は無限の色が存在しています。


太陽光とオーロラ光のスペクトル比較 
太陽光とオーロラ光のスペクトル比較


オーロラの色は3色:赤・青・緑

オーロラは空気の粒にぶつかって光ります。
そして、地上から100km以上の高度で発生します。


オーロラは地上から100km上に 
オーロラは地上から100km上に


神の怒りと恐れられたオーロラ

推古天皇の時代に残された記述「天に赤気あり。その形はきじの尾に似たり」。
昔はオーロラの存在を知らなかったので、オーロラの光を「山火事」「戦争がおきた」など悪い出来事が起きたのではないかと想像していたそうです。


推古天皇の時代に残された記述「天に赤気あり。その形はきじの尾に似たり」 
推古天皇の時代に残された記述「天に赤気あり。その形はきじの尾に似たり」


日本でのオーロラ観測

1956年(昭和31年)に、北海道、新潟県、関東でオーロラが観測されました。
当時、オーロラ現象は、不吉なこととされていたので「オーロラを見てはいけない」とさえ言われました。
現在では、様々な研究によりオーロラの実態が明らかになってきました。

最近では、今年2015年(平成27年)3月に、北海道名寄市と陸別町で「オーロラ(赤い低緯度のオーロラ)」が観測されました。


ニュージーランドで撮影したオーロラ


南半球・ニュージーランドにて 
南半球・ニュージーランドにて、天の川を魚眼レンズで撮影


オーロラがでる所にはどんな動物がいるの?

まず、私が撮影に出かけているアラスカ州について説明します。


アラスカ州は、どんなところ? 
アラスカ州は、どんなところ?


アラスカ州は、アメリカ合衆国最北端なる州。人口73万人、面積はアメリカ合衆国の州のなかで最大の州。
1年の半分は、マイナス30度位の気温になります。氷河期から永久凍土に覆われていて、万年雪、氷河が広がっています。


万年雪、氷河 
万年雪、氷河


南極と北極は季節の逆転(極夜&白夜)

南極の昭和基地では、白夜(太陽が沈まない現象)が訪れ、オーロラがみられます。ペンギンもいます。


昭和基地  ペンギン 
昭和基地(南極)とペンギン


6月になると、極夜(太陽が沈んだ状態が続く現象)となります。


6月の日照時間は0.0時間 
6月の日照時間は0.0時間


アラスカの野生動物

アラスカ州の野生動物を紹介します。


「ラストフロンティア」アラスカで見られる野生たち 
「ラストフロンティア」アラスカで見られる野生たち


トナカイ、ビーバー(家づくり)、ワシ、ヘラジカ(ムース)、オオカミ、ジャコウウシ。
野生動物に対して、絶対に何も刺激しない。人間が柵の向こうから見学します。熊は自由に動きまわります。


熊は自由に動きまわります 
熊は自由に動きまわります
トナカイ  ヘラジカ(ムース) 
左:トナカイ  右:ヘラジカ(ムース)
オオカミの子ども  ジャコウウシ 
左:オオカミの子ども  右:ジャコウウシ


野生動物と人間が共生

野生動物と人間が共存して生活しています。
パークレンジャー(自然保護官)は、動物たちのあらゆる習性を学びます。例えば、熊に対して、してはいけないことなどです。
野生動物の習性を熟知し、野生動物たちの世界に入りこんでいかないことが、動物を仲良く共存する最適な方法。
熊たちは、人間が熊に対して何もしないことを良く知っているので、人を襲ってきません。

決してやってはいけないことは、「野生動物に餌をやること」。

もしやってしまうと「熊は人間が餌をくれる」と思うようになり、人間に近づいてくるようになります。
この危険な状態を予防するために、人間から餌を貰った熊は即刻射殺されてしまうのです。


野生動物と人間が共存して生活しています 
野生動物と人間が共存して生活しています


熊の冬眠(半年間)

熊は食べれるだけ食べて、冬眠のための栄養を蓄えます。


熊は食べれるだけ食べて、冬眠のための栄養を蓄えます 
熊は食べれるだけ食べて、冬眠のための栄養を蓄えます


撮影した様々なオーロラ

中垣哲也氏が撮影されたオーロラが、鮮やかな色と刻々と姿を変えて、スクリーンに映し出されました。


オーロラの数々  オーロラの数々 
数々のオーロラ


「自然は、祖先から譲り受けたものでなく 子孫から借りているものである」
ナバホ族(アメリカ先住民の言葉)。


自然は、祖先から譲り受けたものでなく 子孫から借りているものである 
「自然は、祖先から譲り受けたものでなく 子孫から借りているものである」

オーロラ(撮影:中垣哲也 氏)  オーロラ(撮影:中垣哲也 氏) 

オーロラ(撮影:中垣哲也 氏)  オーロラ(撮影:中垣哲也 氏) 

オーロラ(撮影:中垣哲也 氏)  オーロラ(撮影:中垣哲也 氏) 

オーロラ(撮影:中垣哲也 氏)  オーロラ(撮影:中垣哲也 氏) 

オーロラ(撮影:中垣哲也 氏)  オーロラ(撮影:中垣哲也 氏) 

子ども達の質問タイム 

オーロラカレンダー2016  オーロラカレンダー2016 
中垣さんのサイン入り特大「オーロラカレンダー2016」
中垣哲也 氏を囲んで 
中垣哲也 氏を囲んで


こどもたちや高齢者の皆さんは、最後まで熱心に耳を傾け、アラスカの自然やオーロラの偉大さ、美しさに心動かされたようです。「とてもわかりやくすくて、地球の自然やオーロラの凄さがよく理解できました」と参加した男の子が、中垣講師に直接、率直な感想を述べていました。

アラスカの自然の素晴らしさ、言葉では表すことのできないほどの美しいオーロラの輝きは、地球の命の鼓動のようにさえ感じられます。


中垣哲也 氏の言葉:「AURORA EARTH」写真集より抜粋」

「刹那に駆け抜けていくオーロラほど尊く感じるのはなぜだろう。
宇宙が刻む悠久の時の流れの中で、私達が存在できるのはほんの一瞬。
それを理解することができれば、人はきっと謙虚になれるはず。
儚いからこそ、その「一瞬」は精一杯輝こうと。。。



参加者に配られた数々の写真カード 
参加者に配られた数々の写真カード


宇宙の巨大なエネルギーを地磁気のバリアで保護し、
地球を守り抜いていることを示すオーロラの輝き。。。

生命が宿る奇跡の星であることを示す
自然界の最も美しい輝き「オーロラ」に、
限りない愛と感謝と祈りをこめて。。。


ニュージーランドで撮影したオーロラ 
中垣哲也氏がニュージーランドで撮影したオーロラ

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中垣哲也 氏 ホームページ
 ・オーロラダンス(AURORA DANCE)


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◇ 撮影・編集=寺内昇 取材・文=寺内郁子