2020年8月24日(月)
8月19日(水)、空知農業改良普及センター・北空知支所(深川市)主催による「メロン接ぎ木」指導講習会が、雨竜育苗施設(雨竜町)にて開催されました。講師は、北海道指導農業士・渡邊靖範(57歳・北竜町在住)さん。
雨竜育苗施設(雨竜町)

メロン接ぎ木講習会
北竜町農業体験実習生も参加
渡邊靖範さんファームで修行され、メロンで新規就農している金田絵利紗さんが指導助手とし参加。そして受講者として、今年の北竜町農業体験実習生のお二人・河野寛子さんと加藤陽子さん、雨竜育苗施設のパートさん3名(午後はメロン育苗センターでの勤務)で、合計5名の方々です。

雨竜育苗センターでの接ぎ木講習会は、3〜4年前から毎年実施されています。
接ぎ木の経過観察

前回行った接ぎ木がしっかりと活着している様子。
講習会の様子
渡邊靖範 講師のご指導
「接ぎ木は、厳しくも優しく扱うことが大切です。優しく、優しく接してあげてください。
メロン本体の茎の削ぎ方ですが、根本の少し膨らんだ所の下の両側を削いでいってください」と、渡邊さんは、図解しながら細かく丁寧に、大切なポイントを解説して、皆さんにご指導されました。
メロン接ぎ木
接ぎ木の作業は、根が強いメロンの台木に、実の成るメロン本体を接木することによって、土壌の病害に抵抗性のある元気で美味しいメロンが成長します。また、連作障害も防ぐことができるとのことです。
1. 台木の芯芽を摘み、子葉付け根の中心部から上から下へと縦に切れ目を入れます
2. メロン本体の茎の両側を薄く削ぎ取ります
3. 台木に差し込んでミニクリップで留め接合させます
皆さん、楽しく真剣に!!!


北竜町農業体験実習生・加藤陽子さん
講習後、農業体験実習生・加藤陽子さん(38歳)にお話を伺いました。8月9日(日)から農業体験実習がスタート。実習は、10月末まで継続する予定です。
加藤さんは、札幌市出身。スキーが大好きで、SAJ(全日本スキー連盟)のスキー検定1級の資格をお持ちで、スキー競技大会にも出場されていました。小学校の時、ご家族でスキーに行っていて、スキー教室がきっかけでスキーが大好きになられたそうです。実習生になるまでは、接客や事務のお仕事をされていました。
「社会人になり、仕事とスキーとの両立が難しくなり、一旦スキーをやめて、仕事中心の生活を10年間続けていました。
しかし、どうしてもスキーを諦めきれず、『スキーを中心に生きていきたい。いつ死ぬかわからないし、自分の好きなことであるスキーを楽しんで生活して生きたい!』という想いが抑えきれなくなってきました。
模索する中で、スキーをやっている方は、農家を営んでいらっしゃる方が多いことを知りました。しかし、なかなか農業の道へ踏み切ることができませんでした。
そのような状況の中、去年の秋、(公社)北海道農業担い手育成センターが主催する「新規就農・農業体験セミナー(札幌市)」に参加してみたのです。セミナーでは、様々な市町村が受け入れ態勢を取られていることを知り、そして、北竜町とのご縁をいただきました。
その後、インターネットで検索し、北竜町の農業体験実習制度が充実していることがわかりました。また、北竜町ポータルに掲載されていた金田絵利紗さん(旧姓・原さん)の特集記事はとても参考になりました。
そして、北竜町に来てみて『北竜町に住みたいなぁ〜!』と、実感しています!」と、素敵な笑顔で語ってくださった加藤さん。
冬季、雪深くも魅力あふれる北竜町で、これからの人生を農業とともに、大好きなスキーを思いっきり楽しんでいきたいと夢が膨らむ加藤陽子さんです。
北竜町の様々な農業体験実習を通して、北竜町の農業の魅力を存分に実感する農業体験実習に、限りない愛と感謝と祈りをこめて。。。
その他の写真
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関連記事・サイト
・新規就農1年目・金田絵利紗さん ひまわりメロン初出荷(2019年8月2日)
・農業次世代⼈材投資事業・金田絵利紗さんの新規就農メロン1年目スタート@渡邊靖範さんファーム(2019年5月14日)
・北竜町の「農業体験実習」と農業体験宿泊施設「うえる・かる」(2019年5月7日)
・北竜メロン生産組合・紹介ページ
・北海道で農業をはじめるサイト|北海道農業担い手育成センター
◇ 撮影・編集=寺内昇 取材・文=寺内郁子