2025年11月26日(水)
心と心を繋ぐ木の音色。世代を超えた「モルック大会」開催
11月22日(土)、外の寒さを忘れさせるほどの熱気と笑顔が、北竜町老人福祉センターに溢れました。
北竜町社会福祉協議会(山本剛嗣 会長)が主催する、みんなの広場「おむすび」のイベントとして、「モルック大会」が盛大に開催されました。
会場には、元気いっぱいの町民の皆さん約40名が集合。赤ちゃんから人生の大先輩まで、まさに「北竜町の大家族」が集う温かいひとときとなりました。

フィンランド発祥のユニバーサルスポーツ「モルック」
今回行われた「モルック」は、フィンランド発祥のスポーツです。ルールはとてもシンプル。
「モルック」と呼ばれる木の棒を投げて、1から12までの数字が書かれた木のピン(スキットル)を倒します。
倒れた本数や、書かれた数字が得点となり、先にちょうど50点になったチームが勝ちとなります。

体力や技術だけでなく、ちょっとした頭脳戦も必要ですが、何よりも素晴らしいのは「誰でも一緒に楽しめる」こと。
子供から高齢者まで、同じフィールドで対等に競い合える、北竜町の「和の心」にぴったりのスポーツです。
参加者集合写真

笑顔の準備体操と、高まるチームの結束

受付を済ませた参加者の皆さんは、くじ引きで7つのチームに分かれました。
初めて会う人同士でも、チームになればすぐに仲間です。

開会式では、司会進行を務める北竜町社会福祉協議会の阿部匡美主任が、明るく元気いっぱいに開会を宣言。

怪我のないよう、全員でしっかりとラジオ体操を行い、体をほぐします。
揃って腕を伸ばす姿は壮観で、会場の一体感が一気に高まりました。

ナイスショット!ハイタッチで弾ける喜び
いよいよ競技スタート。
トーナメント形式で行われた試合は、一投ごとに歓声とため息が交差する白熱の展開となりました。


「いけー!」。「あー惜しい!」。
子供たちが小さな体全体を使って棒を投げると、大人たちが固唾を呑んで見守ります。
そして、狙い通りにピンが倒れた瞬間、会場は割れんばかりの拍手に包まれました。

50ポイントを見事クリアして勝利が決まると、チーム全員でハイタッチ!
大人も子供も関係なく、手と手を合わせ、喜びを分かち合う。
その瞬間に響く「パチン!」という音は、心が通じ合った証のようでした。

「本当の孫じゃないけどね」地域で見守る愛のカタチ
競技の合間に見られた光景こそが、このイベントの本当の宝物でした。
あるおばあちゃんの膝の上には、ちょこんと座る男の子の姿が。
周りの方が「お孫ちゃんかい?」と微笑むと、抱っこされた男の子は元気よく答えました。「僕、本当のお孫ちゃんじゃないけどね!(笑)」。

その場にいた全員が、温かい笑顔に包まれました。
血の繋がりがなくても、こうして自然に肌を触れ合い、愛し、愛される関係。
また、赤ちゃんを抱っこして順番を待つお母さんの隣では、別のおばあちゃんが優しく微笑みかけます。
「かわいいねぇ、大きくなったねぇ」。
地域のみんなが、地域の子どもたちを我が子や孫のように見守る。そこには、孤独とは無縁の「拡張された家族」の姿がありました。


運動後のご褒美と、深まる絆
熱戦を終えた後は、閉会式と結果発表。
協力し合った仲間と健闘を称え合います。


アンケートを記入した後は、お待ちかねのプレゼントタイム。
お菓子を受け取る子供たちの顔は、勝利の笑顔とはまた違う、甘く綻んだ笑顔でした。

そして、もう一つのお楽しみは「リッチ工房」さんの美味しいパン販売。
「お腹ぺこぺこ!」と元気な声を上げる子供たち。
運動して、笑って、美味しいものを食べる。
これ以上の幸せがあるでしょうか。

お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、そして地域のお兄ちゃん、お姉ちゃん。
ご家族みんなで、そして地域という大きな家族みんなで、心一つに楽しんだモルック大会。
木の棒が倒れる乾いた音は、人々の心の壁を取り払う魔法の音色だったのかもしれません。
地域の調和と共生が共鳴し合い広がっていく「みんなの広場 モルック大会」に、限りない愛と感謝と祈りを込めて。。。
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