【和町内会・中島則明 町内会長】持続可能な温もりを未来へ。和町内会が挑む「優しさ」の規約見直しと「和の心」

2026年2月25日(水)

北竜町和町内会で行われた役員会。議題は規約や助成金の見直しという現実的な課題ですが、その根底にあるのは「無理なく誰もが笑顔で暮らし続けられるように」という町民への深い思いやりでした。時代に合わせて形を変えながらも、本質的な「和の心」を守り抜こうとする、小さな町の温かい変革の物語をお届けします。

持続可能な温もりを未来へ。和町内会が挑む「優しさ」の規約見直しと「和の心」

雪解けの気配が少しずつ近づく北竜町。先日お昼過ぎ、和地区コミュニティセンターにて、和町内会の役員会が開かれました。集まったのは、地域を思い、より良い暮らしのあり方を模索する役員の皆さんです。

和地区コミュニティセンター
和地区コミュニティセンター

この日の議題は、今年度の事業計画の確認、時代にそぐわなくなった町内会規約の見直し、そして各種助成金の適正化について。一見すると、どの地域でも直面する事務的な課題に思えるかもしれません。しかし、その話し合いの言葉の端々に滲み出ていたのは、効率や合理性だけではない、北竜町ならではの「和の心」と「他者への思いやり」でした。

世界へ届ける、北竜町の「何気ない日常」の価値

会議の冒頭、北竜町ポータルを運営する寺内さんから、新しい情報発信の提案が行われました。それは、各町内会の活動や、地域でひたむきに暮らす人々の姿を取材し、世界へ向けて発信したいという願いです。

現在、北竜町ポータルは10カ国語に対応し、海外からも多くのアクセスを集めています。合理性や自立を追求するあまり、孤独を感じる人が増えている現代の世界において、北竜町がごく自然に育んできた「和の心」や「支え合いの精神」は、奇跡のような価値を持ち始めているのです。

寺内さんの提案に対し、役員の皆さんからは飾らない率直な意見が交わされました。

  • 田舎の人は、自分のやっていることを『一芸だ』なんて思っていない。普通の生活の延長線上にあるだけだから
  • お花を育てたり、美味しいお漬物を作ったり。目立つことは嫌がるけれど、そうした日々の営みの中にこそ豊かさがある

特別な偉業ではなく、日々のささやかな喜びを大切にし、それを静かに楽しむ奥ゆかしさ。それこそが、北竜町の地に根付く美しい魂の形です。

会議では、無理に個人にスポットライトを当てるのではなく、サークル活動や老人クラブの集まりなど、人々が自然な笑顔で交流する「場」を取材してはどうかという、温かいアイデアが生まれました。

誰もが無理なく参加できるコミュニティを目指して

今年度の事業計画などについて:右から:中島則明 町内会長、滝本浩幸 総務、荒田勇次 会計
右から:中島則明 町内会長、滝本浩幸 総務、荒田勇次 会計

続いての議題は、今年度の事業計画についてです。夏の恒例行事であるパークゴルフと懇親会、そして町づくり懇談会の日程や運営方法が話し合われました。

ここでも中心にあったのは「皆が負担なく、心から楽しめるにはどうすればよいか」という視点です。

  • パークゴルフをしない人も増えてきたから、純粋な懇親会だけでも良いのではないか
  • 準備をする班長の負担を減らす工夫が必要だ

時代とともに人々のライフスタイルは変化し、町内会に求められる役割も変わっていきます。

かつては当たり前だった「全員参加」の行事も、高齢化が進む中では時に負担となることがあります。だからこそ、ただ前例を踏襲するのではなく、「今の町民にとって本当に楽しい時間とは何か」を問い直し、柔軟に形を変えていこうとする姿勢に、互いを気遣う深い優しさを感じます。

時代に合わせた「優しさのアップデート」

規約の見直し等について
規約の見直し等について

そして議論は、この日の核心である「規約の見直し」と「助成金の適正化」へと移りました。

長年引き継がれてきた規約の中には、現在の暮らしの実態と合わなくなったものも存在します。例えば、町内会を離れる方への慶弔規定や、各種団体への助成金のあり方などです。

  • 昔は集まる回数も多く、町内会が生活のすべてだった時代に作られたルール。今はもう時代が違う
  • 誰もが平等に役員を負担できるわけではない。できない人に無理をさせるルールは見直すべきだ
各種団体への助成金のあり方について
各種団体への助成金のあり方について

役員の皆さんは、一つひとつの条文を丁寧に見つめ直し、不要なものは削り、実態に即したものへとアップデートするための議論を深めました。これは単なる「経費削減」や「合理化」ではありません。

  • 気持ちでお世話になったと置いていく志を、規定で縛って受け取らないとするのは、かえって相手の気持ちを無下にすることにならないか
  • 活動の実態が薄れている助成金は、惰性で続けるのではなく、本当に支援が必要なところへ回すべきだ

根底にあるのは、無理な負担でコミュニティが疲弊してしまうことを防ぎ、誰もが心地よく地域と関わり続けられるようにするための「愛ある決断」です。

形骸化したルールに縛られるのではなく、その時々の人々の顔を思い浮かべながら、「いま、何が最も相手を思いやる形なのか」を真剣に考える。それこそが、北竜町の魂である「和の心」の生きた実践なのです。

対話から生まれる、未来への希望

未来への希望
未来への希望

会議の終盤、中島 町内会長がこう語りました。

「同じことを繰り返しているだけではいけない。未来を見据えて変っていかなければ」。

この言葉には、地域を愛するからこそ、未来の世代へより良い形でバトンを渡したいという強い覚悟が込められています。

摩擦を恐れず、本音で議論を交わし、時にはぶつかり合いながらも、最後には互いを理解し、一つの方向へと進んでいく。顔の見える関係だからこそできる、体温の通った対話のプロセスがそこにはありました。

北竜町和町内会のこの日の会議は、世界中のあらゆるコミュニティが直面する課題に対する、ひとつの希望の光です。大きなシステムや法律だけでは解決できない地域の課題を、そこに住む人々が自らの手で、互いへの「思いやり」を羅針盤にして乗り越えていく。

変化を恐れず、しなやかに「和の心」をアップデートし続ける北竜町の営みが、これからも温かい光を放ちながら、私たちの心を照らし続けてくれる「和町内会会議」に、限りない愛と感謝と祈りを込めて。。。

温かな光を照らす風景
温かな光を照らす風景

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