Shinryu Elementary School 5th Graders "Rice Cultivation Experience and Growth Observation" Elementary school students from Hokuryu Town learn from a professional! The secret to delicious rice: "Water Management" (Takada Farm)

2025年7月15日(火)

7月9日(水)、北竜町立真竜小学校の5年生が稲作体験学習を行いました。専門家から稲の成長段階に合わせた繊細な「水管理」の重要性を学び、農家の高田さんからは今年の稲の生育状況や農業の現状についてお話を聞きました。子供たちは熱心に質問し、お米作りへの理解と農家さんへの感謝を深める貴重な機会となりました。

真竜小学校5年生、稲の成長を観察

7月9日(水)10時過ぎから、北竜町立真竜小学校(鎌田定男 校長)の5年生6人が、北竜町三谷の(株)高田のファームにて稲の成長経過観察を行いました。

空知農業改良普及センター北空知支所・倉下桂輔氏にお越しいただき、水稲の水管理についてのお話を伺いました。

専門家から学ぶ!美味しいお米の育て方

空知農業改良普及センター北空知支所・倉下桂輔 氏のお話

空知農業改良普及センター北空知支所・倉下佳輔 氏
空知農業改良普及センター北空知支所・倉下佳輔 氏
倉下佳輔 氏・制作資
倉下佳輔 氏・制作資

「こんにちは、空知農業改良普及センターの倉下です。美味しいお米を作るには、田植え後の水管理がとても大切です。

稲は、成長時期によって水の深さを上げたり下げたりして管理が必要となってきます。

植えたばかりの時期『活着期』

植えたばかりの稲は、まだ弱く、人間の子供と同じです。天気の良い日は、お水は少しだけ、ちょうどくるぶしくらいの深さにしてあげます。

こうすると、苗が土にしっかりと根を張り、新しい場所にも慣れることができます。特に春先の寒い日や風の強い日は、水を深くして苗を暖め、寒さや風から守ってあげます。

このように天候に合わせて管理することで、苗は元気に根を伸ばしていきます。

茎が増える時期『分けつ期』

しばらくすると、『分けつ期』といって、新しい茎がどんどん増えていきます。この時期は、足の裏が浸かるくらいの浅い水にすると、分けつしやすい環境になります。

田んぼを乾かす『中干し』

分けつ期に田んぼに入ると、土からブクブクと気泡(ガス)が出てきます。これは稲にとって良くない空気です。

そこで、新しい空気を送り込むために、一度田んぼの水を抜いて乾かす『中干し』という期間を設けます。土に軽くヒビが入るくらい、だいたい1週間が目安です。これには、茎が増えすぎるのを抑え、根が土の奥深くまで伸びて強い稲にする目的があります。

稲の赤ちゃんができる時期『幼穂形成期』

『幼穂形成期』は、稲の穂の赤ちゃん(幼穂)が出てくる大切な時期です。株を一つ抜き、一番長い茎をカッターで縦に割ると、中に小さな幼穂が確認できます。これが成長して、いずれ穂として出てきます。

北海道では、この時期に冷害の危険がある天候になることがあります。水が冷たいと穂の赤ちゃんがうまく育たないので、なるべく水を深くして、赤ちゃんの成長を助けてあげます。幼穂の成長に合わせた水深管理が、美味しいお米を栽培する一番のポイントです」と倉下さんはお話されました。

生徒さんたちは、専門家の話に真剣に耳を傾けていました。

倉下氏のお話に耳を傾ける生徒さん達
倉下氏のお話に耳を傾ける生徒さん達
出穂を確認する生徒さん
出穂を確認する生徒さん
田んぼの稲成長経過観察
田んぼの稲成長経過観察

農家の高田さんが語る、今年の稲と農業

株式会社高田・高田秋光さんのお話

高田秋光さんのお話
高田秋光さんのお話

「簡単にいうと、皆さん、お風呂に入ったら温かいよね。稲も同じように、お風呂に入って温かくなっています。そうして寒さに耐えれるように水を入れています。

お米を作るのに、一番大切なことが、水管理です。

今年は温かいので、後1週間もすれば穂が出始めるのではないかと思います。

今、ここのところずっと温かいので、『走り穂(一番早い穂)』が上がっていますが、例年よりずっと早いです。穂が出ると、一気に花も咲きます。

稲刈りは、9月に入ったらすぐ始まると予想しています」と高田さんのお話。

農業における様々な状況をお話された高田秋光さん
農業における様々な状況をお話された高田秋光さん

生徒たちとの質疑応答

生徒さんたちは、次々と質問を投げかけ、和やかに会話が飛び交いました。

高田さんは、生徒さんの質問に応えながら、北海道の気候変動と高温対策の必要性、農業経営の収益性の課題と価格決定の難しさ、農業機械のレンタルと利用状況、北海道と本州の農業規模と機械利用の違いなどについて、農業の様々な視点における状況をお話くださいました。

感謝の気持ちをこめて

生徒さん達は「ありがとうございました!」と大きな声で感謝の言葉を述べ、最後に皆で記念撮影!。その後、専用バスで真竜小学校へと戻りました。

熊林優 教頭先生も訪問されて。。。
熊林優 教頭先生も訪問されて。。。
皆でパチリ!
皆でパチリ!

生徒さん達が植えた稲が、元気に育っていく成長過程を学び、静かに見守る生徒さん達。。。

愛情込めて稲を育てる農家の皆さんに心から感謝し、秋には黄金に実る極上の美味しいお米に、限りない愛と感謝と祈りをこめて。。。

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