2025年10月30日(木)
冬を迎える「いっとき」を、大切な仲間と共に
暑い夏が過ぎ、実りの秋の収穫作業もひと段落した10月28日(火)から29日(水)にかけて、「令和7年度和町内会老人クラブ研修会&交流会」が、サンフラワーパーク北竜温泉にて開催されました。

冬を迎える前のこの大切なひとときを、地域の仲間たちと共に過ごす。そこには、学びへの意欲と、互いの健康と安全を気遣う「思いやり」、そして再会を喜ぶ笑顔の輪が広がっていました。
研修会:いきいき生活と安全のために
研修会では、日々の暮らしを豊かに、そして安全に過ごすための二つの大切なテーマが取り上げられました。


フレイル予防でいきいき生活:東海林愛紘 保健師
最初の研修は、北竜町保健師の東海林愛紘氏による『フレイル予防でいきいき生活』です。

東海林保健師は、まず「フレイル」という言葉の意味から丁寧に説明を始めました。「皆さん、『フレイル』という言葉をご存知ですか。これは、年齢とともに心や体の活力が低下し、健康な状態と介護が必要な状態の中間にあたる『虚弱』な状態を指します。『疲れやすくなった』『歩くのが遅くなった』と感じたら、それはフレイルのサインかもしれません」。
会場が少し真剣な空気に包まれる中、東海林保健師は最も大切なことを伝えました。「でも、フレイルは決して怖いだけのものではありません。早く気づいて、みんなで対策をすれば、また元気な状態に戻ることができるんです。そのために大切な柱が3つあります。それは『栄養』『運動』そして『社会参加』です」。

① 栄養:しっかり食べて、明日の元気を
「まずは『栄養』。しっかり食べて、明日の元気を作ることです。特に筋肉の素になるタンパク質(お肉、お魚、卵、大豆製品)を意識して摂ることが大切です」。
② 社会参加:おしゃべりは「立派な運動」
そして、東海林保健師が特に強調したのが「社会参加」でした。「研究では、社会との繋がりを失うことが、フレイルの最初の入り口になりやすいと言われています。ですから、今日こうして皆さんが集まって、顔を合わせて、お話しをすること。これこそが、最高のフレイル予防なんです」。

さらに、ユーモアを交えてこう続けました。「『会話することで脳が刺激され、笑ったりすると幸せなホルモンも出て免疫もアップします。おしゃべりは立派な運動になります』ので、もうどんどん話してくださいね」この言葉に、参加者の皆さんの表情も一気に和らぎました。
③ 運動:365歩のマーチでポカポカ体操
3つ目の柱は「運動」。今日は雪が降る寒い日だったこともあり、全身がポカポカと温かくなる簡単な体操を『365歩のマーチ』の曲に合わせて行いました。「まずは足踏みですね。腕をできるだけ大きく振ってください」「二つ目は力こぶを作って腰をひねる動きです。体調と相談しながら、できる範囲で大丈夫ですよ」。
簡単な動きですが、なじみ深い曲に合わせると自然と体が動き、会場は温かい空気に包まれました。
できることを、できるうちに
東海林保健師は、「フレイルとは何か、どうして起こるのか、そして栄養、運動、睡眠といった柱についてお話ししました」と研修を振り返り、最後にこう締めくくりました。「何より大切なのは、少し意識して続けることです。毎日10分間だけでも、笑顔でいるだけでもいい。動いたり、誰かとお話ししたりとか、しっかり食べて、しっかり眠るっていうことが明日の元気につながってきます。できることをできるうちに、今日からまた一歩、元気に皆さんと一緒に過ごしていければと思います」。


特殊詐欺防止と地域の安全:和駐在所・奥村文則 所長
続いて、和駐在所の奥村文則 所長(北海道旭川方面深川警察署・地域課警部補)が「特殊詐欺防止」について講演しました。


奥村所長は、最近町内でも報告があったNTTを名乗る自動音声の電話について、具体的な注意喚起を行いました。

「『数時間後にこの回線は使えなくなります』という音声が流れます。その音声に従って手続きを進めようとすると、詐欺に繋がります。身に覚えのない電話は、相手にしないのが一番です」。
また、国際電話番号(プラスで始まる番号)からの不審な着信についても、「出る必要はありません。逆にこっちから電話する必要もありません」と強く呼びかけました。
さらに、マイナンバーカードと運転免許証の一体化については、メリットとデメリット(特に紛失時の再発行手続きの煩雑さ)を実情に即して説明。
最後に、「クマが生活圏に出てきています。特に朝晩は(外出を)控えるなど、本当に油断しないでください」と、地域に迫る危険についても情報を共有し、参加者たちは真剣な表情で聞き入っていました。

懇親会:共に笑い、無事を確認し合う「和の心」
研修で知識を深めた後は、温泉で冷えた体を温め、1階の宴会場にて、お待ちかねの懇親会です。
金山信幸 会長ご挨拶
冒頭、和町内会老人クラブの金山信幸会長がご挨拶に立たれました。

「研修会、交流会にご参加いただきありがとうございます。暑い夏も終わり、収穫作業も終わり、冬を迎えるいっとき、どうか皆さんで楽しくやっていただきたい」
そして、先ほどの保健師の話に触れながら、こう続けました。
「『みんなで楽しく食事をする。みんなで楽しく会話をする。それがまた一つの健康の秘訣だ』とおっしゃっておりました。今からそれを実践してください。鬱憤を晴らしながら、近況を報告し合いながら、無事を確認していただきたいと思っております」。
この「無事を確認し合う」という言葉に、仲間と集えることへの深い感謝と、互いを思いやる温かい「和の心」が凝縮されています。
乾杯、そして笑顔の輪
佐藤香さんのご発声で「乾杯!」の声が響き渡ると、会場は一気に和やかな雰囲気に。


美味しい食事を囲み、あちらこちらで会話の花が咲きます。「おしゃべりは立派な運動」という研修の学びを、早速実践されているかのようです。
互いの近況を語り合い、健康を気遣い、共に笑い合う。その何気ない時間こそが、人生の豊かさであり、北竜町の宝物であることを、皆様の笑顔が物語っていました。




ビンゴゲーム
その後はビンゴゲームも行われ、和やかな交流の夜は更けていきました。



年齢を重ねることを「孤立」ではなく、「より豊かな人間関係を築く輝かしい機会」として捉える北竜町。仲間と共に学び、笑い、無事を喜び合うこの集いは、世界が目指すべき、心温まる未来のモデルケースとなるでしょう。

楽しいカラオケタイム
宴会ごは、カラオケルームに移動して、楽しいカラオケタイム!
朝食:美味しい・楽しい・有意義なひととき
翌朝の朝食は、館内レストラン「風車」にて!
黒千石納豆・黒千石豆腐をはじめ、鮭やお惣菜が盛りだくさん!
お話も盛り上がり、研修会締めに相応しい「美味しい・楽しい・有意義なひととき」となりました。



町で暮らす町民同士が集い、共に学び、共に笑い、健康・無事を喜び合う、温かいコミュニティ空間をじっくりゆっくり味わい尽くす和町内会老人クラブ研修会に、限りない愛と感謝と祈りを込めて。。。

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