祝!北竜土地改良区創立100周年・記念祝賀会が開催されました

2016/12/04 0:39 に 寺内昇 が投稿   [ 2016/12/04 16:18 に更新しました ]
2016年12月5日(月)

12月1日(木)16:00より、サンフラワーパーク北竜温泉にて、北竜土地改良区創立100週年記念祝賀会が開催されました。


北竜土地改良区創立100週年記念祝賀会
北竜土地改良区創立100週年記念祝賀会

会場を彩どる壇上花
会場を彩どる壇上花


北海道土地改良事業団体連合会・塩尻芳央 会長理事、雨竜町・西野尚志 町長、北竜町・佐野豊 町長をはじめ、沢山の方々を来賓に迎え、関係者約100名弱の方々がご列席され、盛大に祝賀会が開催されました。

北竜土地改良区は、基礎となる恵岱別用水組合が設立されてから106年、その前身となる北竜村土功組合から100年、そして現在の土地改良区へと組織変更して65年の歴史を刻みました。
これまで国営恵岱別ダムをはじめとする各種ダムの建設整備、国営かんがい排水事業、国営基盤整備事業、道営圃場整備事業等、数々の土地整備事業に積極的に取り組んでいきました。

その一世紀に渡る歴史は、大いなる先人の方々の計り知れない努力と忍耐を積み重ねた証であり、それをしっかりと受け継がれている多くの関係者の方々の偉大なる数々の事業により、今の北竜町が存在することに心から敬意と感謝を表します。


祝賀会会場の模様
祝賀会会場の模様


開会:北竜土地改良区・西野利幸理事長代理のお言葉

北竜土地改良区総務課・明星彰 課長の総合司会により、西野利幸理事長代理の開会のお言葉にてスタート。


西野利幸 理事長代理
北竜土地改良区・西野利幸 理事長代理

明星彰 総務課長
北竜土地改良区総務課・明星彰 課長


開会に先立ち、これまで貢献して戴いた物故者に対し、謹んで哀悼の意を表し黙祷が捧げられました。


謹んで哀悼の意を表す黙祷
謹んで哀悼の意を表す黙祷


北竜土地改良区・近江博信 理事長のご挨拶


北竜土地改良区・近江博信 理事長
北竜土地改良区・近江博信 理事長


「今年は融雪も早く、順調な春先でありましたが、6月に入り、一時不順な天候がございました。しかし7月以降天候も回復し、作況指数102と発表もあり、6年連続の豊作を期待して収穫作業に入りました。

しかし、いざ収穫すると豊作という数字には届かない状況でありましたが、最終的には例年以上の収量が確保できたものと思います。品質についても、「乳白(しらた)」等の発生もありましたが、素晴らしい美味しい米が生産されたものと確信しております。生産者の皆様のご努力に心から敬意を表したいと思います。

今年4月、大分県熊本県を襲った熊本地震では、想像を絶する被害を受けました。多くの方が被災され心からお見舞いを申し上げます。土地改良区としても幾分かの力になればと全国土地改良事業団体連合会を通じて募金活動を行い、一日も早い復興を目指して応援を行いました。また8月下旬には、4つの台風が北海道に上陸、接近する事態となり、十勝、オホーツク、さらに石狩川・空知川の氾濫により収穫前の農作物等が大きな被害を受けました。被害を受けた皆様の御見舞と来年度の営農に支障のない早期の復旧を願っています。

さて、北竜土地改良区の前進である北竜村土功組合が、大正6年北海道庁から設立が許可され、その後土地改良法制定に伴い、昭和26年12月組織変更となり北竜土地改良区と改称して、今年で65年を迎えることは組合員の皆様とともにご同慶に堪えません。

開拓当時は、畑作中心であり、開拓者が悲願とした水稲の栽培は、明治32年に小豆川下流を造田し、水稲の試作に成功して、水稲栽培が可能なことを実証したのがはじまりです。
以後、急速に水稲の栽培意欲が高まり、稲作にはかんがい用水の確保が不可欠であることから、多くの先人・先輩各位が厳しい自然条件の中苦難を乗り越え、稲作のために川に溜池やダムを造り、川を堰き止めて頭首工を造り、用水や排水を張り巡らせて、現在の基礎を作って戴きました。先人の偉業に対し、心からの感謝と敬意を捧げるものであります。

昭和26年、法改正により土地改良区に組織変更となり、水稲作付けに必要な水不足解消の為、国営恵岱別ダムをはじめとする各種ダムの建設整備、昭和39年より国営基盤整備事業、道営圃場整備事業、生産基盤の整備を行い、開拓当時造田された小区画の圃場が一変し、現在の美田に変貌するとともに、大型機械の導入も進み、米作の主産地としての地位を高めたのであります。また水資源の確保と圃場条件の改善と整備のため、国営かんがい排水事業雨竜川中央地区、国営農地再編成美葉牛地区の事業に積極的に取り組み、平成16年に完了しております。ここに歴代理事長はじめ、元役職員組合員各位のご労苦に対し、改めて深く敬意を表します。

近年、農業の国際化の進展など、農業・農村を巡る情勢が大きく変化する中で、担い手の更なる経営規模拡大等に向けた農地の団地化、大区画化、排水改良等、農業生産基盤の整備が強く求められています。現在においては、道営土地改良事業4地区、道営基幹水利ストマネ事業1地区が継続され、平成30年、道営土地改良事業1地区が計画予定されています。

今年6月2日決定された、骨太方針2016において、土地改良事業が明記され、さらに日本再興戦略2016においても、土地改良の一層の推進がうたわれました。農業の競争力を強化し、成長産業化を進めていくためには、担い手の確保、農地の集積、そして生産基盤の整備促進が不可欠です。

平成29年度の予算が概算決定されるにあたり、11月28日東京都において、農業農村整備の集いが開催されました。攻めの農業に向けた生産基盤推進に必要な平成29年度農業農村整備事業関係の当初予算をはじめ、予算総額の安定的な確保に向けて、関係機関と連携を計りながら、強力に行政活動を行ってまいりました。

北竜土地改良区が創立以来、明治・大正・昭和・平成と時が移り、その間農業行政も大きく変わりました。先人・先輩諸氏が多くの困難を乗り越え、築き上げられた偉業、遺産に心から敬意を表し、今後土地改良区の健全な運営と安心安全な食糧生産に欠くことのできない、地域の宝である水・農地を将来に向かって守り、地域農業の振興発展に職員一体となって努力する所存であります。皆様の一層のご支援ご指導を心からお願い申し上げます。終わりに、本日ご参会の皆様のご健勝ご多幸を心からご祈念申し上げて、記念祝賀会の挨拶に変えさせていただきます。本日は誠にありがとうございます」。


会場模様
会場模様


祝辞:北海道土地改良事業団体連合会・塩尻芳央 会長理事


北海道土地改良事業団体連合会・塩尻芳央 会長理事
北海道土地改良事業団体連合会・塩尻芳央 会長理事


「北竜土地改良区がその前身であります北竜村土功組合の設立から、本年をもって100周年の記念すべき年を迎えられ、本日ここに大勢のご来賓の皆様方等、盛大に祝賀会が開催されますことを心からお祝いを申し上げます。また近江理事長をはじめ、役職員、組合員の皆様におかれましては、日頃より土地改良の推進に大変なご理解とご支援をご尽力戴いておりますことに敬意を表します。

明治26年、千葉県の吉植庄一郎氏を団長とする第一次移民25戸が入植して開墾の鍬が下ろされて以来、先人の血の滲むような努力と汗により厳しい自然条件を克服され、北竜町の農業の基礎が築かれたと伺っております。

明治44年には、米づくりに対する先人の強い切願により、現在の北竜土地改良区の礎となる恵岱別用水組合が設立され、大正6年には北竜村土功組合、そして昭和26年には現在の土地改良区へと組織変更されました。これまで先人が長い歳月をかけて、切り開いてきた水と大地の恵みをしっかりと守りながら、地域農業の振興・発展に多大な貢献をされておられますことは、誠にご同慶に堪えないところであります。

特に、土地改良事業においては、地区内の安定した用水確保と生産性の高い農地整備のために、恵岱別ダムをはじめとする国営かんがい排水事業や道営土地改良事業等の計画的な推進と早期の事業効果の発現に献身的に努められ、道内有数の米どころとして発展をしてこられました。

当地域における今日の農業の隆勢は、歴代の理事長さんをはじめ役職員、組合員皆様方関係各位が一丸となった取り組みの大きな成果であり、これまでの業績とご苦労に対し、心から賛意と敬意を表するものであります。

昨今の農業農村を取り巻く国内外の情勢が大きく変化をする中で、国は攻めの農業を我が国の成長戦略の柱のひとつに位置づけておりました。土地連といたしましては、こうした国の動きに的確に対応し、土地改良事業の円滑な推進等を通じて、足腰の強い北海道の農業の実現に向けて接客的に貢献していく所存でございます。
北竜土地改良区をはじめ関係各位には、特段のご理解とご協力をお願い申し上げます。

結びに、創立100周年という大きな節目を契機として、北竜土地改良区が地域農業の振興・発展に一層寄与されることを願い、近江理事長をはじめ役職・組合員の皆様方のますますのご健勝とご繁栄を心からご祈念申し上げて、お祝いの言葉に変えさせて頂きます。本日は誠におめでとうございます」。


北海道土地改良事業団体連合会・塩尻芳央 会長理事
北海道土地改良事業団体連合会・塩尻芳央 会長理事


祝辞:北竜町・佐野豊 町長


北竜町・佐野豊 町長
北竜町・佐野豊 町長


「前身である北竜村土功組合が、大正6年5月に認可され、さらに昭和26年北竜土地改良区の敗訴の歴史を刻み、その間戦中戦後の食糧増産方針により、本町の水田開発は当初の予定上回ることとなり、用水路不足を解消するために、恵岱別ダムや一の沢ダムなどを次々と着工されました。

またそれと合わせて、水稲の安定生産のための総合的な基盤整備を行いながら、北竜町は早期に道内有数の穀倉地帯として築き上げてまいりました。さらに近年は、パイプラインによる水道工事や、美葉牛地区の国営農地再現事業団、生産性の高い基盤整備により、経営の安定化が図られました。
改めましてこの100年、幾多の困難や課題を克服し、今日を築かれました歴代の役職員や関係の皆様に深く敬意と感謝を申し上げます。

さて、北竜町に寄せられるふるさと納税ですが、昨年3億2千万円、今年もさらに上回る現状でありますが、その返戻品の85%が「ひまわりライス」です。多くの納税者の皆さんから『大変美味しくいただきました』『また申し込みます』と沢山の声が寄せられております。このように北竜町のお米が道内外から高い評価を戴いているのも、多くの方々の絶え間ぬ努力の賜物と思っております。

本日の輝かしい記念式典を契機に、北竜土地改良区のますますのご発展と、本日ご出席の皆様のご健勝・ご多幸を心からご祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。本日は、誠におめでとうございます」。


会場模様
会場模様


祝辞:雨竜町・西野尚志 町長


雨竜町・西野尚志 町長
雨竜町・西野尚志 町長


「近江理事長様のご挨拶、並びにお二人でご祝辞がございましたように、北竜土地改良区が地域農業の発展に寄与されてまいりましたご功績は、大変大きいものがございます。

雨竜町におきましても、 渭の津 ・桂の沢・鴨居沢地区、464ヘクタールを全地区として、地域における農業用水施設等の充実に向け、かんがい排水事業、圃場整備事業を実施される等今日の近代農業の生産基盤を築き上げる、土地改良事業の推進を担ってこられました。

一世紀にわたる歴史を思う時、歴代の組合長様、並びに理事長様をはじめ役職員の皆様の堅実かつ積極的な土地改良区運営を、組合員の皆様とともに行ってこられましたことに対し、深く敬意と感謝を申し上げます。

現在、雨竜町では、国営及び道営土地改良事業を実施しており、事業の継続や基幹水利施設の回収計画、及び新規道営土地改良事業の計画要請もある中で、今後共将来を見据えた大規模農業経営と法律的な作業形態を確立するため、事業推進は不可欠なものであり、引き続き、国、道へ土地改良区農業者関係機関と一体となった農政活動と支援を行って参る所存です。

私が申すまでもなく、農業は人々の生命を守り、健康を支える最も重要な産業です。北竜町・雨竜町は、両町とも農業を基幹産業とするものでありまして、今農業を巡る諸情勢は、大きな変革期を迎えておりますが、農業が将来に渡って、地域を守り、人々の生活を支え、産業として成り立つよう、我々行政も関係機関、農業者の皆様と協同して農業行政を推進する強い決意でありますので、是非とも皆様のお力添えを宜しくお願いいたします。

結びになりますが、この記念すべき100周年を契機といたしまして、北竜土地改良区のさらなるご発展、並びに本日ご出席の皆様のますますのご隆盛を心からご祈念申し上げ、祝辞とさせて頂きます。本日は誠におめでとうございます」。

引き続き、来賓の方々のご紹介がありました。


祝宴:乾杯・北竜長議会・佐々木康宏 議長


北竜長議会・佐々木康宏 議長
北竜長議会・佐々木康宏 議長


「北海道は150年の歴史があります。この150年の歴史は、土地改良の開墾の歴史からはじまって、土地改良の歴史そのものです。
先日、北海道議会議員・ 釣部 勲氏にお会いした時に、北竜土地改良区100周年記念のお話をしたところ、釣部 氏よりお祝いの言葉を戴きました。
これまでの100年、そしてこれからさらに多くの年数を費やして、安心な水とそして安全な食糧の農地造りを、理事長を中心に頑張っていただきたいと思います。
100年の歴史、これからますますの前進をお祝い申し上げて、乾杯いたします。おめでとうございます。
乾杯!!!」。


乾杯!
乾杯!


祝宴

サンフラワーパーク北竜温泉の豪華な料理と祝い酒で盛大に宴が催されました。


刺し身の盛り合わせ
刺し身の盛り合わせ

すし盛
すし盛

豚しゃぶサラダ
豚しゃぶサラダ

鳥の唐揚げ
鶏の唐揚げ

ビーフステーキ
ビーフステーキ

xxx
野菜のクリーム和え

エビチリ
エビチリ

デザート・抹茶ババロア
デザート・抹茶ババロア


祝宴:万歳三唱・きたそらち農業協同組合・北清裕邦 北竜地区代表理事


きたそらち農業協同組合・北清裕邦 北竜地区代表理事
きたそらち農業協同組合・北清裕邦 北竜地区代表理事


「本日は、100周年誠におめでとうございます。100年の歴史を重ねて、今の北竜町の水田農業があります。
想像を絶する苦難と自然災害に立ち向かった先人の皆様のことを想う時に、今の時代を生きている私達は、これからの北竜町の農業を、農業関連団体・役場・農業委員会・農協が、それぞれがしっかり連携して先人に恥じないように、皆で作っていくことを確認させていただきたいと思います。
皆さんのこれからのご活躍・ご多幸を心からご祈念申し上げ、北竜土地改良区100年を祝って、万歳を三唱したいと思いますのでご唱和宜しくお願い申し上げます。
北竜土地改良区、万歳!万歳!万歳!」。


万歳!
万歳!

万歳!
万歳!


閉会:北竜土地改良区・河野朗 総括監事の閉会のお言葉


河野朗 総括監事
河野朗 総括監事

閉会
閉会

北竜土地改良区100周年記念誌『豊水100年』
北竜土地改良区100周年記念誌『豊水100年』(B5版74ページ)


肥沃な大地、清らかな水、そして先人の魂が、
100年の歴史を重ねて、築き上げ、守り抜き、受け継がれてきた、
かけがえのない生命の絆に、
大いなる尊敬と感謝と祈りをこめて。。。


恵岱別ダム・夏
恵岱別ダム・夏(撮影:2016年7月11日)

恵岱別ダム・冬
恵岱別ダム・冬(2016年1月15日)


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水土里ネットほくりゅう(北竜土地改良区)


◇ 撮影・編集=寺内昇  取材・文=寺内郁子