2010年9月19日(日) 1週間前の9月13日(月)。朝9時、JAきたそらち北竜支所にて、平成22年産米の初出荷が行われました。 この日、丹誠込めて育てられた御自慢のお米が、JAきたそらち北竜支所・農産物集出荷施設に持ち込まれ、新米の出荷のスタートです。 西野陽一町長をはじめ、農協関係者の方々が見守る中、4農家の方々にお祝いの記念品が贈呈されました。農協は、熱気と緊張感で活気づいています。 平成22年産米の初出荷(9月13日)@JAきたそらち北竜支所 取り立ての籾・北の大地で味わう初めての新米が楽しみ♪ 9月19日(日)、お忙しい中、広瀬修一さん(農事組合法人竜西農場代表)にお話をお伺いしながら、お米の収穫や乾燥作業などを見学させていただきました。 竜西農場では9月13日から、約58ha(17万5千坪)の田んぼの稲刈りが始まりました。東京ドーム12個分以上に相当する広さに驚きです。 9月末まで続く稲刈りは、およそ4,500俵(270トン・1俵:60kg)もの収穫となるそうです。 田んぼでは、コンバインが活躍しています。コンバインは、稲刈り・脱穀・わらの細断排出までの作業を一貫して引き受けている優れた農業機械。 安達明広さん(竜西農場理事)が巧みに操る6条刈りのコンバインが、半時計回りに畝に沿って、慎重に稲を刈っていきます。 地際から刈り取られた稲は、脱穀部へと搬送。脱穀部で、穂先から穀粒(こくりゅう)を削ぎ落とされ、穀粒とわら層に選別されます。 タンクに貯められた籾(もみ)は、エントツのような排出装置によって運搬車の荷台に排出され、農業倉庫へと運搬。 脱穀された稲わらは、コンバインの中で5cm~15cm程度の長さに細断処理され、後部から田んぼに散布。後日、トラクターのロータリによってすき込まれます。 コンバインで刈り取られた籾は、平均25%前後の水分を含んでいるので、これを15%以下になるまで乾燥。自然乾燥庫で保管された後、時間をかけてゆっくりと丁寧に機械乾燥にかけられます。 さらに籾すり機で、籾の表面に傷が付かないように注意しながら、籾の殻をはいで玄米にしていきます。 選別機で割れた米や小さい米を取り除き、米の粒を揃え、計量器で玄米の量を計り、袋詰め。 袋詰めされた米は、ハードコンテナ(2トン・約30俵分)で、トラックに積まれてJAきたそらち北竜支所へ搬入。 JAに運ばれた米は、整粒や品種混合の有無、水分割合、被害粒の有無などが慎重に検査され、等級(1等~3等、規格外)が付けられます。 そして、残った籾殻は土地改良のために「暗渠排水(あんきょはいすい)」に使われています。 暗渠排水とは、田んぼの地下に穴が開いたパイプを埋めて、その中に流れ込む地下水を水路に排水する仕組み。田んぼにパイプを埋め込む時、パイプの穴に土が詰まってしまわないように、パイプの上に籾殻を被せます。この籾殻を伝って水がパイプに集まり、パイプを通って地下水が排水路に流れていくので、田んぼの地下水位を適正に保つことができるそうです。 籾殻もしっかりと大切なお役目を果たしているのですね。 稲刈りが終わると、田んぼは酸素をしっかりと混ぜ込むように、荒く田起こしが行われていました。 5月の田植えから、春先の天候不順、7月以降の高温・日照り、時折襲いかかる雨風等。。。 この半年間、人間の人生絵巻のごとく、繰り広げられた偉大なるいのちの循環。。。 いかなる自然の厳しさにも耐え、自然と一体となり、自然に見守られながらも、 農家の人々の深い愛情と限りない努力により いのちを育んできた黄金のお米たち、 尊い命を与えてくださる、すべての偉大なる命の実りに 無限の愛と感謝と畏敬なる心をこめて。。。 稲刈り直後の田んぼ(北海道北竜町) ◇ いくこ&のぼる |