2025年12月12日（金）
猛吹雪の夜、命を運ぶハンドルに感謝。地域公共交通「ひまわる」が繋ぐ安心の帰路
吹雪の恐怖と、車内の安堵
12月の夜7時過ぎ。滝川駅から北竜町へと向かう帰路は、北海道の冬の厳しさをまざまざと見せつけるものでした。地域公共交通「ひまわる」オンデマンドの車内には、部活や勉強を終えたであろう高校生など計６名。出発してほどなく、世界は一変しました。
猛烈な吹雪がフロントガラスに叩きつけられ、視界が白く染まります。ヘッドライトの光が吹雪に阻まれ、数メートル先が見ずらい状況です。車外は、自然の猛威が吹き荒れる極寒の世界。しかし、この小さな車内には、不思議なほどの静寂と安心感がありました。
プロフェッショナルな「守り人」への敬意
ハンドルを握る運転手さんの背中は、緊張感の中に静かな闘志を秘めているように見えました。刻々と変わる路面状況、突如として視界を奪う突風。その一つひとつに、長年の経験と研ぎ澄まされた感覚で対応し、車体を安定させ続けるプロフェッショナルな技術。
ナビゲーションの画面が示す一本の赤いラインは、単なる道しるべではなく、私たちを無事に家へと導く命綱のよう。「怖い」と感じてもおかしくない状況の中で、私たちが安心して座席に身を委ねていられたのは、運転手さんへの絶対的な信頼があったからです。
地域の宝「高校生」たちを乗せて
同乗していた4名の高校生たち。彼らは北竜町の未来そのものです。悪天候の中、彼らを親御さんの待つ温かい家まで確実に送り届けること。それは単なる輸送業務を超えた、地域全体で子どもたちを守り育てるという「愛」の実践でもあります。
運転手さんの疲労は、私たちの想像を絶するものだったでしょう。神経をすり減らす雪道運転の後、無事に北竜町へ到着した時の安堵感はいかばかりだったでしょうか。
愛と感謝と祈りを込めて
人の温かさと、社会を支える仕事の尊さ。私たちが当たり前のように享受している「移動の自由」は、こうした誰かの献身的な働きによって守られているのだと、改めて痛感した夜でした。
運転手さん、本当にありがとうございました。貴方のそのハンドルが、今日も誰かの大切な命と、家族の笑顔を守っています。
雪深い季節、冬の道路を守る皆様、そして命を運ぶ公共交通の皆様の安全とご健康を、心よりお祈り申し上げます。
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