藤井利昭さん作「灯籠」松前藩屋敷(松前町)の灯籠を見本に一から手づくり

2022年3月31日(木)

北竜町在住の藤井利昭さん(71歳)が、自作で木製の大きな灯籠を制作し、3月下旬、自宅庭に設置されました。

藤井利昭さんと灯籠

藤井利昭さん(71歳)
藤井利昭さん(71歳)

大きな灯籠

灯籠は高さ1.8mほどの木製の大きな灯籠。

藤井利昭さん自作木製灯籠
藤井利昭さん自作木製灯籠

樹木 & 木工がお好きな藤井さん

藤井さんは、樹木が好きで、日頃から庭木の選定などをされています。手入れの行き届いたお庭には、沢山の立派な庭木が植えられ、自作の「太鼓橋」「水車」など木製の作品が配置されています。

藤井利昭さん(2022年1月25日訪問時)
藤井利昭さん(2022年1月25日訪問時)

灯籠づくり

松前藩屋敷の灯籠に魅せられる

さらに藤井さんは、小さい頃から工作好きで、以前から灯籠にも興味を持たれていらっしゃいました。ネットで様々な灯籠を検索していたところ、イメージしていた理想の灯籠の写真に遭遇。調べてみると、その画像は、松前藩屋敷の灯籠と判明。創作意欲が掻き立てられました。

そこで「是非、実物をみたい!」と、家族に声をかけて、松前の松前藩屋敷を訪問。実物をじっくりと見学しました。

図面起こし・伐採した山の木を使用

灯籠は、撮影した画像や寸法などによって「ゼロ」から図面起こし。木材は、自ら山の木をチェエーンソーで引いて伐採した木材をはじめ、購入した木材を使用。

ミリ単位でカットするも、なかなか思ったようにサイズが合わず、試行錯誤の繰り返し。昨年2021年11月末より制作を開始し、3か月程で完成。

「1日6時間くらい作業を行い、手直しにかなりの時間を費やしました。
雨除けの構造に、真っ直ぐでない反った部分が存在するので、木材の曲面を削るための『反鉋(そりかんな)』を探して、道外から取り寄せて使っています」と、笑顔でお話くださった藤井さん。

降雪中も納屋で製作

大きな納屋(倉庫)
大きな納屋(倉庫)
納屋入り口
納屋入り口

難易度の高い工作

納屋での製作
納屋での製作
曲面部分が難易度・高
曲面部分が難易度・高

別の納屋の作業場

納屋の作業場
納屋の作業場

藤井家・北竜町入植後の貴重な写真

藤井さんのご先祖は、岐阜県の有力な豪農。名前・花押を許されていたとのことです。また、北竜町入植時の貴重な写真も保存されていらっしゃいます。

大正10年(1921年)藤井家の葬儀

大正10年(1921年)に執り行われた藤井家の葬儀は、沼田北竜の住職を含め北竜町の全住職が参加されました。丸い棺桶を担ぐ「輿(こし)」や、女性の喪服は白装束でした。

以下の画像は、当時の白黒画像から「色再現」されたものです。

大正10年(1921年)藤井家葬儀の写真
大正10年(1921年)藤井家葬儀の写真
当時の貴重な写真
当時の貴重な写真
当時の貴重な写真
当時の貴重な写真

自作の表札・藤井家花押

自作の表札・藤井家花押
自作の表札・藤井家花押
自作の表札・藤井家花押
自作の表札・藤井家花押
お庭に咲く、春を告げる花たち。。。
お庭に咲く、春を告げる花たち。。。
 
丁寧に想いをこめて自作する藤井利昭さんの偉大なる灯籠に、限りない愛と感謝と祈りをこめて。。。

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◇ Photography and editing: Noboru Terauchi Interview and text: Ikuko Terauchi