横山製粉そば粉工場(札幌市)などの見学・北竜町畑作生産組合&アグリサポート協議会 合同研修会

2017/07/24 15:14 に 寺内昇 が投稿   [ 2017/07/26 17:42 に更新しました ]
2017年7月25日(火)

7月10日(月)、北竜町畑作生産組合(藤井二郎 組合長)&アグリサポート協議会(三上公昌 会長)の合同研修が行われました。18名が参加し、北海道中央農試岩見沢試験場(岩見沢市)見学、横山製粉(株)そば粉工場(札幌市)見学、ヤンマーアグリジャパン北海道カンパニー(江別市)見学を行いました。


合同視察研修の出発(撮影:2017年7月10日) 
合同視察研修の出発(撮影:2017年7月10日)


 JAきたそらち北竜支所出発(午前9時)

北海道立中央農試岩見沢試験場(岩見沢市)見学ホームページはこちら >>

地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 中央農業試験場生産研究部 水田農業グループ・宗形信也 研究主幹にご説明いただきました。


北海道立中央農試岩見沢試験場(岩見沢市) 
北海道立中央農試岩見沢試験場(岩見沢市)


この試験場では、水稲試験地における品種開発と栽培法改善(水稲の多収・省力・低コスト栽培技術や品種に応じた栽培法の開発)などの研究が行われています。いもち病に強い水稲品種「きたくりん」の育成は、平成24年に行われました。


水稲試験地における品種開発と栽培法改善などの研究 
水稲試験地における品種開発と栽培法改善などの研究

合同研修会の事務局・JAきたそらち北竜支所営農課・蓑口達矢 様 
合同研修会の事務局・JAきたそらち北竜支所営農課・蓑口達矢 さん


見学前に、衛生管理のためのビニール靴カバーを着用。生産研究部水田農業グループ・宗形信也 研究主幹より、研究方法など詳しい説明を受けながら、それぞれの田んぼを巡回。暑い中、約1時間ほどの見学です。


水田農業Gの生産研究部門・フォームレターは、トランクを調べました 
生産研究部水田農グループ・宗形信也 研究主幹

試験場の見学 
試験場の見学

晴天の中を見学 
晴天の中を見学

冷害気象実験ドーム(現在使用していない) 
冷害気象実験ドーム(現在使用していない)

いもち病の検査場 
いもち病の検査場


その後、札幌市白石区の横山製粉(株)へ向います。


札幌市白石区の横山製粉(株) 
札幌市白石区の横山製粉(株)


昼食:本格そば処 蕎傳(そばでん)ホームページはこちら >>

横山製粉㈱の近隣の本格そば処「蕎傳(そばでん)」で昼食です。蕎傳では、横山製粉(株)製造の北竜町産そば粉が使われています。


北竜町産そば粉を使っている蕎傳(そばでん) 
横山製粉㈱製造・北竜町産そば粉を使っている蕎傳(そばでん)

蕎傳の2階にて昼食 
蕎傳の2階にて昼食


日本家屋の堂々とした建物で、内装も豪華で立派な作り!!!


豪華な欄間 
豪華な欄間

素晴らしい装飾品 
素晴らしい装飾品

蕎傳のカウンター 
蕎傳のカウンター


ランチは、更科そば、かしわ飯、小鉢(温泉卵)がセット。のどごしの良い細麺の更科そばの味わいは格別です。


更科そば 
更科そば


横山製粉(株)そば粉工場見学ホームページはこちら >>


横山製粉(株)サイロ 
横山製粉(株)サイロ

横山製粉(株)ミーティングルーム 
横山製粉(株)ミーティングルーム

ミーティング模様 
ミーティング模様


見学前の身支度は、衛生管理のための不織布の簡易帽子と白衣、靴カバーなどを着用。


製粉工場見学用の白衣と帽子 
製粉工場見学用の白衣と帽子

慣れない手つきで着込みます 
慣れない手つきで着込みます

尽きます 
着用完了


工場見学:2班に分かれて見学


山田宏幸 工場長 
山田宏幸 工場長

そば粉工場見学 
そば粉工場見学


工場では、蕎麦の実を選別し、数種類の機械を使って蕎麦の実に混じっている異種粒、石、茎などの夾雑物を取り除いていきます。さらに、磁石を使って、砂鉄やごみなども取除いていきます。

研磨機を使っての精選、そして石臼挽きラインでの製粉の作業が行われ、上質のそば粉が完成していきます。その後、粉砕された蕎麦の実は、大・中・小・蕎麦殻などの粒度にふるい分けし袋詰されます。


横山製粉(株)そば粉工場 
異種粒、石、茎などの夾雑物除去行程

横山製粉(株)そば粉工場 
異種粒、石、茎などの夾雑物除去行程

横山製粉(株)そば粉工場 
異種粒、石、茎などの夾雑物除去行程

横山製粉(株)そば粉工場 
異種粒、石、茎などの夾雑物除去行程

横山製粉(株)そば粉工場 
北竜町産ソバを10台の石臼で挽いています

横山製粉(株)そば粉工場 
様々な行程

横山製粉(株)そば粉工場 
石臼挽きした北竜町産そば粉

横山製粉(株)そば粉工場 
ロール挽き行程

横山製粉(株)そば粉工場 
制御室

横山製粉(株)そば粉工場 
色の検査行程

横山製粉(株)そば粉工場 
そば殻・枕の中身として中国にも輸出されているとのこと

横山製粉(株)そば粉工場 
横山製粉(株)そば粉工場 見学


限りなく精密で、とことん丁寧な作業工程に感動です!!!
機械音、階段の昇り降り、室内の暑さで、皆さん汗だくになりながらも真剣に、およそ1時間の見学を行いました。


見学後のディスカッション


見学後のディスカッション模様 
見学後のディスカッション模様


横山製粉(株)山田伸司 専務取締役のお話。


山田伸司 専務取締役 
山田伸司 専務取締役


横山製粉(株)は、昭和21年(1946年)に設立し、平成8年(1996年)には創立50周年迎えました。昭和34年(1959年)にそば工場が建築され、昭和39年(1964年)に本社社屋を新築。

その間、様々な難問をクリアしながら、小麦工場、石臼製粉工場など、様々な研究開発を繰り返し、発展してきた会社の歴史などについてお話されました。さらに、そば粉・小麦粉の需要についてのお話、今後、さらに大きい消費者需要が見込まれる北海道産のそば粉についてのお話など、丁寧に語ってくださいました。


配布された資料 
配布された資料


北竜町畑作生産組合・藤井二郎 組合長より、北竜町におけるソバの育成状況に関する現況報告がありました。


北竜町畑作生産組合・藤井二郎 組合長 
北竜町畑作生産組合・藤井二郎 組合長


反収・収量増加における方法のひとつとして、圃場の排水対策についての話や、その他、連作障害・対策、水稲からそばへの作付転換、天候対策などについて、皆さんとの様々な意見交換が行われました。


ディスカッション模様 
ディスカッション模様


今後、海外への供給(中国・アメリカ・ロシア・モンゴルなど)を見込んでの対策、和食に対する海外需要についてのお話などに展開していきました。

「北竜産そばの良いところは?」という質問に対して、「北竜町とは、平成14年(2002年)頃からご縁がありました。北竜町産のそば粉は、生産者側での選別作業・調製作業がしっかり行われていて品質が高く、信頼関係が確立していることが大きいと思います」と、山田専務のお言葉がありました。


横山製粉(株)札幌市白石区 
横山製粉(株)札幌市白石区


10年後、20年後のソバ栽培の在り方、農業法人化の動向、機械化を進めた栽培、将来における収量の確保についてなど様々な視点から、活発な話し合いが続けられました。


山田専務・皆さんのお見送り 
山田専務・皆さんのお見送り


普段見ることのできない貴重な工場見学やご意見に接することができた事を心より感謝いたします。
ソバの実がそば粉になるまでの、こだわりの深さ・大変さ・精密さを実感いたしました。ありがとうございました。

その晩は、居酒屋「十方夷第(じゅっぽうえびすだい)」(中央区南)にて交流会が開催されました。


札幌すすきの 
札幌すすきの

居酒屋「十方夷第(じゅっぽうえびすだい)」 
居酒屋「十方夷第(じゅっぽうえびすだい)」

乾杯! 
乾杯!

お疲れ様でした! 
お疲れ様でした!


2日目:ヤンマーアグリジャパン北海道カンパニー見学班・「そばの和光」訪問

翌日は、2班に別れ、「ヤンマーアグリジャパン北海道カンパニー」見学班、そして「そばの和光」訪問(横山製粉の北竜町産そば粉使用)となりました。


写真(210枚)はこちら >>

「そばの和光」(エンジョイ北海道・記事)はこちら >> 

◆ 関連記事

道新ぶんぶんクラブ等主催「新そば味めぐり(新得町・北竜町・幌加内町の新そば3種)」開催 2016(2016年10月24日)
北竜町ひまわりそば生産部会・全国そば優良生産表彰で「農林水産大臣賞」を受賞・最高位の栄誉の祝賀会(2013年3月29日)
藤井二郎さん(北竜町畑作生産組合組合長・北竜町ひまわりそば生産部会部会長)『O.tone(オトン)Vol.48』に登場!(2012年10月30日)


◇ 撮影・編集=寺内昇 取材・文=寺内郁子