2010年6月16日(水)~18日(金) 残雪のひまわりの里(2010年4月) 私達が北竜町に訪れた3月半ば頃「ひまわりの里」はすっぽりと雪で覆われていました。 5月に入ってようやく雪が解け始め、トラクターで畑を耕し、播種が行われたのが5月17日。待ちに待った雪解けで成長が心配された新芽も、6月の太陽の光をいっぱいに浴びて、すくすく元気に育っています。 そして、防災無線の呼びかけによって集合した町民の皆さん。2001年から「ひまわり草刈り十字軍」と名づけられ、多くの町民の皆さんのボランティアよって毎年続けられている草刈りです。 「きれいなひまわりの里を、多くの人々に見ていただきたい!」という町民の皆さんの熱い想いが込められた活動。 ひとりではできないことも多くの人々の力を合わせれば、どんなことも可能になる。この偉大なる一致団結力は、この北竜町の1892年(明治26年)の開拓から、118年の時を経て今日まで、脈々と受け継がれているパイオニア精神によるものではないかと思わずにはいられません。 北竜町にひまわりが誕生したのは、今から30年前の1979年(昭和54年)7月。北海道農業協同組合中央会主催による第13回ヨーロッパ農業視察研修に、北竜町農協の四辻進(よつじすすむ)生活購買部長さんが参加。そのとき四辻さんが、旧ユーゴスラビアのベルグラード空港周辺一面に広がる、ひまわり畑の美しさに感動したことから始まりました。 この感動は、旧農協女性部より「1戸1アール運動」として、ひまわりの作付け成功へと発展していきます。 その後、町民の団結力は絶えることなく発揮されました。 1988年(昭和63年)の集中豪雨による河川の氾濫、2001年の竜巻など厳しい自然と悪戦苦闘しながらひまわりを守り抜いてきた日々。 その度に困難を乗り越えてきた多くの町民、商工青年部、役場、農協、商工会等の職員皆さんの素晴らしいこの一致団結力は、現在に至るまで「ひまわり草取り十字軍」に受け継がれ続けられているのです。 東に向いて広がる傾斜地一面23ヘクタールのひまわりの里。ひまわりの里のふもとから臨む、一斉に東に顔を向けて咲き誇る130万本の華麗なるひまわり達。 広大な斜面に咲くひまわりを正面から見る事のできる風景は、自然の偉大なる贈り物です。 太陽のよう明るく、元気なひまわり達のエネルギーの源は、ひまわりを守り続けている多くの町民の皆さんの深い愛情であることに、深い感銘を受けました。
ひまわりを護り続ける町民の皆さんの偉大なる愛情と
初夏の北竜町を高台から臨む(2010年6月)
◆ 参考ページ:「草刈り十字軍」
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