今年2015年の3月末まで、北竜町の保健師として健康増進に関する仕事をしてきましたが、めでたく(?)退職。
 北竜ポータル管理者の寺内ご夫妻からお誘いをいただき、今までの経験を活かして健康に関するコラムを書かせていただくことに
 なりました。これからは、北竜町に住む「由美子さん」が日々のよもやま話から健康についての考えや情報を皆様にお伝えしたいと
 思います。
 いやぁ、そんなこと言っていつまで続けられるか不安いっぱいですが、気負わずやってみようと思ので。
 暇なとき、ちょっと読んでやって下さいませ。

マシュマロマンとSAS【No.13】

これを書いている本日は9月29日。
寺内ご夫妻にお誘いいただき、北竜町ポータルデビューし、一年になります。
いつも読んでいると言ってくださる方々に支えられ、続けることができました。
本当に感謝しております。
これからも気負わず思いつくまま気の向くまま書いていけたらいいなと思っております。
よろしくお願い致します。

さて、記念すべき一周年のお話は・・・。

私の悪友(【No.03】参照)がひまわりを見に北竜町にやってきました。・・・9月に。

      ◯子:「ちょっとー!ひまわりないじゃないのー!」
      私 :「そりゃそうだ、9月だもの。来るのが遅すぎるわ!」
      ◯子:「私この夏最悪だったの。ひまわり見逃しちゃったなぁ」

夏の初めに、ご主人が自動車事故を起こしたのだそうです。
どうやら居眠りしてガードレールにぶつかってしまったらしいのですが、本人は全く覚えていないらしく、ただ眠気を我慢しながら運転していた記憶しかないのだそうです。
車は全損、むち打ちと頭に血種ができて2週間入院。
その後経過良好で普段の生活に戻りましたが、その後ご主人は重大な健康上の問題が発覚しました。

    「睡眠時無呼吸症候群・Sleep Apnea Syndrome(SAS)」

皆さんこれ、知っていますか?
今は医療関係企業のHPなども充実していて、セルフチェックなんかもできるようになっています。
そのうちの一つを参考までに >> http://659naoso.com/

睡眠時無呼吸症候群は、その字のとおり「睡眠中に呼吸が止まることでおこる様々な症状」です。
睡眠中一時呼吸が止まることで、睡眠リズムがことごとく乱れる上、血液中の酸素量が減り、さらには自律神経系にも問題がおこるということで、

      ・日中強烈な眠気がおこる。
      ・一日中眠い
      ・いつも疲れている
      ・ぼんやりして集中できない

などという自覚症状があり、最近これが原因とみられる交通事故が報道されることもしばしば。

その上高血圧、心臓病、脳卒中、糖尿病などへの影響も考えられています。

そして、この病気に罹りやすいタイプがあるようです。

      ・首が短い
      ・首の周りに脂肪がたくさんついている。
      ・下あごが小さい
      ・歯並びがわるい
      ・舌や舌の付け根が大きい

などなど。ざっくりいえば、寝ているときの呼吸の通り道(気道といいます)が閉塞することで無呼吸になるということです。

男性のほうが罹りやすいようですが、女性の場合は更年期以降に増加するそうです。

肥満が原因で罹ってしまうという事例をよく耳にしますが、気道周辺の構造の問題であったり、少数ですが脳神経系の問題から発症する等の体格に関係ない場合もあるそうです。

検査方法としては、自宅で就寝前にモニターをつけて行う簡易検査や、一泊入院して詳しいモニタリングをする精密検査などありますが、いずれも睡眠中の無呼吸状態の観察や血液中の酸素濃度など体に及ぼしている悪影響、気道周辺の構造上の問題、生活習慣などを把握し、治療に生かすものです。


治療方法は、無呼吸になっている原因を無くすための根治療法と、とりあえず睡眠中の無呼吸状態をなくすための対症療法の並行です。人によって無呼吸の原因は様々ですから、治るまでの期間は1か月?1年?5年?ずっと?・・・・一概には言えません。


さて、そういう人は大抵「いびき」をかきます。

〇子のご主人は糖尿病があり、結婚当初から約20㎏増加の「肥満+メタボ」体形。
いつからだったか睡眠時にいびきをかくようになったそうです。
若い頃は深酒した夜だけだった騒音が、今では毎晩爆音で、いつしか〇子は寝室から出て眠る羽目になったそうです。
なので、睡眠中呼吸が止まっているなんて気が付かなかったというのです。

ご主人は病院で一泊の精密検査を受け、医師と原因と治療法を話し合い、2つの方法を提案されました。 

     1.痩せることで首の周りの脂肪をとる(これは根治療法)
     2.とりあえず就寝時に空気を送り込むマスクをつけて無呼吸にならないようにする。
       (CPAP療法といって、一番メジャーな対症療法だそうです)

ここまで話して、〇子は急に思い出したように不機嫌な顔になりました。
お気づきかと思いますが、

     「いったい誰が睡眠中の無呼吸に気が付いたの?」ということで・・・。


答えは、ご主人の大学時代の友達。

この夏、山岳部同窓会の行事で旅館の大広間を貸し切り、皆で「ザコ寝会」をしたのだそうです。

そこで、出ちゃったのです無呼吸が。
ご主人もかわいそうです。昔の女友達に病院へ行くように言われるなんてね。

     〇子:「なんだか嫌な気分だったのよ!妻の沽券にかかわるわよ!
         しかも、寝顔がマシュマロマンみたいでかわいいって言われたって嬉しそうにさぁ!」
     私 :「・・・マシュマロマンって、古っ!」

確かにマシュマロマンは首が・・・。

寝室を出る前に、2人でいびき対策に取り組むべきでしたね。〇子さん。

マシュマロマン
デザイン・作:高橋由美子さん


ゆみこさんの健康よもやま話