2025年11月5日(水)
未来へ繋ぐ光のバトン。プロジェクションマッピング☆ナイト 2025が描く「共創」と「和の心」
11月1日(土)と2日(日)の二日間、サンフラワーパーク北竜温泉が幻想的な光に包まれました。北海道情報大学情報メディア学部とのコラボレーションによる「プロジェクションマッピング☆ナイト 2025」の開催です。

イベント概要
- 開催日:
- 2025年11月1日(土)18:00〜20:00
- 2025年11月2日(日)18:00〜19:00
- 場所:サンフラワーパーク北竜温泉
- 主催:サンフラワーパーク北竜温泉
- 企画:北竜町集落支援員、北竜町地域おこし協力隊員
- 協力:北海道情報大学、北竜中学校、北竜町ひまわりコーラス
- 後援:(株)北竜振興公社、北竜町ひまわり観光協会
- 出店:minamina、ようこそようこそ、キッチンるりちゃん
今回のイベントは、北竜町地域おこし協力隊員・村上信行さんの企画により、北海道情報大学との連携が実現しました。
北海道情報大学との4年目の「共創」
この素晴らしい取り組みも、今年で4年目。指導にあたる北海道情報大学の大島慶太郎 准教授は、その歩みを笑顔で語ります。

学生たちの新たな挑戦
「毎年、大学の3年生と4年生が参加しています。3年生は初めての参加、4年生は去年の経験者からノウハウを引き継ぐ形です。
今年は特に、新しいことに挑戦しようと考える3年生が多く、映像もこれまでとは一味違う内容になりました。それは次の3点です。
- 映像表現の工夫:コンピューターグラフィックス(CG)だけでなく、液体を垂らす様子を拡大撮影し、そのままライブで投影。
- 参加型の作品:見る人がジェスチャーをすることで映像が反応する、インタラクティブ(相互作用的)な作品。
- 高品質なCG:ひまわりについて深くリサーチした上で作成した、非常に綺麗な3DCGのひまわりの映像。
地域と紡ぐ光の物語
「また、村上さんにお話いただき、夏に中学校の学校祭で、ひまわりコーラスの皆さんと中学生とのコラボレーションした合唱を撮影させていただきました。その映像をイベントのラストシーンで投影する予定で、これも今までになかった新しい内容になったと思います。学生たちも本当に頑張りました」と笑顔で語る大島先生です。
世代を超えた地域の「和」が、学生たちの技術によって光の物語として昇華されます。

雨が生んだ「怪我の功名」
企画中心者の一人、村上信行さん(北竜町集落支援員)は語ります。
「4年目に入り、皆さんもだいぶ慣れた様子で動いてくれています。ただ、今日は本当に残念なことに雨が降ってしまいました」。
本来はキッチンカーなども予定されていましたが、雨で室内開催に変更。しかし、この変更が思わぬ発見に繋がりました。
「この室内会場は、先生からの発案で素晴らしい場所(館内入り口ホール上部の2階の壁)を見つけていただきました。この壁で、これからの北竜町の様々な催しにも活用できるのではないかと感じており、大変良いと思っています」。

アクシデントさえも、新しい可能性を見出す「怪我の功名」に変えてしまう。北竜町のしなやかな対応力と、大学との強い信頼関係がそこにありました。
学生たちが語る作品への「魂」
会場では、制作に携わった学生さんたちが、それぞれの作品に込めた想いを語ってくれました。

多様な表現への挑戦
「私は、Blender(ブレンダー)という3DCGソフトを使って、ひまわり畑の風景を制作しました。夏ののどかな別荘で過ごす夏休みのような雰囲気を目指し、セミの鳴き声なども加えて没入感のある映像に仕上げました」。
「僕は「リキッドライト」という手法を使った映像を担当しました。ビーカーに入った水の中にインクを垂らして表現するものです。これはライブで行うものなので、インクの混ざり方など、その時々の「生」の感じ、ライブ感を楽しんでいただけたらと思っています」。
「観客と楽しむ」参加型映像
「私たちの作品は3人で制作しました。最近流行っている「デザインあ展neo」をヒントに、ただ見ているだけではなく、見ている方たちも一緒になって楽しめる映像作品になっています」。
※ 「デザインあ展neo」は、NHK Eテレで放送中の番組「デザインあneo」のコンセプトを体験の場に展開する展覧会。身の回りのデザインを「みる」「考える」「つくる」という一連の思考プロセスを、五感で体験できる作品が展示されています。
「僕は、参加型の作品では、人型のキャラクターが観客への指示を分かりやすく出す部分を担当しました」
一人ひとりのこだわりが光る
- 雨でも楽しめるよう、雨の表現を音楽と映像に組み込んだ作品を作りました
- 北竜門のアーチを生かして、左から右に流れる映像を作りました
- 3DCGでひまわり畑を作り、夏の懐かしさや没入感を体験していただけると嬉しいです
- カラフルな色と図形のアニメーションを楽しんでいただけたら幸いです
- 白黒の映像で、窓枠に合わせた映像を作っています
- リアルタイムでビーカーに入っている水の中にインクを垂らして、インクの流れを楽しんでもらう作品です
- 人型のアニメーションを担当しています
- 北竜町ならではの「ひまわり咲ちゃん」を映像に取り込んで作ったので、ぜひ皆さんも映像に合わせて動いて楽しんでください
- 簡単な図形を組み合わせた幾何学模様のデザイン映像を作りました
9名(グループ制作含む)の学生たちが、それぞれの個性と技術を存分に発揮した作品群。その一つひとつに、北竜町への想いと、観客を楽しませたいという「思いやり」が溢れていました。

温かい「和の心」が未来へ繋ぐ縁
イベントの冒頭、佐々木康宏町長が温かい挨拶を述べました。
佐々木町長からの感謝と「縁」の紹介

「皆さん、こんばんは。今日は本当にお集まりいただき、ありがとうございます。プロジェクションマッピングも第4回ということで、学生の皆さんが1年間かけて北竜町を撮ってくれたものを、その技術をもってしっかりと表現していただくこと、大変楽しみにしております」。
大島先生への感謝に続き、町長は企画の発案者である村上さんを「サンタのおじさん」と紹介し、会場を和ませます。

そして、町長は二人の若者を指し示しました。
「この4年間こういうことをやってきた成果として、高月君と新井田君。この2人が、北竜町を気に入ってくれて。4月から北竜町で地域おこし協力隊員として一生懸命、町を作ってくれています。盛り上げてくれていますので、改めてお二人を紹介いたします」。

かつてこのイベントに学生として参加した二人が、今、北竜町の一員として活躍している。技術の連携が「人」の縁を紡ぎ、未来を創っているのです。
そして、「せっかくですから(出店者の皆さんも)、一言どうぞ」と佐々木町長が出店者の方々をご紹介します。
出店者:「はい、ばあちゃんですけど。はい、「キッチンるりちゃん」でやってます。米粉のシフォンケーキを焼いてます」。

出店者:「はい!「ようこそようこそ」というお店をやってます。北竜町との縁は、あの、(役場の)田村正和さんの親戚です」。(聴衆:「へえー!」「すげー」)

「今日はこの時間、楽しんでください。そして、これからも北竜町をよろしくお願いします」と佐々木町長。

プロジェクションマッピング 壁に放映!







地域を彩る出店と交流
会場では、温かい光と共に、美味しい出店や楽しい交流の場も設けられました。
- minamina:サンドイッチ、ドライフルーツ、くるみキャラメリゼ
- キッチンるりちゃん:米粉のシフォンケーキ
- ようこそようこそ:米粉マフィン、米粉キッシュ(2024年7月、旧「inacafe豆」跡地にオープン)



※「カフェようこそようこそ」は、2024年7月に、旧「inacafe豆」をリニューアルしてオープン。米粉100%のグルテンフリーマフィンを販売。
お土産引き渡しコーナー
さらに、ボードゲーム体験コーナーや、子どもたちへの駄菓子のお土産配布も。たくさんの駄菓子をプレゼント。


ボードゲーム体験(2階多目的ルーム)



雨の夜、室内に集った人々。学生が創り出す幻想的な光、地域の美味しい食べ物、そして世代を超えて響き合う笑い声。
このイベントは、デジタル技術と北竜町の温かい「和の心」が、見事に「共創」した、未来への希望の光そのものでした。

学生さんの想いと町民の感動が共鳴し合い、世代や立場を超えた「共創」の光とデジタルアートが織り成す、初冬のフェスティバル「プロジェクションマッピング ☆ ナイト 2025」に、限りない愛と感謝と祈りを込めて。。。
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