2010年7月8日(木) 私達夫婦は、サンフラワーパーク北竜温泉の年間パスポートを購入し、毎日温泉に通ってます。 サンフラワーパーク北竜温泉(北海道北竜町) 北竜温泉は、毎日お湯の取り替えや清掃が徹底して行われていて、とても清潔で気持の良い温泉です。心と体を癒すための憩いの空間として、私達の生活に大切な存在となっています。 良質の温泉として評判のよいサンフラワーパーク北竜温泉。その泉質は、ナトリウム塩化物質(高張性弱アルカリ性温泉)。泉温41℃、PH7.63、湧出量472ℓ/分。無色透明で、高温、塩分の多い温泉です。 効能は、神経痛、関節痛、冷え性、五十肩、関節の打ち身、くじき、こわばり、筋肉痛、疲労回復、健康増進などなど。 このサンフラワーパーク北竜温泉では、いままで、給湯・暖冷房・浴槽昇温を灯油ボイラーと吸収式冷温水機で行っていました。 近年世の中では、温暖化防止策として、CO2削減、省エネ化の動きが活発です。 そうした社会情勢の中、北海道では2007年9月、民間の「湧駒荘(ゆこまんそう)」(東川町)が、老朽化した木造旧館建屋の改修工事の際、ヒートポンプシステムを導入。 2008年2月には、洞爺湖温泉利用協同組合が、64施設に対するヒートポンプシステムを稼働しました。 そして、2009年サンフラワーパーク北竜温泉で、温泉排熱回収ヒートポンプシステムを構築し、使用エネルギーとCO2削減の取り組みが開始されました。 公共施設では道内初といえる、このヒートポンプシステム導入を担当されたのが、北竜町役場・建設課建築住宅係長・川田昌宏(かわたまさひろ)さん(38歳)です。 穏やかな笑顔の中に、忍耐力と強い信念が感じられる川田さんに、お話しをお伺いしました。 ヒートポンプシステム導入のきっかけとなった二つの理由。 灯油価格が高騰し、ランニングコストの低減が至上命題だったこと、そして、ボイラーの更新時期が近づいたこと。 当時、サンフラワーパーク温泉は1991年の創設時から19年の歳月が経過。灯油価格が高騰し始め、2008年には120円@1ℓにも跳ね上がった時期でもありました。 そこで、川田さんは、温泉の洗い場で使うお湯を湧かす灯油ボイラーを使用しない、ヒートポンプシステムに変換することを提案したのです。この画期的な方式によって、省エネルギー化は飛躍的に促進され、ランニングコストが年間1000万円以上セーブできる試算(75円@1ℓ時)となりました。 このヒートポンプシステムとは、従来捨てられていた温泉排水から熱を奪い、それを熱源として水を高温のお湯に変えるものです。このときの熱量は、消費電力の4倍以上にもなるので、消費エネルギー、CO2排出量、ランニングコストの大幅な削減が可能となります。 このプロジェクトは、2008年10月に提案された後、2009年3月の議会で承認。翌年2009年7月に着工。同年11月、温泉休館日を利用してヒートポンプへの切替作業が行われました。 ヒートポンプシステムは最新技術であり、経験したことのない様々な問題が発生したのです。 まず、設備投資における大幅な予算増加。。。悪戦苦闘しながらぎりぎりまで予算を押さえる試行錯誤により解決。 続いて、髪の毛や不純物による熱交換器の機能低下。。。解決策は、濾過装置・ヘアーキャッチァーの設置。効果を発揮しているは、現場担当者の皆さんから生まれたアイディアによる、女性ストッキングを使ったフィルタリング。安価で丈夫で後処理も容易、これぞピンチを救うグッドアイディア! さらなる節約のため、雑用水に井戸水を使ったところ、熱交換器内部のプレートに穴が。。。プレートを交換して対処。原因は、井戸水の水質の可能性があり、現在検査中。 川田さんは、問題が発生するたびに、原因解決のための対策に、頭を悩ませ、果敢に取り組んできました。 この努力は、プレートに穴が開く以上に、胃に穴が開いてしまう程、困難極まりないものだったにちがいありません。 このプロジェクトは始まったばかり。未知への挑戦は続きます。 この川田さんの新しいものに果敢に取り組むパイオニア精神、いかなる困難にも負けない忍耐力が漲るエネルギーに、私達は、心打たれ大変感動しました。 さらに、このヒートポンプによるCO2排出削減事業は、国内クレジット制度で環境省の補助金を受けています。年間679トンのCO2排出削減を北海道電力に買い取ってもらうというクレジット取引を行っているのです。 このヒートポンプシステムによる取り組み事業は、実に画期的なものです。 利用者がピークになる数日を除き、年間の灯油使用量はゼロ。 それにより、CO2排出とランニングコストの大幅な削減、さらにクレジット制度買い取りと、素晴らしい効果の数々。 これらものは、エネルギーの循環を上手に利用して、省エネや環境保全に積極的に取り組んでいくものです。 こうした今までに無いものに果敢に取り組む斬新的、画期的な精神は、北竜町の町民の中に存在する共通のパイオニア精神によるもののように強く感じます。 130万本のひまわりの花、生産情報公表農産物JAS規格を取得したお米・ひまわりライス、黒千石、ひまわりすいか、ひまわりメロンなど、どれをとってもいままでにないものから何かを生み出そうとする精神、何か新しい変化を求めようとするパイオニア精神がそこに広がっています。 そこに存在するものを、そのまま停滞させるのではなく、工夫と努力と忍耐力をもって、新しい変化、新しい流れを生み出していく行動力。本当に偉大なる素晴らしい行動力です。 それらは、決してひとりの力では成し得ない、多くの人々の協力と一致団結力が結合して初めて成就するもの。 この精神こそが、ひまわりのように明るく元気なエネルギーを生み出す北竜町民パワーなのでしょう。 川田昌宏(かわたまさひろ)さん(北竜町役場・建設課建築住宅係長) みんなが手を繋ぎ合い、一つの大きな和(輪)になって、明るく、楽しく、元気に生きていく町、北竜町。 大いなるパイオニア精神と 明るく元気なパワーに 永遠の愛と感謝と笑顔をこめて。。。 ◇ いくこ&のぼる ・-・-・-・-・-・-・-・-・-・ ◆お問い合わせ 北竜町役場 建設課建築住宅係 〒078-2512 北海道雨竜郡北竜町字和11番地の1 TEL: 0164-34-2111 FAX: 0164-34-2117 HP http://www.town.hokuryu.hokkaido.jp/ ・-・-・-・-・-・-・-・-・-・ |