7 北竜町の観光施設:⑦ イチイの森と文学の森

7 北竜町の観光施設:⑦ イチイの森と文学の森 1

7 北竜町の観光施設:⑦ イチイの森と文学の森 2

⑦ イチイの森と文学の森

自然を大切にしたいという思いに支えられた、北竜町民手作りの森。

森の中の散策路沿いには、北竜町にゆかりのある吉植庄亮さんの歌碑や、富良野の東大演習林で『どろ亀さん」の愛称で呼ばれて多くの人に感銘を与えた高橋延清さんの歌碑や、「道」の俳句会主宰の源鬼六氏の句碑などが建てられており、文学のロマンにふれることができる。

イチイの森は、パークゴルフ場から西へ550m入り、ひまわりの里とパークゴルフ場に隣接した丘陵地に広さ約2haで平成7年に造成した。イチイ(おんこ)は、昭和57年に「北竜町の木」として制定された。常緑高木で風雪に耐える姿が開拓者精神として象徴されていた。

平成6年の暮れに、山を守ろう、地球が危ない、1本でも木を植えようと山川草木の会代表の野月さんを連れて金山信次氏が来庁、当時の山本孝司町長もその話を聞き即共鳴し、翌年7年6月11日を「イチイの日」として深川営林署職員、山川草木を育てる会員、200人を超える町民で植掛祭を挙行した。

その中に有名な東大名誉教授・高橋延清 先生を、通称「どろ亀さん」が来ることを知った金山信次さんが巨大な竜のフィギュアを神居古石で作り上げた。高橋先生は、多くの町民の姿を見てえらく感動して、後日平成9年にどろ先生から詩碑を頂いた。

それは「森には、美もあり、愛もある、ここには夢がある」(森が美しいのは、後世の為にと思う愛の心があるから美しい、その思いを持つ人々が沢山いる北竜町には未来と夢がある)・・・

※ 高橋延清~東京大学名誉教授・北海道富良野市にある東大演習林長として36年間森林研究一筋に生き天然林の施業方法を確立した。同演習林の育ての親と言われている、第1回朝日森林文化賞、日本学士院エジンバラ公覚など多数受賞、著書に「荷海に生きて」「詩集どろ亀さん」「森に遊ぶ」などがある。

この森には、歌碑(1基)詩碑(1基)句碑(8基)が建立され今後とも文学関係碑を建立していく計画。「イチイの森と文学の森」として、ユニークな観光スポット作りを目指している。

「歌碑」

〇 たまきはる命を愛しむ心わけり我がなす業の大きさ尊さ 平成8年11月3日 吉植圧亮

「詩碑」

〇 森には美もある愛もあるここには夢もある 平成9年6月11日 高橋 延清(どろ亀さん)

「句碑」

〇 芦青く膝疲れたる我が山河   平成4年 7月19日 加葉田可六
〇 雪を掘り土を掘る頭さえ見えず 平成10年6月11日 中村耕人
〇 透明な雑魚の目を持つ森五月  平成11年6月11日 宮脇竜
〇 オブラート透けて故郷は雪の国 平成12年6月11日 佐々木美津子
〇 冬雁の天の深さ計る胸     平成13年6月11日 進藤紫
〇 樹氷林ここは光星ゆかりの地  平成24年6月20日 山本玲子
〇 海流はかの樺太へ終戦忌中   平成26年7月18日 源鬼彦
〇 田仕舞の軍手にのこる握り癖  令和2年 9月16日 山岸正俊

※その他に公民館前にも文学碑が建立されている。

「詩碑」

〇 毎日まいにち 夕日沈む時がくる あかね色の空に向かって 村人が帰っていく
  月見草はつぼみを上げてほほえむ 昏れの風ふかぬままに 蝶は心電図を描いて
  暑寒岳のかなたへ飛んで言った

  昭和49年7月20日 加藤愛夫

「句碑」

〇 父の年輪もつ切株に鷹かえる 昭和44年8月10日 北光星
〇 春疾風一炉の奥に笛睡り   平成元年8月20日 田中北斗

 

Đi tới trang trước    Đi tới mục lục    Trang tiếp theo
viVI