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議員コラム(板垣義一 議員)

2012/12/31 3:45 に 寺内昇 が投稿   [ 2013/01/23 23:45 に更新しました ]
2013年1月
議会だより No.259 議会広報委員会 より抜粋
広報ほくりゅう・No.569・2013年1月号

議員コラム

 11月下旬、一枚の欠礼の葉書が届いた。それは私の学生時代の同級生の母親が差し出し名の、とても悲しいものだった。何故亡くなったのか、事故だったのか病気だったのか、理由が知りたかった。

 12月上旬、天気を見計らいながら、道北の彼の家へと車で向かった。一人暮らしになってしまった、彼の母親にお会い出来たのは夕暮時であった。

 彼は自らの意志で自分の人生を閉じてしまった。

 彼の家は農家、10年程前に奥さんを病気で亡くした後も3人の子供を育て、本業の他に地元の農業高校存続運動に関わったり、ラジオのFM放送のパーソナリティーをやったり、野菜の宅配に取り組むなど、地元のためになることは何でも進んでやっていたようだ。

 80歳を過ぎた母親一人が残されてこれからどうなるのか、言葉を選びながらお話しをしていたが、もう少ししたら、市街で介護士をしている孫を迎えに行くという。その孫が後継ぎとして帰って来るようだ。80哉を過ぎても車を運転する母の元気さと、後継ぎができた事を聞いて、少しほっとした気持ちになりながら帰路を急いだ。

 実は一昨年の夏に、彼の家の前を通り過ぎたことがあった。今思えば、会える時に顔を合わせておけば、こんなに悔やむこともなかったと考えると残念で仕方がない。

 享年59才、太く短い人生だったが、少し急ぎ過ぎたのかもしれない。今はもう本人の口から何も聞くことはできないが、本当に悔いのない人生だったのか、改めて自分の生き方について考えさせられる思いである。(板垣)


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(写真:office.microsoft.com)