今年2015年の3月末まで、北竜町の保健師として健康増進に関する仕事をしてきましたが、めでたく(?)退職。
 北竜ポータル管理者の寺内ご夫妻からお誘いをいただき、今までの経験を活かして健康に関するコラムを書かせていただくことに
 なりました。これからは、北竜町に住む「由美子さん」が日々のよもやま話から健康についての考えや情報を皆様にお伝えしたいと
 思います。
 いやぁ、そんなこと言っていつまで続けられるか不安いっぱいですが、気負わずやってみようと思ので。
 暇なとき、ちょっと読んでやって下さいませ。

お薬忘れず飲む方法【No.14】

今日はお薬のことを少し書こうと思います。
薬自体を云々ではなく、「薬を飲む」という行為のことです。

仕事をしている頃は、薬を正しく飲み続けることに対して、どうしたら忘れずに飲み続けられるのか、一緒に考えたり、アドバイスしたり、時には叱咤激励したり・・・そういうかかわりをしてきました。

ところで私は、骨粗しょう症のお薬を飲んでいます。

子供の頃から、決して丈夫な体ではありませんでしたが、常飲する薬などありませんでしたので、初めての継続の必要な内服薬と付き合うことになったのです。

「骨粗しょう症の基本は食事と運動なんだけどね~。どうする?薬飲むかい?」という主治医の問いかけに
「お薬飲みます!」と答えた私。
「そうかい?大変だよ~毎日だからね~。まずは食事と運動で頑張ってみたら~?」
更にたたみかける主治医の忠告に、

(だって一日1回飲めばいいんでしょう?しかもいつ飲んでもいいんでしょ?
 大丈夫、ちゃんと飲めるもんっ!)
・・・と思ったのでした。

ところが、どうでしょう。飲み忘れるのです!しかも翌日気が付くのです。
そんなことしていたら、ひと月に1週間分は飲み残すようになってしまいました!
飲み残すと、どういうことになるか。経験者なら判りますね。
そうです。通院するタイミングがだんだん遅れていきます!
病院側にすれば、「どうした高橋、そろそろ受診しないと薬ないんじゃないの~?」状態です。

2か月分まとめて薬をいただき、月1週間分を飲み残せば、受診時期が約2週間遅れます。
・・・これは目立つ!

予定の時期からかなり遅れて受診すると、案の定、医師には、
「いつ飲んでもいいんだよ。一日一回なのに、どうして忘れちゃうのかな~(失笑)」と・・・

ちゃんと服薬できていたはずと思いこんでいる看護師さん、薬剤師さんには、
「今度からはお薬があるうちに来てくださいね。(失笑)」と・・・

・・・あ~あ!

今は百均ストアでGETした「お薬カレンダー」にお世話になっています。
これも、毎日私が絶対に目にする場所に貼りつけてあります。

それはどこかと言いますと・・・
台所の食品が入っている戸棚のドアに。
食事を作る前、お菓子を食べる前、ビールを取りに行く前(笑)、必ず開けるドア。

そして、ここからが大切。
目にしたら、必ず取り出し飲むこと。
「ああそうだ飲まなきゃ、あとで・・・」とその場をスルーしないこと。
私の場合、「あとで」がそのまま忘却の彼方になってしまうと行動分析しました。

「じゃあ、食卓に置いておいて飲むようにしたら?」
これも考えましたが、私の場合食事前後に水を飲む習慣がありません。食卓で目に入っていてもやはり「あとでお水を汲んできて」状態になり、他のことに気を取られ・・・忘れます。

食品庫のドアのお薬カレンダーから薬を取り出し、そのとなりの冷蔵庫を開け、水を取り出し飲む。
何故なのかわかりませんが、私にとってはこれが一連の自然な行動のようです。

いつも行う行動パターンに、「薬を飲む」という行動をいかに無理なく入れ込むか。
これが薬を忘れず飲み続ける工夫のポイントのように思います。

体のどこかに症状があるのなら、忘れないのでしょう。
不調を感じない慢性の病気は沢山あります。
代表的なのは高血圧や糖尿病、高脂血症(たまに症状がある場合もありますが)。
これらは、症状がないのに、正しく内服しないと大変なことになる病気たちでもあります。

忘れずにお薬を飲み続けることがどれだけ大変か。
そして忘れずに飲めている人がいかに素晴らしいか!
患って、飲み忘れて実感しました。

・・・こんなこと書いちゃって・・・。

骨粗しょう症ガイドブックによると、内服患者さんの約半数は1~3年で継続内服をドロップアウトしてしまうそうですよ。

私はそろそろ2年目です。
今回は、自分への戒めでこのテーマを書いたようなものです。

そのうち「骨粗しょう症」の事も書こうと思います。
骨密度低めの皆さま、乞うご期待!(笑)


お薬忘れず飲む方法
デザイン・作:高橋由美子さん


ゆみこさんの健康よもやま話