2019年5月8日(水)
この度、元北竜町議会議員の中村利弘 様(88歳)が、平成31年2月1日付けの高齢者叙勲の「旭日単光章」を受章され、4月30日(木)18:00より、受章祝賀会がサンフラワーパーク北竜温泉にて開催されました。
・発起人代表:黄倉良二 様、発起人:議会OB会・板谷町内会・板谷老人会・俳句「道」北竜支部
中村利弘 様、奥様・節子 様
▶ 旭日単光章
旭日単光章は、国家又は公共に対し功労のある方、社会の各分野において優れた行いのある方に授与される勲章。高齢者叙勲は、春秋叙勲によって勲章を授与されていない功労者に対して、年齢88歳に達した機会に勲章を授与するものです。
勲章と勲記
▶ 中村利弘 様
中村利弘 様は、昭和6年(1931年)1月、北竜町生まれ。昭和50年3月から北竜町議会議員として3期12年間に亘り歴任されました。また、俳句会「道」北竜支部において、俳号「耕人」として、文化活動に貢献され、多くの名句を残されています。
▶ 履歴
・北竜町議会議員
・北竜町議会総務常任委員会委員
・北竜町議会総務常任委員会副委員長
・北空知衛生施設組合議会議員
・北竜町消防団第1分団後援副会長
・北竜消防団連合会後援会理事
▶ 賞罰
・空知町村会議会議長会会長表彰
・北竜町長表彰
・北竜町開町110年記念自治功労
・北海道消防協会空知地方支部北空知分会長感謝状(勤続15年)
▶ その他
・農業に従事
・道俳句会主宰 北光星氏指導により俳句の道
・真竜神社責任役員
・法光寺総代・法光寺責任役員
▶ イチイの森に建立された中村利弘 様の句碑
天然石に「雪を掘り、土を掘る 頭さえ見えず」と彫り込まれた句碑。
句碑「雪を掘り、土を掘る 頭さえ見えず」中村利弘 様
句碑建立・北竜町教育委員会
「北海道北部の降雪は多く、日毎にその嵩を増していく。雪を掘り土を掘る姿は、そこに生きている農民の一つの姿であり、頭さえ見なくなる生きざまを把握したつもりである」(配布資料より引用)。
「雪を掘り、土を掘る 頭さえ見えず」耕人
中村利弘様・関連配布資料1
中村利弘様・関連配布資料2
▶ 祝賀会スタート
北竜町役場総務課・続木敬子 課長の司会でスタート。
北竜町役場総務課・続木敬子 課長
▶ 発起人挨拶:発起人代表・黄倉良二 様
発起人代表・黄倉良二 様
「組合員の皆様におかれましては、春耕の真っ盛り、大変お忙しい中、お集まりいただき誠にありがとうございます。
中村利弘 様、多年にわたる議会活動はもとより、文化活動、まちづくりの為に、渾身の力を注いでいただき、旭日単光章を受章されましたことを心からお祝い申し上げます。ご家族、ご親戚の皆様にもお祝い申し上げます。おめでとうございます。
今から48年前、昭和47年11月2日、私は、北竜町農業協同組合・後藤三男八 組合長のご自宅の部屋へ呼ばれました。『俺は3月で板谷農場の支配人と、農協の組合長を辞める。ついては、中村利弘くんを役員として出したい』と後藤三男八氏はお話されました。当時中村さんは、二町八反の少ない面積を家族全員力を合わせて健全経営を行い、いろんな角度で地域の方々のお手伝いもされていました。
後藤さんは『豊かな農村には文化を育まなければならない。その点で、中村利弘くんが最適だ』とお話をされました。
当時、組合員の中で、若い世代を登用すべきだという声が上がっていました。後藤さんからは『若い世代の登用に反対はしない。しかし、若い者が役員になったときには、まず本人が学ぶことだ。やがて、日本には(安全な)食べ物が無くなる。自ら考え、実践して、農協の事業計画にきちっと盛り込む努力をせよ。農協の役職員は、地位と名誉と金を求めるな。組合員のために全力を注げ』というお話をいただきました。
その時、中村利弘さんは農協組合員に選ばれませんでした。それから2年後、昭和49年の12月、松田耕一さんが、渡邊要二さんと私に、2月の北竜町議会議員選挙に中村利弘さんを出したいと申し出ました。
当時、松本善吉さん、堀尾整治さんの二人の町議員が出馬され、万全の後援体制が組織されていました。その中で、争わずに、どうやって中村利弘さんを町議として出すことができるのか、3人で知恵を絞って、2つの事を提案しました。
一つは、町内のあらゆる役職は、一人一役であるべきという考え。二つ目は、議員は、産業・農業・商業・医療・福祉・教育・技術・文化・スポーツなどそれぞれの分野で優れた人を出すべきだという考えです。
とりわけ中村利弘さんは、当時、近代俳人として『北海道の中村耕人』として認められていました。議会活動の中で、文化的活動も展開してもらえると考えました。我々若僧が、こうした考えを親分にお話させていただきました。
北竜町の大御所である堀尾整治さんのところにいき、足の震えを抑えながら『中村利弘さん議員に出したい。その為のお力をお借りしたい』と懇願。堀尾さんは『よし、わかった!俺が力になってやる!』と思いがけない賛同のご返事をいただきました。当時準備されていた選挙体制がそっくり中村利弘さんの後援会の立場についていただいたのです。板谷地区の町民は、中村利弘さんの生き様を十分理解していましたので、多くの賛同を得ることができ当選となりました。
北竜町議会議員3期12年、中村利弘さんは常に『自分ができないこと、自分が実践できないことを議会で喋ってはいけない』という信念を持たれていました。
自らを律して、実践をして、豊かな町づくりのために努力をされる、この中村さんの姿勢に、本当に感動してまいりました」。
黄倉良二 様
「NHKの歴史探訪に、童門冬二さん、上之郷利昭さんが交互に出演されていました。PHP『歴史街道』は月刊20万部発行されていましたが、上之郷利昭さんが6年間北竜町に通って『米と日本人と伊勢神宮』の連載の中で、北竜町を6回掲載していただきました。
北竜町訪問時に、中村利弘さん、川村一郎さん、中村省司さんとともに懇親の場をもうけさせていただきました。その時、上之郷さんが『雪を掘り 土を掘る 頭さえ見えず は、歴史に残る句だ』とおっしゃいました。この句は、中村さんの苦しい農業の現状の中で、誇りをもって自分が取り組む姿を歌われたと思います。
中村利弘さんは、多くの示唆を与えてくださり、実践をしてくださった方です。中村さんは、真っ直で、誠実で、自ら実践をしてそのことを人に教えていらっしゃいます。私は素晴らしい人に出会えて幸せです。
今、佐野豊 町長は、率先して全国を回って、この歴史ある北竜町の足跡を伝えていただいております。その姿に私は感動しています。先人が、この豊かな北竜町のために努力をしていただいたことが今日の北竜町を築き上げていると思います。
中村さんご夫妻、いつまでもお元気で、我々や若者たちにこれからの生きる道、村の豊かさはいかにあるべきか、これからもご指導いただきたいと思います。本当におめでとうございます」。
祝賀会場(サンフラワーパーク北竜温泉)
▶ 花束贈呈
お孫さんである、小野崇さん・中村亜祐実さん・中村真彰さんから花束贈呈です。
お孫さんたちからの花束贈呈
小野崇さん
中村亜祐実さん
中村真彰さん
▶ 祝辞:北竜町・佐野豊 町長
北竜町・佐野豊 町長
「栄えある旭日単光章を受章されました中村利弘 様の叙勲祝賀会が、このように大勢の皆様のご出席を賜り、また平成天皇が退位する歴史的な記念の日に開催されますことに、喜びに耐えないところであります。
中村利弘 様は、昭和50年に地域住民の熱いご支援を受けられ、北竜町議会議員に初当選し、以来3期12年に亘り、議員活動に取り組まれました。在任期間中、北竜町議会総務常任委員会副委員長、北竜町議会学校整備特別委員会委員等を歴任されました。この間、空知町村会議会議長会会長表彰、北竜町長表彰、北竜町開町110年記念・自治功労章などを受章されております。北竜消防団第1分団後援会副会長、北竜町消防団連合後援会理事、真竜神社副総代長、責任役員、法光寺総代等、数々の役職を歴任されました。
中村さんといえば俳句が代名詞であり、耕人さんの俳号で文化活動にも勤しまれ、私達にも沢山の感動の名句を披露されました。第一線を退かれましたが、今後とも北竜町の発展と安全安心なまちづくりのために、尚一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、中村様のご健勝、ご家族皆様のご繁栄を心からご祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。本日は、誠におめでとうございます」。
祝辞に聞き入る中村様ご夫妻
▶ 祝電披露
「利弘じいちゃん、旭日単光章受章おめでとうございます。今日は、私事によりお祝いに駆けつけらず、ごめんなさい。遠くより、お祝い申し上げます。これからも元気で長生きしてください」小野麻衣子 様。
小野麻衣子さん(中村ご夫妻の長女)からのお花
「栄えある旭日単光章受章を心からお祝い申し上げます。沢山のご功績と誠実なお人柄の賜物とお喜び申し上げますとともに、これからの健康でのご活躍をご祈念申し上げます」中村かつよ 様。
▶ 記念品贈呈
一同よりお祝いの品を、北竜町役場総務課・川本弥生 課長補佐より贈呈。
北竜町役場総務課・川本弥生 課長補佐より贈呈
会場の様子
俳句「道」北竜支部・山本玲子 様
数々のお祝い
▶ 謝辞:中村利弘 様
中村利弘 様・謝辞
「この度の高齢者叙勲を戴くにあたり、北竜町長・佐野豊様をはじめ、関係者各位の多大なるご支援を賜り、心より感謝と御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。更には、このように身に余る盛大な祝賀会を催していただきました、発起人代表・黄倉良二様をはじめ、発起人の皆様には、ただ感謝の言葉しかございません。
私はすでに90歳を目前にしております。これから、皆様にお返しできることも、社会に貢献することも、十分にできかねると思うと大変心苦しい心境でございます。
終わりになりますが、本日ご出席をいただいた皆様のご多幸とご健勝を心よりご祈念申し上げ、御礼の言葉といたします。本日は、誠にありがとうございました」と、粛々と丁寧に感謝の意を述べられた中村利弘 様です。
中村利弘 様・奥様
▶ 祝宴
▶ 美味しいお料理
サンフラワーパーク北竜温泉の美味しいお料理がテーブルに並びました。
お造り
タコのマリネ
シャケ料理
ローストビーフ
エビチリ
デザート
▶ テーブル・松
テーブル・松
▶ テーブル・竹
テーブル・竹
▶ テーブル・梅
テーブル・梅
▶ テーブル・鶴
テーブル・鶴
▶ テーブル・亀
テーブル・亀
▶ テーブル・金
テーブル・金
▶ テーブル・銀
テーブル・銀
▶ テーブル・寿
テーブル・寿
中村文恵さん・亜祐美さん・真彰さん(中村利弘 様ご長男・中村道人さんのご家族)
小野織子さん・嵩さん(中村利弘 様ご長女・小野織子さんのご家族)
中村道人さん・文恵さんご夫妻(中村利弘 様ご長男)
▶ 笑顔でおもてなし
笑顔でおもてなし「ありがとうございました」
中村文恵さん
中村真彰さん
中村道人 様
笑顔の中村利弘 様
▶ 乾杯:北竜町議会等OB会・北清方巳 会長
北竜町議会等OB会・北清方巳 会長
「この度の旭日単光章を受章された中村利弘 様には、大変光栄に考えておられると思います。
大勢の皆さんがお集まりの中で、このように祝賀会が開催されますことに、心からお喜びとお祝いを申し上げたいと思います。誠におめでとうございます。ご親族・ご家族の皆様方の感激、お喜びをいかばかりかとお察し、重ねてお祝い申し上げます。
中村さんにおかれましては、長い間議会活動、そして文化活動、あるいはまたその他もろもろの組織の中で、一生懸命努力をされ、その功績が認められて、今回の叙勲になったことと考えます。本当におめでとうございます。
これからの時代、長寿社会に入りますが、中村さんにおかれましては益々ご健勝で、後輩にご指導頂ますよう、心からご祈念申し上げたいと思います。皆さんとともにお祝いを申し上げます。ご唱和願います。中村利弘ご夫妻、旭日単光章受章、おめでとうございます! 乾杯!!!」。
会場の様子
乾杯!
▶ 万歳三唱:俳句「道」北竜支部・山本玲子 代表
俳句「道」北竜支部・山本玲子 代表
「中村利弘さん、この度の旭日単光章受章、本当におめでとうございます。この祝賀会にご多用のところ大勢の皆さんがお越しいただきまして誠にありがとうございます。
中村さんは、町議会議員を3期12年もの間され、その他にも色々と町に貢献されました。
一方、趣味としては、俳句一筋で、北光星先生、源鬼彦先生のもとで、素晴らしい才能を発揮されて、沢山の名句を残されました。今は亡き田中北斗さん、宮脇龍さんと3人で3本の矢と言われる程、素晴らしい貢献をされました。お陰様で昨年、道俳句会の俳誌600号という記念すべき年を迎えられまして、私達は大変喜んで祝賀会をさせていただいたところでございます。中村さん、どうも、ありがとうございました。
どうぞ、これからは、北竜町のため、道俳句会のために、何卒お力添えをいただければ幸いと思います。
それでは、万歳三唱をご唱和ください。中村利弘さん、旭日単光章受章、万歳!万歳!万歳!」。
万歳!万歳!万歳!
▶ 閉会の辞
これをもちまして、中村利弘 様、旭日単光章受章祝賀会を終了いたします。本日は、ありがとうございました。
▶ ご家族で記念撮影
ご家族で記念撮影
▶ 皆さんを笑顔でお見送り
笑顔でお見送り
▶ お土産の品
お土産の品「大黒屋(妹背牛町)さんのパウンドケーキ」
長年に亘る地方自治の振興、そして俳句における文化活動に貢献され、栄えある旭日単光章を受章された中村利弘 様に、心から敬意と感謝とお祝いを申し上げます。おめでとうございます!!!
おめでとうございます
▶ 関連記事
◇ 撮影・編集=寺内昇 取材・文=寺内郁子