北竜中学校第3学年がん教育教室「がんを学ぼう」初開催

2017/09/25 17:55 に 寺内昇 が投稿   [ 2017/09/25 17:56 に更新しました ]
2017年9月26日(火)

9月21日(木)、北竜町立北竜中学校にて「がんを学ぼう」と題する保健体育の授業が行なわれました。受講した生徒は3年生全員の15名。


「がんを学ぼう」保健体育の授業 
「がんを学ぼう」保健体育の授業


文部科学省のがん教育推進の指針に基づいた授業で、今年から中学校・高等学校を対象にスタート。北竜中学校では初めての授業で、講師は、北竜町・神藪早智 保健師(北竜町住民課保健指導係長)が勤めます。


北竜町・神藪早智 保健師 
北竜町・神藪早智 保健師


がんについての正しい知識とがん患者に対する正しい認識を踏まえた上で、健康と生命の大切さを学びます。


授業開始の挨拶 
授業開始の挨拶


授業の全体の流れとしては、がんについてのビデオ鑑賞、グループワーク1・2(与えられた課題についてのグループごとの話し合い)、がん患者さんのビデオ鑑賞、最後に各自感想を書いて提出し終了。

がんについての説明・ビデオ鑑賞(10分間)

「2人に1人ががんになる」 「がんって何?」 「がんの最大の原因はたばこ」 「がんの原因の半分以上は生活習慣」 「若い女性に増えている子宮頸がん」 「がんの早期発見」 「がんの治療法」 「がんの痛みは取ろう」 「がん検診に行こう!」

がんに対しての話し合い


がんに対してどんなイメージをもっていますか? 
がんに対してどんなイメージをもっていますか?


がんは、死亡原因の1位になっている現状の中で、「がんにかかってしまったら、治らない、死に至るというイメージが強い」という考えを抱いていた生徒さんが大半数でした。

しかし、がんの認識を深めることによって、がんにかかったとしても、今や全体の6割が治り、早期発見では9割が治る程に医療が進歩しています。ゆえに、早期発見に導く検診の大切さ、さらには、自分らしく生き生きと生きていける生活習慣・生活の質の維持・向上が大切であると学びます。


元気に質問に答えて 
元気に質問に答えて


グループワーク1(グループで話し合い、意見をまとめる)

Q.がん患者さんやその家族はどのように接していると望んでいると思いますか

A.生徒さんの意見

・がんになっても生き生きと自分らしく日常生活を送りたい
・家族や友人にこれまで通り接してほしい
・がんを正しく理解してほしい

グループワーク2

Q.がん患者さんやその家族が暮らしやすい社会はどんな社会だろう

A.生徒さんの意見

・がんについて周囲の正しい理解がある社会
・仕事と治療が両立して働き続けられる社会

がん患者さんのビデオ:診断された時の気持ち、家族への気持ち、みんなに伝えたい事


がん患者さんのビデオ 
がん患者さんのビデオ


<患者さんの言葉>

・可能性はゼロではないので、家族のために納得いく治療をしていきたい
・早期発見で治るので、がんになっても自分の人生を効果しないように生きていきたい

先生のまとめのお話


先生のまとめのお話 
先生のまとめのお話


・誰でもがんになる可能性があります
・がんになっても多くの人が治療をしながら仕事を続けたり、以前と同じような生活を送ることができる環境作りが大切です
・がんの治療は、単に病気を治すだけでなく治療中治療後の生活の質の向上に努めることが大事。たとえ、がんになってもその人らしく充実した生き方がとても大切です
・がんについて正しく理解することは、誰もが暮らしやすい社会を作ることに繋がっていきます。病を理解して、家族や大切な人の支えになり守ってほしい
・最後に、限りのある「いのちの大切さ」に気づいてほしい


まとめ 
まとめ


生徒たちの感想(抜粋)


感想をまとめる生徒さん達 
感想をまとめる生徒さん達


・大人になったらしっかりがん検診を受けようと思いました
・早期発見したら9割の人が治るときいて、少しだけ安心しました
・がんになった家族や友人に対して、がんについて理解し、励ますことが大切だと思った
・自分がなった場合は、家族や友人に支えてもらうことが大切だと思った
・かん患者の人に対しての正しい接し方が分かった
・がんにかかったら死ということではなく、治る可能性もあるということがかわり、諦めずに治療することがとても大切だということが分かった
・早期発見のための検診が大事だと分かった
・がんになれば、命を落としてしまうと強く思っていましたが、今は、6割近くが治るということで、もし自分ががんになっても、自分にため、家族のため、友人のために、治療をがんばりたいと思いました
・もし、周りでがんにたってしまった人がいたら、一生懸命支え、励まし、一緒にその方のがんに向かって治したいと思います
・自分らしく生きることが大切だと思った
・がんになっても、治療しながら生き生きと生活できるということがわかった


今日の授業を振り返って 
今日の授業を振り返って


人間の身体に存在するがん細胞。
健康な身体のときは、自然治癒力で、がん細胞をガンガンやっつけています。しかし身体の免疫力が弱まると、がん細胞が活性化し優勢になり、良質の細胞をどんどん壊していきます。

人間に与えられた神秘な力・自然治癒力を常に高めて、病を予防する生活習慣の重要性を知り、そして限りあるいのちの大切さをじっくりと学んだ授業でした。ありがとうございました。


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三谷地区(撮影:2017年9月21日)


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◆ 関連サイト

がん教育・文部科学省
がん教育 - 日本対がん協会


◇ 撮影・編集=寺内昇 取材・文=寺内郁子