議会報告会(北竜町)がスタートしました

2012/02/26 13:40 に 寺内昇 が投稿   [ 2012/02/26 18:07 に更新しました ]
2012年2月27日(月)


2月22日(水)、この日は魚座の新月。物事が新しくスタートする日。
北竜町は、新しい町長・佐野豊町長を迎えた特別な日です。

そしてこの日、「町民との協働による議会をめざして」と題する第1回議会報告会がスタートし、議会においての新しい幕開けの日となりました。

議会報告会は、2012年2月22日(水)午後6時より、北竜町公民館講堂にて開催。住民との交流を通して、議会の機能を高め、活力ある発展を目指すことを目的とする会議です。第1回会議は町民6名が参加。



初めて開催される「北竜町議会報告会」(撮影:2012年2月22日)


この議会報告会では、議員が、町民に対して、政策提言や常任・特別委員会など議会活動の状況を町民に報告・説明し、町政に関する情報を提供します。さらに、町民は、議会活動に対する批判や意見、町政に対する提言することができる貴重な機会となるのです。

◆ 議会構成

  • 議長:佐々木康宏 議員
  • 副議長:澤田正人 議員
  • 総務産業常任委員会(7名):山本剛嗣委員長、小松正美副委員長
  • 議会運営委員会(4名):小坂一行委員長、佐光勉副委員長
  • 広報特別委員会(4名):小坂一行委員長、佐光勉副委員長
  • まちづくり等調査特別委員会(8名):澤田正人委員長、佐光勉副委員長
  • 監査委員:板垣義一監査委員


 はじめに、佐々木康宏 議長のご挨拶です。

1900年代に6,000万人であった日本の人口は、100年後の2000年代には1億2,700万人超えピークを迎え、以後減少します。増加と同じように100年の年月をかけて減少し続け、2100年頃には6,000万人に戻ってしまうと予想されています。
このような高齢社会、人口減少という時代背景の中で、私達はできることを精一杯実行していきます。

私達議員は、町民の意見を吸い上げて、私達議員の口を介して国や道、そして町に対して政策の問題点を示していきながら、改善策を考えていきます。その為にも、皆さんの貴重なご意見を聞き入れていくことが、議会の大きな目標となります。
今、スタートしたばかりで、私達議員も手探りの状態で進めていくことになりますので、どうぞ、宜しくお願いいたします


議会運営委員長・小坂一行 議員により議事が進行されます。

まずは、澤田正人 副議長から、1年間の議会活動についての報告・説明がありました。
山本剛嗣 議員からは、昨年1年間の総務産業常任委員会活動についての説明・報告。さらに、平成23年度予算審査特別委員会からの意見。
平成22年度決算審査特別委員会からの意見については、澤田正人 議員からの報告・説明です。


    
佐々木康宏 議長のご挨拶

    
左:議事進行の 小坂一行 議員  右:澤田正人 副議長


さらに、「一部事務組合議会」についての報告が、澤田正人 議員のわかり易い説明よりスタート。

一部事務組合議会とは、単独の自治体ではできない広域の事務や共同で取り組む活動のために構成されたもの。各自治体から議員をだして、独立した議会を構成しています。
従って、各組合の仕事の進め方については、各自治体の議会が議論することはできず、一部事務組合議員になっているものが議論します。

その後、各議員からの報告がありました。

◆ 北空知学校給食組合について(佐光勉 議員からの報告)規約はこちら

沼田町・雨竜町・秩父別町・北竜町の組織からなり、組合議員8人、事務所は沼田町。
1969年(昭和44年)設立。現在45年近くが経過。当時は配食した給食数は5,800食、現在では900食で6分の1近くの減少となっております。
予算7,800万円程。給食費は小学校が195円、中学校230円となっており、そのうちの半額を北竜町のみ助成しております。今後の課題として、食中毒の衛生管理についても十分検討を重ね、その他統合等を視野に入れての大きな課題に取り組んでまいります。

◆ 北空知衛生施設組合について(山本剛嗣 議員からの報告)規約はこちら

北竜町・沼田町・妹背牛町・秩父別町の組織からなり、組合議員8人、事務所は妹背牛町。
2011年(平成23年)4月より可燃ごみ、生ゴミ、粗大ごみにおいては、深川市の北空知衛生センター(リサイクルプラザ)で全て管理することになりました。ゴミ容量においては、今後10年間の処理量を見込んでおります。
現在行なっている事業は、地下水の水質検査です。北竜町の負担金は856万円です。

    
左:山本剛嗣 議員  右:佐光勉 議員

    
左:松永毅 議員  右:小松正美 議員


◆ 北空知衛生センター組合について(小坂一行 議員からの報告)規約はこちら

深川市・妹背牛町・秩父別町・北竜町・沼田町・幌加内町の組織から成り、組合議員15人、事務所は深川市。
一般廃棄物のし尿及び浄化槽汚泥の処理と可燃ごみ(生ごみを含む)の処理、不燃ごみの処理及び資源ごみの処理について、共同で処理しています。総予算額は、約7億円です。

◆ 北空知葬祭組合について(松永毅 議員からの報告)北空知葬斎組合の規約はこちら

深川市・妹背牛町・秩父別町・北竜町の組織から成り、組合議員10人、事務所は深川市。
各自治体の分担割合は、深川市73.5%、妹背牛町11.2%、秩父別町8.5%、北竜町6.3%、その他0.5%となっており、その割合は、国勢調査の人口により算出した割合によって決められています。総予算額は、2,300万円。

◆ 北空知広域水道企業団について(佐々木康宏 議員からの報告)ホームページはこちら・規約はこちら

深川市・沼田町・秩父別町・北竜町・妹背牛町の組織から成り、組合議員9人、事務所は沼田町。
北空知広域水道企業団は、北海道空知管内北部に位置する深川市・沼田町・秩父別町・北竜町そして、1981年に妹背牛町が加わり、共同で一つの浄水場をつくり、水道水を各市町に供給する広域的な地方公営企業として、1992年(平成4年)の沼田ダム完成から本格供給が開始されました。
北空知管内は、国内でも水道料が高い地域となっています。今後、水道料金にける町民の負担が少しでも軽減するよう努力していきたいと思っております。

◆ 深川地区消防組合について(小松正美 議員からの報告)ホームページはこちら・規約はこちら

深川市・妹背牛町・秩父別町・北竜町・沼田町・幌加内町の組織から成り、組合議員15人、事務所は深川市。
総予算額は、3億4,000万円。北竜町の負担額約9,000万円。組合は、消防に関する事務を共同で処理するものです。

    ○ 災害地への消防援助隊派遣:

    昨年3月11日に発生した東日本大震災の対応として、緊急消防援助隊北海道第4次隊として、職員3人の派遣。 派遣先は、宮城県石巻市。行方不明者捜索活動など行いました。深川市の消防車両1台を無償譲渡。提供先は宮城県石巻市。

    ○ 2011年度(平成23年度)火災発生件数:

    今年度の火災発生件数13件(2011年11月30日現在)は、消防署設立以来、最少の件数となっています。
    出動件数1,180件。その内、搬送件数は、1,135件となっています。

    ○ 列車火災事故の救助訓練:

    列車事故を想定した列車火災事故の救助訓練が行われています。
    JR函館本線の神居トンネル内で車両が脱全し、火災が発生したと想定しての訓練。
    参加団体は、深川市消防、旭川市消防、JR北海道旭川支社。総勢約200人が参加して訓練を行いました。

    ○ 火災予防運動:

    火災報知機の設置や火災予防運動等についても積極的に活動が行われています。

    ○ ドクターヘリの出動:

    ドクターヘリとは、救急医療の専門医及び看護師が同乗して、救急現場に向かい、現場から医療機関に搬送するまでの間、患者に救命医療を行うことができる専用ヘリコプターをいいます(参照:Wiki)。
    北海道ではドクターヘリが、3か所(札幌市、旭川市、釧路市)に配備されています。北竜町の管轄は、旭川赤十字病院を基地病院としており、2009年(平成21年)に配備されています。

     今年度のドクターヘリの運行状況は、深川地区消防組合では26件の出動要請をして、搬送件数23件(2011年11月30日現在)。
    北竜町におけるのドクターヘリの出動数については、2009年度(平成21年度)出動要請件数1件、搬送1件。2010年度(平成22年度)出動要請2件、搬送2件。2011年度(平成23年度)現在、出動要請5件、搬送3件(2件においては、要請はしたものの悪天候で出動ができなかったもの)となっています。


    ◎ ドクターヘリは「空飛ぶ救急治療室」7つのQ&A

    1.交通事故や災害による大怪我や心臓や脳の急病で、一刻を争う重症患者の初期治療を
      救急隊と連携をして現場で行います。

    2.ドクターヘリには、医師、看護師、操縦士、支援士の4名が乗り込んで出動します。
      患者さんを最大2名まで搬送可能。

    3.運行期間は、基本的に午前8時30分~午後5時まで。施設によって時間の変更あり。365日の運行。
      但し、日没や悪天候による視界不良時は、飛べないこともあります。

    4.着陸地点は、原則として予め設定した臨時ヘリポート。
          北竜町においては6か所のランデブーポイントが設定されています
      (北竜消防庁舎、北竜中学校、真竜小学校、ひまわりパークゴルフ場、
       北竜消防団第2分団碧水詰所、美葉牛研修センター)

    5.ドクターヘリは、搭乗医師やメディカルコントロール医師が、患者さんの様態や
      地域性を考慮して搬送先の病院を決定します。

    6.ドクターヘリを使用した場合、搬送には費用はかかりません。国と道が負担をします。
      ドクターへりの中で行った診療行為については、通常の医療と同様になります。

    7.14点の要請基準に従って、消防隊員や救急隊員の要請が行われます。
      一般の方が、ドクターヘリを要請することはできません。

◆ 中・北空知廃棄物処理広域連合について(澤田正人 議員からの報告)ホームページはこちら・規約はこちら

赤平市・滝川市・砂川市・歌志内市・深川市・奈井江町・上砂川町・浦臼町・新十津川町・妹背牛町・秩父別町・雨竜町・北竜町・沼田町の5市9町で構成されています。組合議員は18人、事務所は歌志内市。
中・北空知地域の5市9町は、北海道からの要請を受けて、1999年3月に「中・北空知地域ごみ処理広域化基本計画」を策定し、広域で共同処理が実施されました。

現在、中・北空知地域のごみ収集は、区域を3ブロック(中空知衛生施設組合・北空知衛生センター組合・砂川地区保健衛生組合)に分け集約し、生ごみ、不燃ごみ、粗大ごみ及び資源ごみは、組合ごとに中間処理を行っています。

可燃ごみについては、それぞれの組合が民間企業の(株)エコバレー歌志内へ委託し焼却処分を行っています。
 (株)エコバレー歌志内は、歌志内市や日立製作所などが出資して1999年に設立され、ごみの共同処理を行なっていましたが経営困難となりました。2009年に事業撤退の意向が示され、協議の結果、2013年(平成25年)3月に事業を撤退することが決定しています。

そこで、5市9町及び3組合で検討した結果、(株)エコバレー歌志内の代替施設の建設が決定され建設が開始されました。現在、2013年(平成25年)4月の新たなごみ焼却施設の稼働に向けて、準備が進められています。

    ○ 建設中のごみ焼却施設概要(2013年4月稼働予定)

    ・建物:鉄筋鉄骨コンクリート4階建て。高さ29.65m。煙突の高さ45m。
    ・処理能力:一日85トン(42.5トン/日 × 焼却炉2炉)
    ・焼却の際に発生する熱を利用して、スチームガスタービンで発電を行い、
     年間3,000万~4,000万円の売電収入(電気を売った収入)を見込んでいるとのことです。
    ・建築費用については、測量・設計を含めて53億3,000万円。補助金や交付金を差し置いた後の
     14市町村の負担割合につきましては、北竜町は全体の1.25%となっています。


◆ 質疑応答

ひと通りの報告が終了となり、次に議員の方々と町民との質疑応答となりました。

1.農畜産物直売所について、施設内容・運営形態・経営内容などの意見交換
2.除雪・排雪作業について、町の予算の使い方の優先順位などの意見交換
3.町の事業について、建築契約などのタイムリーな情報開示などの意見交換
4.議員の皆さんの視察・研修経験や知見を生かした積極的な政策提言を求める意見交換
5.今後の議会報告会のあり方についての意見交換
6.市街地を中心とした町づくりにおける今後の計画や発展についての意見交換

町民の方々の様々な意見に対し、議員の方々の真摯で丁寧な対応がなされ、会議は1時間半に及びました。

澤田正人副議長からお礼の挨拶で閉会となりました。

 「第1回目ということで、参加された方々が少なかったことが残念ではありましたが、多くのご意見を賜り、ありがとうございました。皆様の貴重なご意見を真摯に受け止め、より一層、これからの町の発展に努力して参ります。今後とも宜しくお願い申し上げます

今回、議会報告会に参加してみて、自分たちの町のことだけではなく、近隣の市町村との関わり合いについてもいろいろと学ぶことができました。

議員の皆さんそれぞれ、ご自身の仕事をこなされながら、町民のために一年中、沢山の活動を実行してくださっていることに、心から感謝に気持ちでいっぱいになりました。ありがとうございます。



わが町を愛し、深く想う心が、

より一層、町の発展を促し、近隣の町との繋がりへと導いていく

その大切な役目を果たす、町民の代表者である議員の方々の

絶え間ぬ努力と偉大なるご活躍に

大いなる尊敬と感謝と祈りをこめて。。。




第1回 北竜町議会報告会・資料


◆ 北竜町議会基本条例【要点】(平成23年3月10日条例第1号)配布資料より引用

(目的)
 この条例は、分権と自治の時代にふさわしい、町民に身近な政府としての議会及び議員の活動を活性化と充実のために必要な、議会運営の基本事項を定めることによって、町政の情報公開と町民参加を基本とした、北竜町の持続的で豊かなまちづくりの実現に寄与することを目的

◎ 多様な町民の意思を反映し政策水準を高めるため、議員相互間の自由討議を推進
◎ 議員に対する町民の評価が的確になされるよう、重要な議案に対する各議員の賛否を広報等で公表
◎ 住民意思・質問を聴取する場として、議員全員による議会報告会を年1回開催
◎ 議員の質問に対して町長等に反問権を付与
◎ 政策形成過程に関する資料の提出
◎ 町政全体において重要な計画等に関して4項目を議決項目として追加
◎ 議員の政治倫理を明記

・参照:北竜町議会基本例【全文】はこちら


◆ 参考ページ

北竜町議会の紹介ページ
・北海道で初めて(全国で2例目)議会報告会を開催した「栗山町議会・議会報告会」<栗山町ホームページ>


◇ いくこ&のぼる



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