高齢者向「みどり団地公営住宅」の検定・一般見学会が行われました

2011/11/19 19:58 に 寺内昇 が投稿   [ 2012/11/20 20:25 に更新しました ]
2011年11月20日(日)

11月17日(木)、「みどり団地公営住宅」の検定が、西野陽一町長をはじめ、関係者の方々により行われました。
翌日18日(金)は、一般の方々向けの「みどり団地公営住宅」見学会が開催されました。

みどり団地は、ユニバーサルデザインを取り入れた 高齢者向公営住宅です。高齢者・障がい者向けのバリアフリー設計を基準とし、オール電化の導入、夜間の蓄熱による省エネシステム、火災警報機と連動した緊急通報システムの設置、断熱構造の採用などあらゆるところに深い配慮がなされた住宅です。



西野町長から関係者への御礼「良いものをありがとうございました!」

    
西野町長自ら、念入りに検定します


住宅見学会には、午前10時から12時まで、およそ20人の町民の方々が次々と参加され、見学されました。北竜町役場建設課・川田昌弘係長の丁寧な説明に、皆さん熱心に耳を傾け、さまざまな質問をされていらっしゃいました。


    
左:キッチンも立派だね  右:質問に応える建設課の川田係長


◆ 高齢者向「みどり団地公営住宅」概要

  1. 住所:
    北竜町字碧水15番地の2。今回建設された棟の住宅は4戸。
    来年2012年度、隣接して、さらに1棟・4戸の住宅の建設が予定されています。

  2. 構造:
    木造平屋建・基礎断熱。凸凹のないシンプルな設計。住宅へのアプローチは、内廊下で囲まれていて、さらにポーチが道路に近いので、冬の除雪負担が軽減されています。木造建築は、コンクリートなどより低コストで建築でき、コンクリート構造より、室内の面積を広くとることから採用されました。

  3. 屋根:長尺カラー鉄板、無落雪屋根

  4. 外壁:金属板(ガルバリウム鋼板)。腰の壁には北竜町産レンガを使用。積雪寒冷地での耐久性・断熱性を確保するとともに、周辺景観との調和を考慮しています。

  5. 一戸当たりの専用面積:「1LDK」52.17㎡(約15.7坪)

  6. 「オール電化」:
    高齢書者には火災の心配がないオール電化システム。ガスコンロではなく「IHヒーター」、お湯も電気温水器。暖房設備は、蓄熱式暖房。夜間の安い(夜間の電気料金は、昼間の1/3)電気を利用して、熱をレンガに溜め込む省エネシステム。 電気料金は、同様の設計の他の団地での実績では、冬期、IHヒーター・風呂・暖房・電灯などを全て合わせても、1か月間15,000円ぐらいとのこと。

  7. 熱交換型換気システム:
    強制換気システムと併設して設置。室内の温かい空気で、外から入ってくる冷たい空気を温めて室内に入れる熱交換装置が設置されています。

  8. 緊急通報システム設置:
    火災警報器と連動した緊急通報システム。緊急時にはハンズフリーで深川消防組合本部と連絡が取れるように配慮されています。

  9. 共用部の照明:
    廊下の照明は、棟の入り口部と住戸の玄関出口付近に設置された人感センサーで制御され、自動的に点灯消灯。常夜灯はLED照明を採用するなど、省エネルギーにも配慮されています。

  10. 住居内のドア:
    住戸内建具は全て引き戸。約8帖の主寝室はベット2台が設置可能。ベッドの3方から介護できるスペースが確保できます。寝室のドアは釣り戸となっており、床にやレールが引かれていないバリアフリー。トイレ内部も車いす移動可能な広さで、トイレドアは、取り外し可能な3枚の引き戸が設置されています。

  11. オートクローズ機構ドア:
    玄関からはいるリビング入口のドアと洗面所入り口のドアには、オートクローズ機構がついており、ドアが全閉する手前から自動的にカチッと閉まる仕組みになっています。

  12. Low-E 複層ガラス:
    ガラスは、「Low-E 複層ガラス」を使用。冬の室内の暖気を逃がさず、夏の太陽光を反射する「冬暖かく、夏涼しい」ペアガラスを使っています。省エネ効果も抜群。

  13. 建築主など:
    ・建築主:北竜町長 西野陽一
    ・工事期間:2011年5月23日~2011年11月15日
    ・工事施工者:北興・藤岡経常建設共同企業体
      ((株)北興建設(藤井雅仁 代表)、(株)藤岡建設(藤岡紀元 代表))
    ・工事管理者:北竜町役場建設課
    ・設計者:(株)創明建築設計事務所


    
左:各戸の玄関を連ねる手すり付き廊下  右:玄関よりリビングを臨む

    
左:深川消防組合本部と直結する緊急通報システム  右:一般見学会への参加者


この高齢者向け公営住宅の建設は、2002年度(平成17年度)から2009年度(成21年度)までの5年間に実施された、北竜町地域住宅計画に基づき実施されたもの。

高齢化社会に対応するため、既存の公的賃貸住宅のバリアフリー化を目指して、「公営住宅ストック総合活用計画」に基づいてリフォームがすすめらています。今後、桜岡団地、和本町団地、和町団地などの建て替え事業が順次計画される予定です(公営住宅の参考:北竜町公営住宅等への入居)。

こうした中、2010年(平成22年)10月、北竜町公営住宅「いちい団地」(木造平屋12戸)は、国土交通省住宅局の「第22回『住生活月間』功労者表彰」において、住宅局表彰(団体)を受賞されました。この賞は、住意識の向上とゆとりある住生活の実現等に向けて、優れた活動を行っている団体に対し与えられるものです。

北海道開発局都市住宅課が発行する「まちづくりメールニュース」で、北竜町役場建設課・川田昌弘係長の受賞に関する記事が掲載されました(Vol.186(H23.7.1)pdf



安心・安全・快適に暖かく

高齢者や障がい者が暮らしていくことのできる公営住宅

バリアフリー、省エネ、低コストを実現した公営住宅

細部にまで丁寧で優しい配慮が行き届いた、

「北竜町オリジナル設計」の高齢者向公営住宅に

限りない尊敬と感謝と真心こめて。。。




団地の北側の国道沿いに立つ立派な「ななかまど」


高齢者向「みどり団地公営住宅」  写真(35枚)はこちら


◆ お問い合わせ
 ・北竜町役場 建設課 Tel:0164-34-2111(代表)


◆ 参考・特集記事

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高齢者向け「みどり団地公営住宅建設(2期)工事」が進んでいます(2012年7月27日)
北竜町・高齢者向け「みどり団地公営住宅」で実る野菜たち(2012年7月27日)
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◇ いくこ&のぼる


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