北竜消防・創立100周年を飾る「出初式」2013

2013/01/10 15:59 に 寺内昇 が投稿   [ 2013/07/21 16:51 に更新しました ]
2013年1月11日(金)

北竜消防(深川地区消防組合北竜消防団北竜支署・井上幸治 支署長)の出初式が、1月8日(火)北竜消防庁舎前にて厳格に行なわれました。

雪がシンシンと降りしきり、この日の積雪深133cm、最低気温 -17.6℃。吐く息は湯気のように真っ白で、今にも凍ってしまいそうな寒さです。沼田警察署長、北竜町長をはじめ、関係者の方々を来賓に迎え、50名を超える消防職員や消防団員が、雪の中を行進し、新年における防災への決意を新たにしました。

合同庁舎の前には、消防車が勢ぞろい。それぞれの重要な役割を担う、真っ赤な消防車たち6台は、すべてを見守るかのように、整然と並んでいます。


北竜消防出初式を待つ消防車 
北竜消防出初式を待つ消防車
左より:ひまわり号、真竜号、司竜号、泉竜号、鐘竜号、幸竜号


 年頭の言葉・訓示・観閲・分列行進など

第1分団、第2分団それぞれの団員の方々は、白い手袋、帽子、冬制服に身に纏い、キリッと背筋を伸ばし、呼吸をひとつにして入場です。


◇ 藤井利昭 団長のご挨拶:
整列
「今年は、北竜消防団創立100周年を迎える記念すべき年です。来る6月29日(土)には、記念演習・記念式典を開催いたします。
我々団員は、今後更に地域住民の期待に十分に答えるよう決意を新たに、訓練と防火警報に務め、地域に密着した活動をしてまいります。
本年が無火災・無災害になることを願い、合わせて皆様のご健勝とご多幸をご祈念いたします」

堂々として息の合った動きで組合旗、団旗、分団旗入場。
加藤宰副団長の開会の辞に続き、厳かに国旗掲揚が行われました。


整列 敬礼 整列 整列 
整列、点検、報告、団長挨拶


◇ 佐野豊 町長の年頭のお言葉:
佐野豊 町長
「今年は、年明けから、吹雪と大雪のため、除雪等で大変なご苦労をされたと思います。消防職・団員の方々が、火災をはじめとする各種の災害から、地域住民の生命と財産を守る為、崇高な郷土愛の精神と責任感のもと、昼夜献身的に活動されておりますことは、深く感謝を申し上げるとともに、心から敬意を表します。
昨年を省みますと、異常気象の影響による大規模な自然災害が地球規模で頻発しました。道内においても、岩見沢市を中心とした南空知地区での大雪被害や記録的な残暑。さらには、11月の暴風雨の影響による、胆振、日高地方の大停電等、住民の安全・安心を脅かすリスクは、複雑、多様化、大規模化し、これまで以上に敏速かつ的確な対応が求められております。
これらの被害を最小限に留めるためには、防災体制の強化・拡充、公益的で敏速な応援体制の確立、並びに新しい時代に即応した消防体制の確立は、益々重要な課題となってきます。地域に根ざした地域社会の隅々まで精通し、郷土愛の崇高な精神を持つ消防団員の結束と消防団の活性化が一層広く期待されています。私達は、これを契機に、地域防災に対して、さらに全力を上げて取り組んでまいります。
皆様には、尚一層の力添えを賜りますよう、宜しくお願い申し上げます」


◇ 渡邊純 消防長の訓示:
渡邊純 消防長
「消防団員の皆様には、本来自分のお仕事を持ちながらも、北竜町民の為に、日夜活躍されておりますことに改めて御礼申し上げます。
近年、北竜町では大規模な災害はおきておりません。これは一重に、団員ひとりひとりが日頃からの予防活動を行い、その予防活動を通して、町民の皆さんの火災に対する意識が高まっているからと思われます。
昨年の暮れから年始にかけての大雪で、除雪作業に大変苦労させていると思います。このような厳しい状況の中で、万一火災が発生した場合、手強い相手がこの冬だと考えております。毎日毎日が大変だとは思いますが、宜しくお願いします。
消防活動は体が一番です。この1年身体を大事にして、町民の方々の為にご活躍戴きたいと思います。
この1年が無火災であることを願い、皆様のご健勝を心よりご祈念申し上げます」


 観閲   分列行進 
左:観閲 右:和市街の分列行進


次に、北竜町・佐野豊 町長、北竜町議会・佐々木康宏 議長、渡邊純 消防長、沼田警察・天野正輝 署長、藤井利昭 団長の観閲を受けた後、分列行進がスタート。

来賓の関係者の方々が見守る中、ひまわり号を先頭に、和市街から消防庁舎までを整然と行進。雪の寒さを感じさせないような、素晴らしい、堂々たる行進に胸を打たれました。

消防車の行進も予定されていましたが、この日は、降雪により道路幅が狭くなっており、先導車と歩行隊の行進となりました。

出初式 
北竜消防出初式


消防車 
消防車:ひまわり号(連絡車)、真竜号(タンク車)、司竜号(水槽車)
泉竜号(ポンプ車)、鐘竜号(ポンプ車)、幸竜号(積載車)


表彰・祝辞

分列行進終了後、場所を北竜町公民館・大ホールに移し、永年勤続表彰や退職団員感謝状の贈呈式が行われました。

<受賞者>(敬称略)

◇ 団体表彰:

・北海道消防協会・空知地方支部・北空知分会長「竿頭綬(無火災)」:
  深川地区消防組合北竜消防団

◇ 個人表彰:

・北海道知事
 「勤続20年以上」:第1分団 部長・松田力、第2分団 班長・森島朝夫、元第2分団 班長・道下浩
・深川地区消防組合管理者
 「優良章」:第2分団 副分団長・中山成幸
 「勤続20年以上」:第2分団 班長・森島朝夫
 「勤続20年以上の消防団員配偶者表彰」:森島みゆき
・北海道消防協会長
 「功績章」:団本部 副団長・加藤宰
 「勤続20年以上」:第1分団 部長・續木裕巳、第2分団 班長・森島朝夫
・北海道消防協会・空知地方支部長
 「勤続5年以上」:第1分団 団員・金山和幸、香川翔太、佐々木進一
・北海道消防協会・空知地方支部・北空知分会長
 「精勤賞」:第1分団 沖野学

◇ 退職団員報償並びに感謝状:

・消防庁長官「報償」:元第2分団 副分団長・渡邊靖範、班長・道下浩
・北竜町長「感謝状」:元第2分団 副分団長・渡邊靖範、班長・道下浩、元第1分団 団員・川本雄太
・北竜消防団長「感謝状」:元第2分団 副分団長・渡邊靖範、班長・道下浩、元第1分団 団員・川本雄太

◇ 北空知分会役員退任者感謝状:

・北海道消防協会・空知地方支部・北空知分会長「分会退任役員に対する感謝状」:元北空知分会評議員・井上孝


松田力氏 中山成幸氏 加藤宰 氏 
金山和幸氏 渡邊靖範氏 受賞者の皆さん 
受賞式


◇ 北竜町議会・佐々木康宏 議長より祝辞:
佐々木康宏 議長
「大変厳しい寒さの中、凛とした姿で、大変ご苦労さまでした。団員の皆さまは、仕事を持ちながら消防活動をなさっています。それぞれの生活がしっかりと成り立ってこその消防活動であり、その生活を成り立たせることが議会の仕事です。
3日の大雪の日、1台の車が、道路の側にはまってしまいました。通りかかった青年は、キビキビとした態度で、車を引き上げる手伝いをしました。その青年は、消防団員の沖野学くんです。消防団員としての日頃の訓練や行動が自然と身についていて、凛とした身振りや態度が立派な行いとして現れていると感じ、嬉しく思いました。今年1年の皆様のご健勝を願って、年頭の挨拶といたします。」


◇ 沼田警察・天野正輝 署長の代理人として沼田警察・菊池一秀 副署長よりご祝辞:

沼田警察署・菊地一秀 副所長

 
「団員の皆様の節度あるハツラツとした行進を拝見し、心強く深い感銘を受けました。
消防の目的である、地域住民の生命、身体財産の保護は、警察の目的と同じであります。
本年も消防の皆さんと共に、北竜町の安全・安心な町づくりの為に励んでまいりたいと思います。皆様の益々のご健勝とご活躍を心よりご祈念し祝辞といたします。」



加藤宰副団長より閉会の辞が述べられ、続いて新年交礼会です。


藤井利昭 団長、渡邊消防長、佐野豊 町長   加藤宰 副団長 

閉会の辞・加藤宰 副団長


新年交礼会

◇ 連合応援会・黄倉良二 会長より新年交礼会・開会のご挨拶:
黄倉良二 氏
「町民の安心・安全な暮らしを守るための消防職員・消防団員の常日頃の努力・練磨に、心から敬意と感謝を申し上げます。景気の回復、防災対策、災害対策、国民が安全に暮らし為にどうするか、様々な論議が交わされておりますが、今ひとつ、燃えるものを感じない、不足の部分があります。それは豊かさです。
その豊かさを取り戻すことができるのは、「飢えの克服」、「健康の回復」、「安全に暮らせる社会の構築」の3つです。 「心の飢え、身体の飢え、社会の飢え」、「心の健康、身体の健康、社会の健康」、「心の安全、身体の安全、社会の安全」これらの3つが構築されて、はじめて心の豊かさを取り戻すことができます。
この町は「生命の源の安全な食料を生産することに全力を傾ける」という大きく、崇高で最も大切なことに取組んでいます。農業と農村社会、漁業と漁村社会、林業と林村社会が健全なことが、基礎となります。
こんな小さな町、しかし崇高な夢を持ちながら、大切な役割を果たす町民の安心・安全な暮らしを守る消防団員の皆さん、お集まり戴いた皆さんに、心からお礼と感謝を申し上げます。
皆様のご健勝である1年を心よりご祈念申し上げて開会の挨拶といたします。」


そして乾杯の音頭は、小松正美 様(北竜町議会議員・JAきたそらち北竜支所 地区代表理事)より頂きました。
小松正美 氏

テーブルには、日本酒、ビール、お茶、ミカン、そして豪華なオードブル(サンフラワーパーク北竜温泉内レストラン「風車」のお料理)が並べられています。張り詰めていた緊張感もホッとほぐれ、皆さん和気あいあいと、新年の決意新たなるお酒を飲み交わしました。

地域の安心・安全を生命がけで守り抜いてきた尊敬すべき先輩方。そうした先輩の方々のご指導を忠実に引き継ぎ、これからの町の安全を守り抜いていく、ハツラツとした逞しい若者たち。

「礼と節」をもって、伝え継がれていく魂の響き合いを実感した瞬間です。


乾杯 
参加者全員で乾杯!


郷土をこよなく愛する心をもって、

地域の住民の安心・安全の為に、

生命がけで活動する消防団員。

その逞しくも、偉大なる魂と行動力に

限りない尊敬と感謝と祈りをこめて。。。


表彰式・新年交礼会 
表彰式・新年交礼会


北竜町の消防団にとって、今年2013年は、創立100周年を迎える記念すべき年です。
消防団についての歴史、組織、活動等に関する事柄を紐解いてみました。

消防団の目的

「消防組織法」の第1条には、「消防は、その施設及び人員を活用して、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、水火災または地震等の災害を防除し、及びこれらの災害に因る災害を軽減することを以て、その任務とする」と明示されています。この任務を遂行することが、消防団の目的であり、消防団員の使命です。

 消防団の歴史

消防制度が組織化されたのは、江戸時代。1629年(寛永6年)幕府が大名に火の番を命じた「大名火消」が始まり。

・1718年(享保3年) :「町火消組合」創設。
・1872年(明治5年) :「消防組」と名称を改める
・1939年(昭和14年):「警防団」発足

 ・1947年(昭和22年):「消防団」組織化
 消防団令(消防組織法)公布に伴い、従来の警防団が廃止され、新たに全国の市町村に消防団が組織される。
 消防の組織、運営、管理の一切の責任が、市町村長に義務づけられました。

・1972年(昭和47年):「深川地区消防組合」を設立。
 相互応援協定を結んでいた深川市、妹背牛町、秩父別町、北竜町、沼田町、幌加内町の1市5町が、
 一部事務組合「深川地区消防組合」設立。

北竜消防団の生い立ち

・1913年(大正2年) :北竜消防団創立。今年100周年を迎えます。
・1978年(昭和53年):北竜消防庁舎 建築。
・1984年(昭和59年):北竜消防団第2分団碧水詰所 建築
・1987年(昭和62年):北竜消防団第2分団美葉牛詰所 建築

北竜消防団組織

北竜消防団は、現在、団員52名。団長、副団長、分団長、副分団長、部長、班長、団員の7階級。
団本部の団長、副団長を筆頭に、第1分団、第2分団に分かれ、各分団は第1部、第2部の2部に分かれ、さらに班毎にグループに分かれ、班長、団員で組織されています。厳正な規律と整った秩序の維持が、最も要求される階級制度です。

消防装備(消防車)

北竜消防団が、装備している車(消防車)は6台。各車には名前が付けられていて、それぞれの役割を保持しています。
・「ひまわり号」(連絡車)、泉竜号(ポンプ車)、司竜号(水槽車)、真竜号(タンク車)、鐘竜号(ポンプ車)、幸竜号(積載車)です。

消防活動

消防団員は、普段は職業をを持ちながら、災害時には、消防団員として出動する非常勤特別職の地方公務員です。
「自らの地域は自らで守る」という郷土愛護の精神で、地域の安心・安全の確保のために活動しています。
さらに、自分たちの住んでいる地形や世帯状況など、地元地域の実情をしっかりと把握した上で、様々な訓練を受け、災害に対する知識と技能を有しています。それらの活動は、地域密着性・即時対応力が要求され、地域防災の中核的存在としての役割を担うものです。

それらの主な活動は、火災出動(消火活動)を中心に、救助出動(人命救助活動)、警戒出動(被害拡大防止活動)、救急支援出動(緊急時支援活動)、さらには、調査、捜索、応援出動など多岐に渡り行なわれています。


◆ 関連記事ほか

北竜消防(深川地区消防組合 深川消防署 北竜支署)紹介ページ
 
第62回北空知連合消防演習(北海道深川市)に身も心も引き締まりました(2010年7月26日)
北竜消防ホームページ


◇ 撮影=寺内昇  取材・文=寺内郁子