2020年6月5日(金)
今年は、新型コロナウイルスの影響でひまわりまつりが中止となり、残念ながら、ひまわりの里にはひまわりの花は咲きません。
2020年の北竜町のひまわり
第34回ひまわりまつりは中止
1987年(昭和62年)にスタートし、33年間休まずに開催し続けてきたた北竜町ひまわりまつり。今年は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、初めてひまわりさんたちの休息の年となります。来年のひまわりの開花に備えて、じっくりと土作りをし、入念に丁寧に大地のお手入れを実施していくこととなりました。
各家庭で咲かせるひまわりの花
そして、町の各家庭のお庭には、毎年町民に配布されるひまわりの種が撒かれ、ひまわりの灯火を絶やすことのないよう、北竜町民の愛情溢れるひまわりの花が、町を明るく元気に彩ります。
油用ひまわりの栽培スタート
また、北竜町ひまわり油用のひまわりの栽培が、元気にスタートしています。今年5月9日(土)に行われたひまわり油用ひまわりの播種作業から、1か月が経過しようとしています。
今年の北竜町ひまわり油の作付けは、生産者3件で6ha。ひまわり油用のひまわりは、播種のおよそ10日後には出芽し、二葉から四葉とどんどん葉が増えて、順調に成長しています。
ひまわり油再生プロジェクト
この度、2016年(平成28年)からスタートしたひまわり油再生プロジェクトが、今年で5年目を迎えました。
先日、北竜町役場 ひまわりプロジェクト推進室・能代川康人 次長(北海道庁より派遣中)、田村正和 係長より、ひまわり油プロジェクト活動についてのお話を伺いました。

能代川康人次長のお話
今年のひまわり畑・圃場は6haの作付け
プロジェクトがスタートした2016年(平成28年)は、6haでのひまわり栽培から始まりました。毎年、2haほど畑面積を増やしていき、昨年度は12ha、今年は6ha。北竜町内の生産者3軒で栽培が実施されています。
活動予算としては、地方創生推進交付金(まち・ひと・しごと創生交付金)が昨年度で終了となり、今年は、町の独自政策として実施しています。
栽培・生産
畑面積は減少しましたが、栽培農家さんの技術力の向上もあり、種の収穫量が少しずつ増加しています。
ひまわりの種の収穫量は、2016年度6トン(6ha)、2019年度15トン(12ha)、今年は9トンを計画しています。種の収穫量は、初年度のおよそ1.5倍を見込んでいます。
無農薬栽培
北竜町内の契約農家にて、ひまわり油糧用品種「コバルト Ⅱ」を無農薬で栽培、名寄市の施設における圧搾製法により搾油されています。
油量
今年は9トンの収穫を予想しているので、収穫後搾油歩留まり約3割として見積ると、2.7トンくらいになります。
ひまわり油の特徴
・オレイン酸が豊富:血中の悪玉コレステロールを減少させる働き。血液をサラサラにして動脈硬化を防ぐ
・ビタミンEが豊富:体内の活性酸素を取り除く抗酸化作用が強い「αートコフェロール」が多く含まれていて、老化予防に効果的。血行促進作用、肌荒れや冷え性、肩こりの改善などに効果があるといわれています

どんな料理にも使えて便利
ひまわり油は、酸化しにくいという特徴があるので、そのままパンやご飯にかけたり、サラダのドレッシングなど常温使用ができます。さらに加熱調理にも適した油です。どんな料理にも無限の使い方が可能。是非、皆さんに試してほしい油です。
ひまわり油関連商品の取扱店
私が、2018年(平成30年)11月、北竜町に赴任した当時、取扱店は未だ限られていました。
当時、燦燦ひまわり油は、北竜町内サンフラワーパーク北竜温泉内ショップ。また、焙煎ひまわり油は、「砂川ハイウエイオアシス」でも取り扱っていただいています。
以降、札幌市内に販路促進活動を実施し、さらに、近隣市町村など、道内各地域店舗においていただけることを目指して活動しています。
量販店さんでの取り扱いは、ひまわり油が高価格商品となってしまうので、通常の棚置きの設置が難しい難点があります。
ひまわり油の良さがより多くの方々に伝わっていける自信はあるので、1軒でも多くの店にひまわり油をおいていただけるよう努めています。
最近は、新型コロナウイルスの影響で、収入減となり消費者の方々も財布の紐がしまり、単価の高い商品になかなか手が出にくい状態のようです。
コープさっぽろふかがわ店(深川市)では、現在、取り扱っていただいているのが、燦燦ひまわり油の1種類です。今後、焙煎ひまわり油、黒千石・ひまわり油ドレッシングなど、取り扱っていただけるバリエーションを増やしていければと思っています。

消費者の好み:燦燦ひまわり油・焙煎ひまわり油
都会においては、日常的にオリーブオイルを使っている方々が多いようなので、油そのものの味に特徴を求める傾向があります。ひまわりらしさを感じる「焙煎ひまわり油」がどちらかというと人気があるように感じています。
北海道の地元町内においては、消費者の油嗜好は半々です。昔からあった透明タイプの油に馴染みがあるようです。燦燦ひまわり油は、透明感があり、癖がないので、どんな料理にも使えるので人気になっているように思います。
どちらの油も食卓において、お料理によって使い分けて楽しんでいただけたらと思います。
今後の展望
栽培に関しては、毎年徐々に能率が向上し、品質も安定してきています。今後の課題は、如何に道内外の多くの皆さんに、ひまわり油の存在を知っていただけるか、だと思います。
さまざまな活動において、商品の存在と同時に北竜町の町をPRしたいという想いで取り組んでいます。
販路拡大における想い
これまでの販売促進活動では、飛び込み営業的な活動も行ってきました。その中で、それぞれのプロジェクトなどのお話を、事業所さまが真摯に受け止め、理解してくださったことをとても嬉しく感じました。
三井アウトレットパーク 札幌北広島(北広島市)におけるイベント参加については、アポイント無しの飛び込み営業でお伺いし、パークの担当者にお話を直接聞いていただきました。その場で、町のPRコーナーでの出店の話まで発展することができました。その日は、ホクレン くるるの森(北広島)にも出店の話が成立しました。
何とかして北竜町の特産品をアピールしたいという強い想いを、相手にしっかりと受け止めていただけた、感動的な嬉しい瞬間でした。
イベントでは、それぞれの店舗で、対面販売をし、商品(町の特産品であるひまわり油・黒千石・ひまわりライス)と同時に、北竜町の町を知っていただき、ひまわりまつりもアピールできました。北竜町特産品関係者の皆さんと一緒に販売活動を行い、一体感を味わったイベントになりました。
有り難いご縁をいただいた事業所様とは、その後もなんらかの形でコンタクトをとっています。今後も、近隣の地区だけでなく広範囲に渡り、札幌などのお客様に商品をPRすることが重要になってくると思います。
これまでも、事業所さんの商品とひまわり油をかけ合わせたものを開発していきたいという話を多々いただいています。
たとえば、「味噌 × 焙煎ひまわり油」、「にんにく × ひまわり油」、「海苔 × ひまわり油」、「パン × ひまわり油」などなど色々広がっています。ひまわり油を中心に、ひまわりライスや黒千石大豆との繋がりも広がっていけばと思います。
いままでも商談会などで関わってきた方々とも、今後もきめ細やかにご縁を紡いでいければと感じています。
ひまわり油から繋がっていく様々な展開
様々な角度から攻めていくことによって、色々な方々との繋がりを持つことで、思いもかけないような動きが発生していくことが面白い経験でもあります。
今回、パン屋さん、お蕎麦屋さんなど飲食店で使っていただき、販路が広がっています。
こうした販路拡大の動きが、ひまわりの発芽のように、いろんな町との接点、いろんな業者さんとの接点がもてることを、一つずつ大切にしていきたいと思います。そこからのネットワークを大切にし、今後継続して追いかけていきたいと思っています」とじっくりと丁寧にお話くださった能代川さんです。
田村正和 係長のお話

ひまわり油用ひまわり栽培
ひまわり油プロジェクトに関わって、3年目になります。当時、濱田さんと東郷さんが立ち上げからひまわり油の栽培・商品開発などを進められ、2年間の下地がありました。
私としては、ひまわり油の生産を中心に担当してきました。また、国の交付金支払い手続きなども担当していました。
私は、以前、北竜町役場産業課で農業関係に6年間程従事した中で、農家さんとのお付き合いを重ねてきました。農家さんにとって、ひまわり油用のひまわりの栽培は、手間がかかり他の植物より難しく、収入も多くを見込めないものでした。
そんな状況の中で、農家さんとひまわり栽培の架け橋として、常に畑に足を運び、農家さんとの関係を密に保つように努めています。
ひまわり油の酸価
栽培においては、ひまわり油の酸価をコントロールすることが大きな課題です。
ひまわりの播種から150日以内に種を収穫しないと、酸価が上がります。収穫量が多かったとしても、基準値より酸価が高いものは商品にならないという問題をかかえていました。
1年に1度しか検証ができないこともありますが、今のところ、出芽145日で収穫したものが、酸価が低く、酸価が安定することがわかってきました。
ひまわりの花の満開後、枯れはじめてから油分が貯まります。収穫が早すぎると油分が少ない。遅いと油分が多くなりますが、酸価が高くなる恐れが生じます。油がベストな状態を探しながら、収穫時期を決定しなければなりません。
晴れが3〜4日続いて、乾いて固くなった状態で収穫するのがベストです。10月に入ると、天候的に雨が多く気温が低くなり、ひまわり種の水分が多くなり、乾燥に時間がかかります。播種から130日目位から天候を見ながら、140日目前後の収穫時期を見計らいます。
播種する圃場もそれぞれで、地区によって気温も地温も畑の状態もまちまち。出芽の日数も異なり、圃場により異なるので難しいです。
毎回、これまで実績・実例がないので、試行錯誤の繰り返し。毎年が勝負! ドキドキしながら毎回取り組んでいます。
菌核病への対応
菌核病は、カビの一種で、ひまわりの葉、根、花托、茎の間から侵入して発病。ひまわりの開花後に発病し、頭花裏側が腐るなど症状は様々。発病すると、菌は300mくらい飛散します。気象条件としては、気温27℃、湿度が高いと発病すると言われています。
菌核病は、ほとんどの畑には存在しますが、通常は、農薬散布により病害を防除していいます。
北竜町のひまわりの場合は、食用で無農薬栽培なので、農薬散布はできません。菌核病にかかると、種が痩せて、収穫量に影響します。
各圃場全体に発病する場合もあれば、圃場の半分だったり、隣の圃場で発病しなかったり、状況はいろいろ様々。対処の方法を、酪農学園の方々に相談し、研究を重ね分析しながら進めています。
販売活動における積極的な取り組み
「役場の職員が商談会に参加して商品の売り込みをすることは、まずありません。農協が売り込みをして、そこで繋がったイベントでの販売などで町をPRすることはありますが、営業活動をすることはありません。
しかし、能代川さんのご指導により、役場人が経験したことのない販路拡大活動を通じて、様々な事業者さんとのコミュニケーションやご縁作りなど、大変貴重な経験をさせていただいています。
とにかく、行動してはじめて方向性が見えてくるので、積極的な行動力がいかに大切かを実感しています」と、田村さん。
北竜町のシンボル・ひまわりにかける想い


「ひまわりは、北竜町のシンボルでもあり、町の特産品としてひまわり油を、今後も継続していくことが大切だと感じています。このどんな料理にも合う、ひまわり油の存在をより多くの人々に知っていただき、その美味しさを伝えるための努力を今後積み重ねていきたいと思います。食べて健康になる、安心安全な町の食材として、自信と誇りをもって、もっともっとPRしていきたいと思います。
これまでに、町の農家さんから『町が特産品として頑張ってやっているので、利益があがらなくても、精一杯協力するよ』という有り難いお言葉をいただきました。そうした農家さんとの関わりを大切に、今後も力の限り頑張って取り組んでいきたいと思います」と語ってくださった田村さんです。

北竜町役場 ひまわりプロジェクト推進室・能代川康人 次長(左)、田村正和 係長(右)
北竜町のシンボル「ひまわり」が奏でる明るく元気な音色とともに、広がっていく北竜町の生命燃ゆる尊い魂。。。
誠心誠意の深い愛情と真心で作られるひまわり油。。。
様々な視点から繋がっていく、ひまわり油の素敵なコラボレーションに、大いなる愛と感謝と祈りをこめて。。。

「レスキューヒーロー」が北竜町救済へ【Yahoo!ニュース】
6月4日(木)、レスキューヒーロー活動を展開している、J1札幌のMF荒野拓馬選手、DF石川直樹選手が、北竜町ひまわりプロジェクト推進室とウェブ会議システムの「Zoom」で会談し、北竜町「ひまわり油」レスキューに向けて動きだすことが決定!
今後、荒野拓馬選手、石川直樹選手が中心となって、北竜町の子どもたちとの交流や新たな作戦が計画されているとのことです!!!


レスキューヒーロー特設サイトで「ひまわり油」が販売されていくことになりました。

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◇ 촬영·편집=테라우치 승 취재·문=테라우치 이루코