2026年4月30日(木)
町のお庭の道路脇に、桜に似た小さな花びらが、地を這うようにして咲き誇る「芝桜」。
一輪だけでは、ほんのわずかな存在。それでも、幾千もの小さな命が寄り添い、重なり合うことで、目が覚めるような桃色の絨毯が生まれます。
「一人じゃないよ。みんながいるから、楽しいよ。」
その風景は、まるでそう語りかけてくるようです。
声高に主張するわけでもなく、ただ静かに、けれど力強く、春の大地に根を張って、誰もが通り過ぎてしまう道路の脇で、精いっぱい咲いています。
北海道の長い冬が明け、雪解けの余韻がまだ土に残るこの季節に、芝桜は何よりも先に春の訪れを告げます。
寒さに耐えた小さな花びらひとつひとつに、北竜町の大地と人々の心が重なって見えます。個が集まり、調和する。それは、この町に生きる人々の「和の心」そのものです。
誰かが誰かを支え、気づかないほど自然に思いやりが満ちている、そんな北竜町の日常が、この芝桜の群れに宿っています。
見る者の足を、そっと止めさせる桜色の合唱。春の北竜町からの、小さくて大きな贈りものです。
◇ noboru & ikuko

