2011年9月18日(日)
一晩中降り続いた雨もあがった9月16日(金)、北空知農業共済組合(北空知NOSAI)による「平成23年度水稲収量調査・損害評価」が、今回、北竜地区で46ヶ所の田んぼで行われました(9月11日に刈取り調査終了の西川地区を含め、合計48か所)。
朝8時、JAきたそらち北竜支所・農産物集出荷施設に、北竜町の共済組合評価委員(委員代表 中村尚一)の方々が集合。4人ずつ5班に分かれ、合計20名の班編成が組まれました。板谷、岩村、恵北、美葉牛、碧水、古作、三谷、和、恵竜などの地区の圃場調査です。 5つの各班には北空知NOSAI担当理事の川村功さん、NOSAI北竜地区担当の農作課長・齋藤浩哉さん、JAきたそらち北竜支所の川本雄太さん、北竜町役場産業課の井口純一さんを始め、関係者の皆さんが同行されました。
予め決められた各評価地区に軽トラックで向かいます。メートル棒と鎌を持参し、ひとつの圃場を3人で6か所を調査します。測定する為の棒の長さは1m25cm。棒の範囲内の株を刈り取っていきます。1か所あたり8株〜10株くらいになるそうです。 お米の品種や圃場によって、穂長、穂数、籾数などに違いがみられました。 刈り取られた稲穂は、圃場毎に結束ひもで束ねられ、JAきたそらち・農産物集出荷施設へ。 雨で稲穂が濡れていたため、稲穂の束を立てて、大型扇風機で2時間程乾燥。
昼食を挟み、再び全員集合。 施設内では、電動の小型脱穀機5台が並べられて準備万端。一斉に脱穀のスタートです。 適量の稲穂の束を手渡す人、脱穀する人、集められた生籾を袋詰めする人、脱穀の際発生した茎・葉などをすかさず取り除き軽トラに積み込む人、これら一連の作業が、ものの見事にスムーズに流れていき、脱穀作業はおよそ30分で終了。流石です!手際の良さにビックリ! 生籾は、圃場ごとに網袋に詰められ、北空知NOSAIの齋藤課長、本多さんによって、重さが測定され、収量早見表によって単収が記録されます。 全量を測定して、調査終了となりました。
北空知NOSAIが毎年行っている水稲収量調査は、農業災害補償制度における水稲損害評価、収量等級の基準となるものです。 北空知NOSAIは、北空知管内(1市6町:深川市、妹背牛町、秩父別町、雨竜町、北竜町、沼田町、幌加内町の地区)の農業共済組合。 共済組合における農業災害補償制度(NOSAI制度)は、農産物、家畜、果樹、畑作物、園芸施設などを対象に、農業災害補償法に基づいて、災害が発生した時に共済金を支払う制度。 農業経営の安定を図り、国の農業災害対策の柱となっている制度です。そして本制度は、大災害が発生した際に、被災農家への共済金の支払いが滞らないように、国が支払責任の大きな部分を補償(再保険)をする公的保険制度です。 また、災害時の共済金のために農家が出し合う掛金は、国が半分負担します。 つまり、農家が負担する掛金は、共済金額に掛金率をかけたものから国の負担分を引いた金額となります。この掛金率は、組合の過去20年間の実績被害率に基づくもので、3年毎に改定されます。 水稲農家に対しては、災害補償の場合に共済金が支払われる一方、農業者戸別所得補償制度によって、お米の生産に要する費用(全国平均)と販売価格(全国平均)との差額を基本とする所得補償交付金が交付されます(参照:Wikipedia)。 このように、所得に対する補償と災害時における補償との二つの補償制度によって、日本農家は、より一層の農業経営の安定と国内生産力の確保がなされているのですね。仕組みを支える現場に立ち会うことができて、大変勉強になりました。 「緑・土・水・人」を信頼の絆によって守り抜いてゆくNOSAI 農業の発展と豊さと潤いのある明日の日本を築き上げゆくNOSAIに 限りない尊敬と感動と感謝をこめて。。。
平成23年度水稲収量調査・損害評価(北空知NOSAI)2011 写真(26枚)はこちら
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